【インタビュー】sawamay、新曲「夕陽」が示す旅立ちと決意「青い時代のときめきを鮮明に覚えていたい」

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YouTubeにおけるミュージックビデオの視聴回数が20万回を超えるなど、2023年12月のリリース以来、sawamayの4thシングル「夕陽」がじわじわと注目を集め続けている。

◆sawama 動画 / 画像

sawamayはノスタルジーとメランコリーとともにリスナーに寄り添う歌声を持つ女性シンガー、sawamay(Vo)とボカロとしても活動しているRyota(G)が2020年に結成したロック/シューゲイザー/ドリームポップ・バンド。The Cigavettes(2005年~2013年)を経て、さまざまなバンドのサポートギタリストを務める他、俳優の永嶋柊吾と結成したsunsite、tricotの中嶋イッキュウと組んだ好芻でも類稀なる音楽センスを発揮している山本幹宗をサウンドプロデューサーに迎え、これまでに「ブルーノート」「ハミング」「朝が来るまで」、そして「夕陽」の4曲をリリース。丸々1年間の沈黙を挟んで2年ぶりのリリースとなった「夕陽」は作詞 作曲にフレンズの三浦太郎を迎え、キャリアの再会、および新たな出発という意味合いもあるようだ。

「夕陽」についてのみならず、結成にまで遡った今回のインタビュー。「同じような気持ちを持った人と歌で繋がっていきたい」他、sawamayが語る言葉からは、sawamayのマイペースの活動が彼女の音楽観や人生観に裏打ちされたものであることが窺える。それはいわゆるタイパやインパクトばかりを求める昨今の風潮に対するアンチテーゼにも感じられはしないだろうか。


   ◆   ◆   ◆

■前3曲は大事にしたい過去のこと
■「夕陽」は新たな気持ちで届けたい楽曲


──sawamay結成の経緯からまず聞かせてください。Ryotaさんとはどんなふうに出会い、一緒にバンドをやろうということになったのでしょうか?

sawamay:RyotaさんとはFABTONE RECORDSのA&Rである宮西(克典)さんに繋げていただきました。私はずっと音楽が好きで、大学時代からサークルでギター&ボーカルをやったり、ライブハウスでアルバイトしたり、バンドのお手伝いをさせていただいたりしている中で宮西さんともお会いしたんですけど、たまたま私の歌を聴いてくださった宮西さんから「シンガーとして活動してみない?」というお話をいただいたのが最初のきっかけでした。

──それが2020年だった、と?

sawamay:そうです。当時はまだコロナ禍で、宮西さんとのやり取りもリモートでした。

──sawamayはロック/シューゲイザー/ドリームポップ・バンドと謳っていますが、結成したとき、すでにそういう音楽をやりたいと考えていたのでしょうか?

sawamay:はい。私がそういうジャンル感の音楽がすごく好きだったということもあるんですけど、私の声質もジャンルに合うんじゃないかと思ったので、最初にお話をいただいた時に、やってみたいと伝えさせていただきました。

──その時、レファレンスとして、具体的なアーティストあるいはバンド名は挙げたのでしょうか?

sawamay:楽曲のレファレンスは曲ごとにいろいろあるんですけど、バンドとしてはきのこ帝国を挙げさせていただいたと思います。大好きなんです。日本語の歌詞の美しさはもちろん、初期の楽曲になると思うんですけど、ギターの轟音もカッコよくて。日々の暮らしの中で、自分の感情的な部分にすごく寄り添ってくれる音楽だと思っていました。そういう楽曲に憧れがあったので、私の歌という意味では、きのこ帝国からは大きな影響を受けていると思います。

──音楽がずっと好きだとおっしゃっていましたが、きのこ帝国を含め、音楽に出会ってからどんな音楽を聴いてきましたか?

sawamay:元々、普通にJ-POPが好きで、中・高校生の時は毎週TSUTAYAに通って、限られたお小遣い中で何を借りるか悩んで2〜3時間お店にいるみたいなことをしていたんです(笑)。学校でみんなが知っているドラマの主題歌はもちろんですけど、みんなが知らない音楽も…最初はそういう曲を知っていたらカッコいいんじゃないかと単純に考えていただけなんですけど、いろいろな音楽を聴いていくうちに世界観が広がっていって、どんどん音楽に夢中になっていきました。

──その中でsawamayさんの音楽観を決めるようなアーティストは、きのこ帝国以外にもいましたか?

