イキイキしたパンチ力ある歌声が響く、意外に明るいブラスロック

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イキイキしたパンチ力ある歌声が響く、意外に明るいブラスロック

'80年代半ばより、メスカリン・ドライブ、ソウル・フラワー・ユニオンのフロントマンとして活躍していた内海洋子。

ソウル・フラワー・ユニオンの別ユニット“ソウル・フラワー・モノノケ・サミット”は阪神大震災の際に立ち上がったもので、社会派ミュージシャンとしても注目されてきた。
バンド脱退後は真心ブラザーズのライヴやレコーディングにてバックコーラスでサポート。シンガーとして走りつづけた彼女が、うつみようこ名義で初のソロアルバム『YOKOLOCO』をリリースした。

スタッフの温かきアドバイスとアイデアを受け完成された今作は、意外に明るいブラスロック・サウンド!
年女・うつみようこのイキイキしたパンチ力ある歌声が響く。

私、今年は36才の年女なんで、作品を出したいと


YOKOLOCO BAND Live !

12/23(日) 心斎橋CLUB QUATTRO
12/24(月) 名古屋アポロシアター
12/25(水) 渋谷CLUB QUATTRO

YOKOLOCO BAND:
グレート・マエカワ(B/フラワーカンパニーズ
クハラカズユキ(Dr/THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
竹安堅一(G/フラワーカンパニーズ)
奥野真哉(Key/ソウル・フラワー・ユニオン
MITCHY(Trumpet/POTSHOT
CHUCKY(Trombone/POTSHOT)
YAMADA(Trombone/元横綱イチバン)


1st Solo ALBUM

『YOKOLOCO』

TV-FREAK RECORDS TV-059YOKOLOCO
2001年11月9日発売 2,625(tax in)

1Cream Dream
2Ooh Baby
3Cutdown
4Revolt
5Curtain Call
6Baby Culture
7Hear
8Neji
9Bye Bye
10Happi
11Better Days Ahead
12Coffin Car
13Your Love
14Rockin'
15I Do


――まずは、アルバムリリースへの経緯から聞きたいのですが。

うつみようこ:
私、今年は36才の年女なんで、作品を出したいと思ったんです。そもそも昨年暮に占い師に見てもらったら、「来年は絶好調」 って言われたんですね。私は流されやすい性格なんで(笑)、これはやるしかないと。それでレーベルの社長にお伺いを立てたところ、「1.TV-FREAK(POTSHOTが設立したレーベル)からのリリースにすること」、「2.マイク・パーク(スカパンク・バンドを多くを手がけたプロデューサー)のプロデュースの元レコーディングすること」、「3.アメリカでレコーディグすること」とお達しが出されたんです。で、今年の5月にアメリカのスカパンク・バンドのMU330が来たときに私、通訳の仕事をしたので、これはバックをやってもらおうと思いまして。

――その3つのアイデアの理由を伺ってもいいですか。

うつみ:
意外なレーベルからのリリースの方が、面白いと思ったんじゃないですか。POTSHOTは英語詞や歌の指導などでお付き合いありましたし。マイクの件は、いつも彼がPOTSHOTに「アメリカは音が良いのでこっちで録れ」って言っていたんで、(社長としては)「だったらお前偵察に行って来い」って感じだったんじゃないでしょうか(笑)

――うつみさん自身としては、サウンドの指向やアレンジメントなどに希望や方向性はなかったのでしょうか。

うつみ:
私ですか、何も考えていないです(笑)。もう一人のブレインのスタッフが、明るいの演ってって言っていたので、こういう風になりました。

――過去にバンドで発表している曲も収録されていますね。

うつみ:
12曲目の曲は、ソウル・フラワー~の『カムイ・イピリマ』というアルバムに入っている曲です。もう一回演ってみたいなって思ったので入れました。15曲目はメスカリン~の曲です。歌詞が違うんですが、それは2001年ヴァージョンということで。後はこのアルバムのための書き下ろしです。

――ずっと書き溜めていたという訳ではないのですね。

うつみ:
私は、メスカリン~、ソウルフラワ-~と曲を書くことを放棄してきたんです。もっといい曲が書ける人がいるんだったらその人が書いた方がいいから、と思っていたので。自分が歌うんだから自分が書くというはないんです。私は人と波風立てて戦うのが嫌なんです。だからバンド生活がダメだったのかもしれないんですけどね。バンドを辞めたのは、辞め時だったんですね。もともと頑固だったんですけど、年とると人間丸くなっていくじゃないけど、その中でいい友人になっていきましたね。私も楽だし。今でも時々手伝ってるんですけど、いい関係です。

――アルバムのサウンドは、ゴ-ジャス感あるブラスロックに仕上がっていますね。

うつみ:
そうですね、音楽はシカゴや、ブッカ・ブラザ-ズのようなブラスパワ-ポップパンクじゃないでしょうか。私は'80年代の音楽ファンなのでOKです。周りのスタッフやバックのMU330はスカパンクの人たちだけど、私はそこは通ってないから…、ね。

――ソロライヴも予定されいますが、こちらも楽しみですね。

うつみ:
ライヴは今年の4月にスティーヴ・マリオット追悼イベントで、一緒にやったメンバ-プラス、レコ-ディングを手伝ってくれたPOTSHOTのホーンセクションに力を借ります。予算面でMU330は呼べませんからね(笑)。このアルバムは収録時間が短いので、ライヴはどうしようか、と考えているところなんですよ(笑)。

取材・文●中島儀幸


about うつみようこ

1965年8月15日、大阪府守口市生まれ。父親の仕事の関係上、幼少期はアメリカをはじめ様々な国で過ごし、洋楽に多く触れる。

中学時代に帰国し、大学時代に伊丹英子と出会い、'84年にメスカリン・ドライブを結成。ニューヨーク・パンクやガレージ・サイケを得意とするガールズ・ロック・バンドの先駆者的存在で注目を浴びる。

その後、メスカリン・ドライブはニューエスト・モデル(中川敬など)のメンバーらと合体、'93年9月ソウル・フラワー・ユニオンを結成。

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既存のバンド形態にこだわらないサウンドスタイル社会性メッセージの強いバンドとして注目を浴びたが、うつみは脱退。

その後は、彼女の語学力を活かした仕事に従事しながらも、真心ブラザーズのサポート、ギョガンレンズや下山淳などとセッションを重ねる。

そして2001年11月にソロ名義で『YOKOLOCO』をリリースする。

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