U2、“Elevation 20001”ツアー初日レポート【Part 2】

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ショウのスタートは観客を驚かせた。会場内の電気がまだ明るいうちに、メンバーが突然ステージに登場して“Elevation”を演奏し始めたのだ。曲の途中でやっと会場の電気が暗くなり、控え目ながら効果的なハイテクのステージ照明がそれにとって代わる。“PopMart”や“Zoo TV”ツアーのときのような派手なステージセットは使用していないが、各メンバーを映し出している4つのモノクロのデジタル・スクリーンがステージ上を飾った。また、ショウの中盤には、複数のビデオ・スクリーンがステージ後方からせり上がり、スクリーンのひとつにベリーダンサーの影が映し出される中、上昇する台の上でBonoが“Mysterious Ways”を歌った。

また、Bonoは“In A Little While”を次にように紹介して、彼の妻に捧げた。
「この曲は、僕の美しい奥さんのために、彼女の誕生日を一緒に過ごせなかったときに作ったんだ。彼女の誕生日は昨日(3月23日)。今日はここに来ているので、彼女のために歌います」

エアコン設備の整った屋内の会場ということで、Bonoはレザー・ジャケットにローズカラーのサングラスという姿で登場。ギタリストのEdgeは赤いMiami Dolphinsのシャツにトレードマークの黒いニット帽、ドラマーのLarry Mullen Jr.はターコイズ色のシャツで、ベースのAdam Claytonはオリーヴ色のシャツとアーミー・パンツといういでたちだ。この日、バンドのおフザケなしのストレートな姿勢は観客に対しても同様だった。Bonoに向かってビールを撒き散らしたひとりのファンに対し、彼は唾を吐きかけてお返しをした。

ステージは赤いハート型のような花道に囲まれていて、メンバーはアリーナ席の4分の1くらいの距離を進んで観客に近づくことができるようになっている。また、約300人ほどのファンには、このハート型の内側に入ってステージのまん前で観られる特権があった。

Bonoは、演奏曲の中にいろんなアーティストの曲を散りばめた。“Sunday Bloody Sunday”の中ではBob Marleyの“Get Up Stand Up”、“Bad”にはLou Reedの“Walk On The Wild Side”、“Bullet The Blue Sky”にはDavid Bowieの“Young Americans”。ラストソングとなった“Walk On”ではアルバム『War』収録の“Sunday Bloody Sunday”と“40”の歌詞にある“How Long?”という言葉を繰り返した。

U2の“Elevation”ツアー初日の全演奏曲目は次の通り。

“Elevation”
“Beautiful Day”
“Until The End Of The World”
“New Year's Day”
“Stuck In A Moment You Can't Get Out Of”
“Gone”
“Discotheque / Staring At The Sun”
“New York”
“I Will Follow”
“Sunday Bloody Sunday”
“The Sweetest Thing”
“In A Little While”
“The Ground Beneath Her Feet”
“Bad”
“Where The Streets Have No Name”
“Mysterious Ways”
“The Fly”

アンコール
“Bullet The Blue Sky”
“With Or Without You”
“One”
“Walk On”

最新シングルであるラスト・ナンバー、“Walk On”の前に、Bonoはこの日世界中から駆けつけてくれたファンにお礼を述べた。「何年もの間、僕らを支持し、素晴らしい経験をさせてくれて、ありがとう。それを台無しにしないようにするよ」

Darren Davis、Mike England、フロリダ州サンライズ
Bruce Simon、ニューヨーク
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