【速レポ】<中津川ソーラー>これぞ打首獄門同好会。コロナ禍で蒔いてきた種を“収穫の秋”

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15時半、Revolution STAGEステージに登場するのは打首獄門同好会。サウンドチェックを終えスタッフから観客に配られたのは、彼らの曲「デリシャスティック」にちなんだ“うまい棒”だ。コロナ禍前のライブではおなじみだったこの光景が、戻ってきたのが喜ばしい。

◆ライブ写真

曲にまつわるいろいろな仕掛けや演出、観客と一体となったアクションでライブを作り上げてきた打首。そして、コロナ禍のライブで(どのバンドも等しくだが)それが封じられ皆が立ち止まったとき、その時々の時勢に臨機応変に対応してきたのもまた打首である。

日常の楽しみが奪われていったときの率直な思いを「新型コロナウイルスが憎い」という曲に込め(その曲もまた時勢に合わせ内容がアップデートされた)、コロナ禍で牛乳が供給過多になってしまったとあれば「牛乳推奨月間」を作り、ライブで観客の動きが制限されるならばその場で何かできる曲があればいいと、曲中みんなでスクワットをする「筋肉マイフレンド」を作った。困難もポジティブに、ユーモラスに打ち返していくのが打首のマインドなのだなと、この数年感心したものだったが、やはりこうしていつもの光景が帰ってくるのは、何倍も嬉しい。

ということで、打首獄門同好会<THE SOLAR BUDOKAN 2023>の1曲目は、うまい棒を掲げ大合唱する「デリシャスティック」でスタートした。数に限りあるので全員とはいかないが、この中津川でたくさんの、そしていろんな味のカラフルなうまい棒がサイリウムのごとく振られている光景に(傍から見ればおかしな光景だが)、ちょっとぐっとくる。



そしてここからは、これぞ打首たる賑やかなステージになっていった。「さあ、9月23日は秋分の日でございます。秋といえば実りの秋、収穫の秋、その収穫で争いが起きようとは」という大澤敦史(G, Vo)の口上で繰り出したのは「きのこたけのこ戦争」。河本あす香(Dr, Vo)のヘヴィな2ビート、金髪ロングヘアをしならせてダイナミックにプレイするjunko(B)の重低音ベースが観客をジャンプさせ、大澤は「さあ、真ん中で分かれるがいい。今からこの中津川を、きのこたけのこ戦争の最前線とする」と、観客を“きのこ軍”“たけのこ軍”に分け高らかなシンガロングと、ウォールオブデスを巻き起こす。さらに秋といえばスポーツの秋だということで、「筋肉マイフレンド」で会場一体となってスクワットタイムに突入。大澤のデスボイスと激重いリフが負荷がわりだ。


昨年の<THE SOLAR BUDOKAN 2022>でも同じく初日に出演したが雨に見舞われてしまった打首。「今日は、いい天気ですね。太陽光発電の恩恵を受けられるわけですね」と、大澤は晴れた空を見上げる。「秋だ秋だと言ってますが、暑いですね。一回、夏ってことでいいですか?」と爽やかなボサノバとデスメタルがいびつに掛け合う「なつのうた」から、「死亡フラグを立てないで」、シュールでプログレッシヴなミクスチャー「カンガルーはどこに行ったのか」で折り返した後半は、秋は秋でも「打首はやっぱり食欲の秋でしょう」と食べ物縛りの曲が並んだ。



「ニクタベイコウ!」にはじまり、これもコロナ禍ではできなかった大きなビニール製のマグロが何匹も観客の頭上を跳ね回る「島国DNA」と続く。久々に客席へ放たれたマグロは、活きがいい。さらにハイカロリーな「私を二郎に連れてって」で河本とjunkoがキュートな歌声を響かせる。食べ物縛りと、連投されるヘヴィなサウンドのおかげかお腹がいっぱいになってくる思いだが、「足りてないんじゃないか。俺たちの主食、あの食材を忘れてないかい──ご唱和ください、日本の米は?」(大澤)、「世界一!」という観客のコールで、農家の皆さんへの感謝とともに「日本の米は世界一」へ。会場一体で渾身の“米(マイ)、米(マイ)!”を叫び、大団円を迎えた。


