一青 窈、初主演映画の製作発表会で“秘策”を語る

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小津安二郎生誕100周年記念映画『珈琲時光(原題)』で映画初主演することが決まった一青 窈。7月24日(木)に都内ホテルで行なわれた同映画の製作発表会にて、女優デビューする心境などを語った。

「歌う前にも、集中して何かになろうとしているわけではないので、いつもの自分でいるように。監督からも“そのままの一青 窈でいい”と言われているので、それなりにフワフワと漂っていたいと思います」
また、
「日本にいるとなかなか感じることができない、自分の中に流れているもう一つの血を見つめ直したい」
と、台湾人の父と日本人の母の間に生まれ、幼少時代を台湾で過ごした彼女らしい言葉も聞かれた。

そんな一青 窈を主役に指名した台湾人映画監督/ホウ・シャオシェン監督は、台湾で「もらい泣き」を聴いていたそうで、彼女の歌の中に“コーヒーを飲むときのように、気持ちを落ち着けて、心をリセットして新しいことに立ち向かう人生の中の僅かな時間”という“珈琲時光”を感じたのだとか。また、ホウ監督は実際に一青に会い、スタッフや周りの人に対する彼女のごく自然な気配りを見て感心したそうだ。そんな話をする監督の横で、にこやかに耳を傾けていた一青の表情も印象深かった。

そして、共演の浅野忠信はこの映画の話があるまで一青のことはよく知らなかったそうで、渋谷の巨大街頭ポスターを見て緊張したそうだが「俳優以外の人と仕事をするのは好きだし、そういう人たちのカンの良さもわかっているので楽しみです」と共演への期待を語った。また、浅野も一青も建築に興味があるとのことで共通の話題もあり、息の合った演技が期待できそうだ。

なお、一青 窈は本作の主演だけでなく主題歌も担当する。まだ具体的な構想はないようだが「普段はあまりコーヒーを飲まないんですけど、自分の家でゆっくりコーヒーを飲んだらできそうです(笑)」と、自身の体験を歌にする彼女ならではの“秘策”を明かしてくれた。ちなみに、前日の7月23日に東京キネマ倶楽部で行なわれたシークレット・ライヴにて、ホウ監督に刺激されてできたという新曲「江戸ポルカ」を披露したのだが、この曲のリリースは未定だという。

『珈琲時光(原題)』は、8月2日にクランクイン、東京都内を中心に、北海道・夕張でも撮影が行なわれる。そして2004年の公開に先駆け、小津監督の生誕100年目を迎える今年12月12日に、ワールドプレミア上映を予定している。さらに本作は、カンヌ国際映画祭への出品も計画しているとのこと。日本を舞台にした映画でキャストも日本人、監督や脚本、撮影スタッフは台湾人という、日本と台湾の文化交流にもなりそうな作品であると同時に、外国人が描く日本の日常がどう映し出されるのか、楽しみである。

▲写真左から/ホウ監督、一青 窈、浅野忠信


◆『珈琲時光(原題)』
【キャスト】一青 窈/浅野忠信/萩原聖人/余 貴美子/小林稔侍
【制作】松竹/朝日新聞社/住友商事/衛星劇場/IMAGICA
【配給】松竹
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