sawamay:その人の生活や思想が見えるというか、難しい言葉遣いをしているわけではないのにはっきりとこちらに伝わってくる歌詞が私は好きで。星野源さんの初期の楽曲はさらに言葉遊びもあって、音楽観を変えられたという意味では星野さんの存在は大きい気がします。




──ところで、sawamayとしてはこれまで2021年にシングルを3曲、そして今回お話を聞かせていただく「夕陽」を2023年12月に発表しているのですが、それ以外はどんなふうに活動してきたのでしょうか?

sawamay:基本的には音源を出すということのみで活動しています。だからライブもやったことがなくて。もしかしたらそういう機会がなくはないかもしれませんが、今後も音源の発表だけというかたちで活動していこうと思っています。

──なぜ音源のみの活動と考えているんですか?

sawamay:ポリシーがそこにあるわけではなく、普段仕事をしているということもありますし、そんなに人前に出ることが得意ではないんです。人と関わることは好きなのですが、自分の性格的に一番前に出てと言うよりは、現在のような活動のほうが合っているのかなと思っています。

──でも、大学時代はサークルでギター&ボーカルをやっていたんですよね(笑)?

sawamay:そうですね(笑)。

──サークル内のライブで演奏したこともあるんじゃないかと思うのですが。

sawamay:誰かと音を奏でることはおもしろいと思っていたので、それはもちろんあったんですけど、やっぱりライブはそんなに得意ではなかったです。いつも早く自分の出番が終わればいいなと思ってました(笑)。

──人に見られながら、歌ったり、演奏したりすることが快感にはならなかったわけですね。さて、「夕陽」は2021年12月にリリースした「朝が来るまで」以来、2年ぶりのリリースとなりましたが、2022年は1曲も発表していません。マイペースの活動を続けてきたことを考えると、たまたまかもしれませんが、2022年は全然活動していなかったのかなとちょっと気になってしまったのですが。

sawamay:そうですよね、気になりますよね(笑)。実は就職活動をしていたんです。それと、コロナ禍の状況もあって、2022年はなかなか活動ができなかったので。その後、いろいろ落ち着いてきまして、今年は活動していきたいと思っています。

──そんなふうに丸々1年、間が空いたこともあって、「夕陽」は新たなスタートという位置づけなのかなとも想像したのですが、「夕陽」のリリースをきっかけにこれまで以上に精力的に活動していこうと考えているんでしょうか?

sawamay:そうですね。今年中にEPでもいいんですけど、CDをリリースしてみたいという気持ちはあります。今、世の中の流れ的にCDを買うという方はそんなに多くはないですけど、私自身、CDをたくさん手に取ってきたし、ずっと大事に持っているCDもたくさんあるので、何かひとつ形にできたらと思っています。

──2021年にリリースした3曲のアートワークは、同じイラストレーターによるイラストでしたが、「夕陽」は写真を使っています。また、ミュージックビデオを作ったことも含め、以前の活動に一区切りつけて、「夕陽」から心機一転を図ろうと考えているところもあるんでしょうか?

sawamay:そうですね。2021年に発表した3曲は、ほぼ同時期に作ったものなんです。だから、ある種のテーマ性があったのかなと思っていて。それで3曲ともゆのさんというイラストレーターさんに私が思うイメージで描いていただいたんですけど、2023年から新たな気持ちで楽曲を届けたいという気持ちがあって、「夕陽」から変えているんです。

──前の3曲はトリロジー(三部作)というコンセプトもあったんですか?

sawamay:ストーリー的に3曲が繋がっているということではないんですけれど、2曲目の「ハミング」以降は、私が思っているストーリーやテーマをお伝えして曲を作っていただいているので、当時の私の中の大事にしたいものとか、気持ちとかが反映されていると思います。3曲に共通しているのが切なさだと思うんですけど、その3曲はどれも今のことよりも過去に目を向けているんです。昔のことをすっかり忘れて、常に前を向きながら生きていくことももちろん素敵だし、それはそれでいいと思うんですけど、過去の出来事や、そこで出会った人達の存在は、今の自分に絶対影響を与えているはずで。特に「朝が来るまで」は私が大事な友人からもらった言葉がモチーフになっているんですけど、過去にもらった言葉なのに、幾度となく新たな感覚として自分の中に入ってきて、自分の人生を照らしてくれているんです。そういう気持ちを歌にしているので、前の3曲はどれもそういう大事にしたい過去のことが書かれているというところはあると思います。

◆インタビュー【2】へ
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