【インタビュー】Rainy。『名探偵コナン』オープニングテーマに16歳の等身大と急速な成長「今すぐにチャンスを掴むという気持ちで」

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福岡出身、2008年生まれの現役高校生。13歳当時の2022年4月、アニメ『名探偵コナン ゼロの⽇常』エンディング主題歌「Find the truth」でデビューを果たし、同楽曲がYouTube総再生回数190万回超えを記録したほか、<東京ガールズコレクション2022>や<Animelo Summer Live 2023 -AXEL->といった大舞台でのパフォーマンスも経験しているなど、話題性は破格だ。しかし、注目すべきはシンガーとしての歌声と存在感にある。

◆Rainy。画像 / 動画

最新楽曲にして2nd CDシングル表題曲「But ノーラヴ」は、デビュー3年⽬ながら『名探偵コナン』関連作品3度⽬のテーマ曲に起用されるなど、期待値の高さは変わらぬまま、シンガーとしてのスタイルに広がりと成長を感じさせる仕上がりとなった。彼女本来の繊細さと力強さを併せ持ったエモーショナルなボーカルに加え、軽やかに駆け抜けるリズミカルな歌声には16歳の等身大が反映されている。

3月某日、取材現場に現れた制服姿のRainy。は瑞々しく、前回取材時と変わらぬ無垢な笑顔が印象的だが、その発言からは急速な進化が感じられた。「遅れを取り戻す」とはインタビュー中の言葉だが、その視線の先には社会福祉や支援活動にも積極的な彼女ならではの目標がある。Rainy。は本日4月5日、社会で頑張る全ての女性を応援するイベント<GIRLS GROOVE INNOVATION×沖縄国際文化祭>に出演するほか、4月12日と13日には<名探偵コナン スペシャル・コンサート2025>の東京公演にオープニングアクトとして参加する。


   ◆   ◆   ◆

■歌詞は今の等身大の私にぴったり
■課題を乗り越えるための勇気がもらえる


──3月19日に2ndシングル「But ノーラヴ」をCDリリース、翌20日からリリース記念イベントで各地を回っていますが、反響や手応えはいかがですか?

⁃Rainy。:19日当日、SNSに「CDをリリースしました」ってポストをしたところ、すごく反響があって。「おめでとう」とか「買ったよ」ってたくさんの方々からコメントをいただきました。リリースイベントは第一部と第二部の二部制がほとんどなのですが、どちらも会場がいっぱいになるほど来場してくださって。「この曲が好きです」とか「今日はRainy。ちゃんを観るためだけに来ました」と言ってくれたり、遠い所からわざわざ来てくれている方がもいて、すごく嬉しいですし、楽しいです。

──リリース記念イベント初日が、Rainy。さんの出身地・福岡だったことも特別感がありますね。

Rainy。:地元なので、友だちも観に来てくれたんです。ちょっと恥ずかしさもあったんですけど(笑)、ステージ上でパフォーマンスしていると友だちの姿も見えるんですね。みんな真剣に聴いて、一緒に楽しんでくれたのでよかったです。

──「But ノーラヴ」ミュージックビデオではダンスも披露していますが、実際のライブでもダンスをしながら歌っているんですよね。

Rainy。:はい。“ここは歌に集中したい”っていうところは、ダンスをアレンジして少し抑えたりしているんですけど、基本的には歌もダンスも全力で届けたいなって。



──新曲「But ノーラヴ」は、アニメ『名探偵コナン』のオープニングテーマに起用されていますが、こちらも大きな反響を得ているようですね。

Rainy。:アニメ『名探偵コナン』のオープニングテーマとして、新年一発目から放送されていて、それと同時に1月4日から配信リリースしました。「カッコよくて、おしゃれな曲がオープニングになって嬉しい」とか「今までにない感じがすごく新鮮」っていうコメントをいただいたりもして。私自身の2025年最初の楽曲でもあったので、“新しい私をどんどん届けていきたい”という思いが、しっかりと伝わっていることが嬉しかったです。

──最初に曲を聴いたときは、どういう感触でしたか? ミュージックビデオのようにダンスも映えるエネルギッシュな曲で、おっしゃるとおり新しい面を見ることができます。

Rainy。:まずテンポが速いなって思いましたね。疾走感のあるメロディだし、ぎゅっと言葉が詰まっている歌詞なので、滑舌は気をつけないとなって。

──特に冒頭のパートはラップに近いくらいの歌でインパクトがあります。“こういうふうに歌いたい”と考えてレコーディングに臨んだとか、あるいはボーカルレコーディング時にディレクションなどもありましたか?