取材・文◎吉羽さおり
撮影◎柴田恵理

■セットリスト

1. デリシャスティック
2. きのこたけのこ戦争
3. 筋肉マイフレンド
4. なつのうた
5. 死亡フラグを立てないで
6. カンガルーはどこに行ったのか
7. ニクタベイコウ!
8. 島国DNA
9. 私を二郎に連れてって
10. 日本の米は世界一

■<中津川THE SOLAR BUDOKAN 2023>



9月23日(土) 岐阜県中津川公園内特設ステージ
9月24日(日) 岐阜県中津川公園内特設ステージ
open10:00 / start11:00 ※予定
岐阜県中津川市茄子川1683-797
▼出演
【9月23日(土)】androp / BREIMEN / Caravan / 地球三兄弟(YO-KING / 桜井秀俊 / 奥田民生) / DURAN / HEY-SMITH / HY / 韻シスト / いとうせいこう is the poet / JUN SKY WALKER(S) / 清春 / Major in Body Bear (from台湾) / NakamuraEmi / OAU / PLECTRUM / ROCKIN’ QUARTET (大木伸夫, ホリエアツシ, 村松拓, TOSHI-LOW, 内澤崇仁) / ROCK’N’ROLL GYPSIES (花田裕之, 下山淳, 池畑潤二, 市川勝也) / SOIL&“PIMP”SESSIONS / 10-FEET / 打首獄門同好会 / うじきつよし / ヤバイTシャツ屋さん / DUCK HOUSE
【Village Of illusion】ermhoi / Kaoru Inoue / DJ KENTARO / 武藤昭平 with ウエノコウジ / OBRIGARRD / Rei / TOMOYUKI TANAKA (FPM)
【9月24日(土)】シアターブルック w/ 河村隆一 / ACIDMAN / a flood of circle / the band apart / ComplianS+Afro Begue (佐藤タイジ, KenKen, Omar Gaindefall, 津田悠佑, 佐々木俊之, Naoto) / FIVE NEW OLD / FLYING KIDS / 吉川晃司 / 木村カエラ / LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS / STOCKMAN / NONA REEVES / Nothing’s Carved In Stone / Nulbarich / 奥田民生 Solar Session / Omoinotake / Original Love / リーガルリリー / サンボマスター / ストレイテナー / 土岐麻子 feat. 堀込泰行 / うじきつよし

▼チケット
・2日通し入場券 15,900円
・9月23日(土) 入場券 9,800円
・9月24日(日) 入場券 9,800円

【各プレイガイド】
▼イープラス
https://eplus.jp/ntsb23/
▼チケットぴあ
https://w.pia.jp/t/solarbudokan-23/
Pコード:2日通し入場券:780-841 / 1日入場券:248-631
▼ローチケ
https://l-tike.com/solarbudokan/
Lコード:42780
▼サンデーチケットセンター
https://www.sundayfolk.com/go/ntsb2023/
▼プレイガイドぎふ
https://www.cnplayguide.com/gifu-np/
※キャンプ券・駐車場券はイープラスのみ受付

【往復シャトルバス乗車電子チケット】
中津川駅(にぎわい広場)⇆ 会場(中津川公園)
http://solarbudokan.com/2023/access/index.html#sec-4
【フード&フリマ出店】
http://solarbudokan.com/2023/area/shop/
【オフィシャルグッズ】
http://solarbudokan.com/2023/goods/
【公式アプリ】
アーティストの出演日程やタイムテーブルに加え、プレイリストを試聴できるなどの機能を搭載
・iOSアプリ:https://apps.apple.com/us/app/id1466179992
・androidアプリ:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.eplus.solarfes

主催:中津川 THE SOLAR BUDOKAN 実行委員会



■“こどもソーラーブドウカン2023”コンテンツ紹介

【うじキングダム こどもパレード】※協力:株式会社ヤイリギター

▲うじキングダム こどもパレード


▲内澤崇仁(androp)
今年もこどもソーラーブドウカン国王にうじきつよしが就任。「うじキングダム こどもパレード」と題して、ギター&パーカッション教室とパレードを実施。うじきつよし&内澤崇仁(androp)共作によるこどもソーラーブドウカンテーマソングでパレードを行う。
出演:うじきつよし、内澤崇仁(androp)、辻コースケ、伊地知潔(ASIAN KUNG-FU GENERATION / PHONO TONES)…and more

【HY HeartY Village@こどもソーラーブドウカン】

▲HY HeartY Village
HYのメンバーと一緒に自然の物や身の回りの物を少し工夫して、楽しい楽器を作ります。作った楽器でHYとセッションも。
※申し込み方法など詳細は後日発表

