ビージーズのモーリス・ギブが53歳で亡くなる

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The Bee GeesのMaurice Gibbが先週末、腹部の緊急手術を受けた後に亡くなった。1月12日(日)、遺族が発表した。53歳だった。The Bee Geesは、Gibbと双子の兄弟のRobin、そして兄のBarryによって結成され、'70年代ディスコ・ムーブメントを始め、長い間にわたり最も成功しているグループのひとつ。

Gibbは1月8日(水)に腹部の痛みを訴えて倒れ、マイアミ・ビーチのMount Sinai Medical Centerへ担ぎこまれたが、翌日行なわれる腸へいそくの手術を前にして心不全を起こしていた。Gibbの家族は次のような声明文を出している。「親族、友人、ファンの方々へ、深い悲しみに暮れながらも、残念なことに今朝、Maurice Gibbが亡くなったことをお伝えしなくてはなりません。彼の人生に対する愛情、情熱、活力は我々全てに影響を与え続けるでしょう。彼がいなくなり、とても寂しい思いをしています」

スーパーグループである兄弟の中でベースとキーボードを担当していたMauriceは、住居を構えるマイアミでBarry Gibbと共にBee Geesのニューアルバムを制作中だった。ソロアルバムのプロモーションでイギリスを訪れていたRobinは、家族に付き添うため急いでアメリカへ戻った。

“Brothers Gibb”を略して名付けられたThe Bee Geesは、なによりも大ヒット作『Saturday Night Fever』のサウンドトラックが有名で、ここから「Stayin' Alive」「Night Fever」「How Deep Is Your Love」などのナンバーが生まれている。しかし、グループは'50年代に結成されており、ディスコ・ブームが起こるずっと前の'67年のデビューアルバム『Bee Gees 1st』から「New York Mining Disaster 1941」「To Love Somebody」などのポップヒットを出している。

'70年代半ば、バンドはしゃれたディスコ・サウンドを取り入れるようになり、「Jive Talkin'」「You Should Be Dancing」「Too Much Heaven」「Tragedy」「Love You Inside Out」、そして『Saturday Night Fever』収録の3曲を続けてナンバーワン・ヒットにした。彼らのヒット曲はR&Bラジオ局でも数多くオン・エアされ、ディスコ・ブームが終わってもグループの人気は世界中で衰えず、アメリカでは'90年代にもアダルト・コンテンポラリー・チャートでヒットを記録していた。

'90年代の終わりに行なわれたインタヴューの中でMaurice Gibbは、バンドは常に変化し続けており、ディスコやほかのどんなスタイルにも縛られるつもりはないと語っている。「僕達はいつも進み続けている……いまでも前進しているんだ」「僕達はあの場にいて、あれを作った。でもそれは困難なことでもあるんだ。ときどき、Stayin' Aliveみたいなものをまた作れる? とかYou Should Be Dancingみたいなのを作ってくれない?って言われることがあるけど、ほんとにいつも驚くよ。ライターとして、後戻りはできないんだ」

アルバムとシングルのセールスで、The Bee Geesは12のゴールド・アルバムと11のゴールド・シングル、9のプラチナ・アルバムと4のプラチナ・シングル、2つのダブル・プラチナ・アルバムを獲得しており、そのうち11のプラチナと15のプラチナを獲得したアルバムがそれぞれ1枚ずつある。

Gibb兄弟の弟Andyは、「I Just Want To Be Your Everything」「Shadow Dancing」などのヒットで注目を浴びているさなか、'88年に胸の感染症のため30歳で亡くなっている。

Graig Rosen, Los Angeles, and Sue Falco, New York (C)LAUNCH.com
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