Rainy。:デモの段階でまず歌を録ったんですが、そのときは自由に歌ったんです。でも、本番レコーディングではもっと歌詞の意味を届けたいという気持ちもあって、しっかり歌詞を読み込んでから、どこにアクセントをつけようか意識しましたね。やっぱり、音楽的にアクセントをつけるのと、歌詞の意味を考慮してアクセントをつけるのとでは歌い方が変わってくるし、それを全部一緒にしちゃうとメリハリがなくなってしまうんです。ディレクターの方やスタッフさんにたくさん相談して、「ここをこうしたら、Rainy。のやりたいことが届けられるんじゃないかな」っていうアドバイスをいただきながらレコーディングしました。


──アップテンポの曲だからこそ、歌い方や伝え方での挑戦がありそうですね。“I’m 16”というフレーズをはじめ、等身大の内容でもありますが、どこにポイントを置いて表現しようと思いましたか?

Rainy。:お気に入りの歌詞があるんです。すっごく好きなのは、“もっともっと強くなる そして自分の力で掴み取れ!”というサビの最後のフレーズと、2番サビの“「いつの日か」なんてもの 頼りにしてちゃいけない”っていうフレーズ。これは私の悪いクセなんですけど、物事を先延ばしにしちゃうところがあって。練習とかも一人だとだらけてしまったり、後でやればいいかって思っちゃうこともあるんです。でも、いつまでも先延ばしにしてたら、今、掴めたはずのチャンスが掴めない。この曲の歌詞は自分にやる気を起こさせたり、聴くと元気が出るんです。

──Rainy。さん自身の思いを作詞家の方に伝えて反映させたところも?

Rainy。:『名探偵コナン』のオープニングテーマなので、アニメとマッチするような要素も入っていると思うんですね。ただ、本当にこの歌詞が今の等身大の私にぴったり当てはまりますね。それに、聴いた人が今置かれている状況や、直面している課題に対して、それを乗り越えるための勇気がもらえる1曲になっていると思います。

──「いろいろ後回しにしちゃう」という話がありましたが、Rainy。さん自身は小さい頃、歌手になりたいと思ってから目標を後回しにすることなく、駆け足で夢を叶えてきたわけですよね。13歳の時に、アニメ『名探偵コナン ゼロの日常』エンディング主題歌「Find the truth」でデビューを果たしているわけですから。

Rainy。:あ、たしかにそうですね(笑)。デビューのきっかけはオーディションだったんですけど、歌手になるためにたくさんのオーディションを受けて、“ご縁があって素晴らしいスタッフさんと巡り合うことができたら”と思っていたんです。その結果、思いのほか早く、今のスタッフさんたちに見つけていただくことができて。



──小学校5年生の時にオーディションでグランプリを獲得されたそうですね。

Rainy。:はい。そこから1年弱くらいボイストレーニングをして、デビューさせていただく流れになったんです。自分自身、当時は何が起きてるのか分かってなかったところも正直あったんですね。でも、今振り返ってみると、こうしてデビューさせていただいて本当に恵まれているなって感じてますし、だからこそ今すぐにチャンスを掴むという気持ちで、どんどん勢いをつけてやっていこうって思ってます。

──Rainy。さん自身は目標を決めたら頑張れるタイプですか?

Rainy。:目標があれば頑張れるかな……例えばストレッチとかケアとかはできるんですけど、きついトレーニングがあったりすると、先延ばしにしちゃったり手を抜いちゃったり(苦笑)。以前は、大きなイベントみたいな目標があるときは頑張れるっていう感じでした。でも今は、継続して努力することが一番の近道だなと思っています。

──頭ではわかってはいるけど、続けるってなかなか難しいですよね。

Rainy。:はい。だけど、スタートしてから1〜2ヶ月くらいが一番難しくて、それを乗り越えたら、努力することが逆に楽しくなってくるんです。ある程度出来た段階から、また努力をしていくことが楽しいというか。自分の成長を自分で発見できるって、いいことだなということに気付けたんです。もっと早くこのことに気付かないといけなかったなって後悔しながらも、その分を取り返す気持ちでやってます。

──その時々の気付きを大切にして着実にステップアップしているということですね。

Rainy。:たとえばボイストレーニングは、ただ練習すればいいわけではなくて、そのときの自分の喉に合ったトレーニングをすることが大事なんですね。私は13歳でデビューして、今16歳なんですけど、それまでは最初に教えてもらった毎日できるトレーニングをやっていたんです。だけど、それが逆効果になったりもしていて。ボイストレーニングの先生から、「今は声帯が変化する時期だから、最新のボイトレをやらないといけない」って指摘していただいたり。ダンスもそうですね、上京してから毎週レッスンをさせていただけるようになったので、そのための自主練や予習復習もするようになった。いろいろなところからステップアップの大事さを身に染みて感じますね。

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