【ドラムであそぼう】※協力:パール楽器製造株式会社

▲こどもドラム教室
ドラムの老舗メーカー パール楽器協力、キッズドラムセットが登場。ドラムを叩いたことがない初心者も大歓迎。ASIAN KUNG-FU GENERATIONのドラマー伊地知潔が先生として登場する『こどもドラム教室』も開催する。

【水素で動かせ!ミライのクルマ実験教室】※協力:トヨタ自動車株式会社
未来のエネルギー水素の特長を「作る」「貯める・運ぶ」「使う」の3つのシーンで学び、みんなで実際に水素を作る実験をします。作った水素で燃料電池自動車「MIRAI」の模型を走らせてみよう。

【RAV4で快適キャンプ体験】※協力:トヨタ自動車株式会社 ✕ KEEN

▲伊地知潔(ASIAN KUNG-FU GENERATION / PHONO TONES)


▲NAOTO
TOYOTA RAV4の給電を使って快適キャンプ体験を楽しむ。人気ブランド「DOD」、アウトドア・フットウェアブランド「KEEN」がキャンプギアを提供する。TOYOTA RAV4の給電と調理家電を使用した『キャンプ料理教室』も開催。
出演:伊地知潔(ASIAN KUNG-FU GENERATION / PHONO TONES) ✕ NAOTO(Violinist)

【みんなで作る「太陽のステージ」】※画家 近藤康平 ✕ 木こりの熊さん 監修

▲木こりの熊さん
木を切る・画を描く、何をやっても自由。こども自身が作りたいアート作品を画家 近藤康平と木こりの熊さんが一緒に制作。出来上がった作品は、こどもソーラーブドウカンのメインステージ「太陽のステージ」の装飾として取り付けられていく。2日間でどんなステージが出来るのか? 誰もわからない。進化する「太陽のステージ」は必見。

【TOYOTA こどもソーラー食堂 BY 伊地知潔】

▲水素で動くFCキッチンカ
料理研究家としても活躍するドラマー伊地知潔(ASIAN KUNG-FU GENERATION / PHONO TONES)が、キャンプでこどもも楽しめる簡単レシピを考案。こどもソーラーブドウカンで料理教室を行う。水素で動くFCキッチンカーを使った「TOYOTA こどもソーラー食堂」が登場。伊地知潔監修によるキャンプでこどもも楽しめる簡単料理を限定無料配布決定。

【中津川少年少女合唱団 SOLAR CHILDREN スペシャルステージ】

▲中津川少年少女合唱団
幼稚園年中から中学3年生までのこども達によって美しいハーモニーを響かせる『中津川少年少女合唱団』が、昨年に続き今年も登場!結成から22年を誇る合唱団のOBも参加する『中津川少年少女合唱団 SOLAR CHILDREN スペシャルステージ』をどうぞお楽しみに。

【Moving eによる「こどもソーラーブドウカン」への電力供給】

▲Moving e
水素から電気を生み出すMoving eを使って、こどもソーラーぶどうかんエリアへ電力を供給。Moving eは大容量水素を搭載する燃料電池バスと、可搬型外部給電器・可搬型バッテリーを組み合わせたシステムで、電力供給量は最大約490kWh。

■クラウドファンディング“ソーラーサポートプロジェクト”


▼受付サイト
クラウドファンディングサービス“Fanpla Action”
https://action.fanpla.jp/tsb2023
▼参加受付期間
9月5日(火)19:00~9月30日(土)23:59
※印の下記コースはリターン品発送の都合上、9月13日(水)23:59まで
▼サポートコース一覧
・ソーラーサポーター コース:1,000円(税込)
・エコバッグ コース(※):2,500円(税込)
・もみ殻リユースカップ コース(※):3,000円(税込)
・Tシャツ コース(※):4,500円(税込)
・サイン入りTシャツ コース(※):10,000円(税込)
・バックステージツアー コース(※):10,000円(税込)
・アフタートーク コース(※):10,000円(税込)
▼サイン入りTシャツ参加アーティスト(順不同)
・LOW IQ 01
・a flood of circle
・JUN SKY WALKER(S)
・the band apart
・NONA REEVES
・Omoinotake
・土岐麻子 with 堀込泰行
・Nothing's Carved In Stone
・ストレイテナー
・androp
・佐藤タイジ


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