BAHO特製“今世紀最後のメインイベント”まるかじり!【パート2/5】

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まるかじり
BAHO特製
“今世紀最後のメインイベント”!

実は挑戦的な馬鹿だったりもするわけ

●しかしまた、格闘ネタでしたか。

Char:
去年の“アマチュアからプロになっていく”事自体は、俺も石やんも経験してきてることだし、ちょうど“ゆず”が出てきたりして、アンプラグドとは違うストリート的なアコースティックのムーヴメントが去年あったでしょ?

●ありましたね。

Char:
所詮BAHOもそんなところから始まってるユニットだし、かなりストリートに近いところから二人は始めてるから、そこを膨らまして作った内容だったわけ。で、今回はそういう意味じゃ、やっぱり…。

石田:
“そろそろ決着つけようか!”みたいな(笑)。

Char:
どっちが巧いか!ってね(笑)。最初は二部が対決モノだったんだよな?

石田:
そうそう。二部が演劇もの…というか演芸もの(笑)。まぁ、面白いことをやらかそうという話をしながらも、Charと僕の中では音楽的な部分はやっぱりキチンとやろうというところではお互いの合意があったから、後で一部と二部が逆転したな。

●そのバランスのとり方には神経を使ったんでしょうね。

Char:
そうね…例えばサーカス。どんなすごい空中ブランコや曲芸をしても、結局ね、サーカスの顔って、俺はクラウンだと思うわけですよ。彼らは何もできないようでいて、実はサーカス団長ぐらいのテクニックと達観したエンタテインメントの基本を持っていたりするわけ。

●ふむ。

Char:
人を小バカにしつつも、最後はお客をハッピーに盛り上げる。以前ラスベガスに行ったとき、ものすごいショーを見たんだけど、なんだかんだ言って一番印象に残ってるのは、開幕前に出てきた2、3人のクラウンなんだよね。ショーが始まれば、“ぅわーすげー!”“カッコイイッ!”なんだけど、もう一回観たいなと思うのは、実はあのクラウン。でさ、俺ら基本的にバンドだとかソロではなかなかそこには行けないけれど、その…BAHO…俺と石やんっていうのは、それこそ“馬鹿と阿呆というクラウン”の代表なんじゃないかってイメージがあってね。そういった…付加価値みたいな、音楽だけじゃないという部分を、BAHOとしては出せるんではないか、と。

石田:
ひとつ失敗すると大変なことなんやけど。

Char:
けっこうギリギリだよね。

石田:
かつての“ロック! ロック!”って言うてる時代はね、 “エンタテインメント”という言葉はすごく危険性のあることやったと思う。確かに、娯楽性という点では、自分のソロでは今でもなかなかやりにくい。音楽のワクから脱却しにくいね。でも、阪神大震災のあとに、ソウル・フラワー・ユニオンのやつらといろんな避難所とかを廻って感じたんやけど、まず一番はライフライン…食べること、寝ること、休めるとこが何よりも大事。でもその次には人間、娯楽なんやね。衣食住が手に入ると少し時間をもてあますことになって、エンタテインメントというか娯楽が必要になる。

●そうかもしれませんね。

石田:
ブエナビスタを観てきたけど、やっぱり、キューバのミュージシャンというのは、明らかに娯楽してるで。その中で、語られてる歌に人生があって、ちょっとホロリとしたりもする。でもやっぱ楽しい。

Char:
今の若い奴はグレる…グレるっていうかね、妙な精神的なドロップアウトの仕方っていうのがあるでしょ。全部個人的に家の中でヴァーチャルで済んじゃったり。非常にキケンだとは思うんだけども、そこに集約されちゃう。俺はガキの頃は学校行くのが楽しかった。もちろん、先輩にいじめられて行きたくない日もあったとしてもだよ。

●ええ。

Char:
そういう、いろんなことってあると思うんだよね。学校だけじゃなくて会社だって老人ホームだって。その中で人を救ったりとか、共通して同じレベルになれる瞬間に“エンタテインメント”がある。スポーツであっても音楽であっても、いわゆる芸術一般もそうだと思うんだけど…。だから、コンサートを観に行くにしても、“お金を払って”“出かける”、できれば“ダチと行く”っていうのかな。そこで共有する話題であっても何でもいいんだけど、ひとつの感動?…それはやっぱり、たとえばさ、俺も他のコンサートを観に行って、素晴らしいなと思う時は自分がミュージシャンだってことを忘れる時。それが最高なんだよね。俺も24時間音楽の仕事してる…それなのに、人のコンサートにまだ行く(笑)。それは、飽くなき探求心もあるし、向上欲…もしくはチェックしに行くってのもあるけど(笑)。

●“サンタナどうかな”みたいな?(笑)

Char:
俺と一般社会との接点は音楽で、みんなは会社に行ったり学校行ったり、いろいろあるわけじゃない? そんな中で“バッカじゃね~の、コイツ”“俺にはできないな”とか何でもいいんだよ。それをライヴでできるのがBAHOだから。ロックってのは、ある種、非日常的でしょ?

●ええ、“在りよう”が。

Char:
そうそう、“在りよう”…いいこと言うねぇ。アコースティック2本ってさ、誰でもすぐできる形態でしょ? 昨日今日始めた野郎だろうが、それこそ50年やってる人だろうが(笑)。

石田:
俺はシーラカンスか。

Char:
BAHOは、そういうシンプルなところから始めることに、意義があると思ってるし。今回も照れずに馬鹿をやる…って言っても、実は挑戦的な馬鹿だったりもするわけよ。

●真剣に遊ぶという側面はありますね。

Char:
普通にやっても面白いけど、どうせなら…みたいな(笑)。だから今回のホールも敢えて2人だけでやろうと決めていたんだよね。

石田:
BAHOっていうのは渋谷公会堂でもできるけど、しょんべん横町でもできるね。

Char:
どこまでも“手作りな部分”がいいんじゃないかなと思って。調子こいて遊びの部分に金をかけると、きっと嫌味が残るでしょ。

●このチープさがちょうどいい?

石田:
んな言いながらディナーショーやっとったりしてな(笑)。





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