<FRF'03>期待を裏切らなかったUK2大バンド、コールドプレイ、プライマル・スクリーム

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2000年にデビュー。『パラシューツ』『静寂の世界』という、たった2枚のアルバムでUKの頂点に登りつめ、さらにはアメリカでも大ヒットを飛ばしたColdplay。洋楽が売れないここ日本でも着実なセールスを見せている。ロックスターらしからぬ、穏やかで誠実な人柄で知られるVo.クリスだが、あまりにもしつこいパパラッチにマジギレ。車を破壊したとかで、来日直前にオーストラリアで逮捕される騒ぎもあったが、無事に来日した。

ステージ開始後まず、目(耳?)を奪われたのは、やはりその美しいメロディ。そして優しく繊細で、ノスタルジックなクリスの歌声だ。「Trouble」など、ピアノ・ナンバーで見せる、ピアノの旋律もさることながら、やはりクリスの声がいい。

雨はやや小降りになっているものの、日も暮れかけきた中、Coldplayの名に違わぬ、かなり肌寒い中でのプレイになったが、スローなリズムとの中スケール感をもって繰り出される名曲の数々に鳥肌が立つ思いだったのは寒さだけのせいではない。ステージ前方エリアいっぱいになっていたオーディエンスはただただ静かに聴き入っていた。「Don't Panic」「In My Place」などのヒット曲を披露し、約1時間の短いセット終えた。もうちょっと聴きたいと感じた。多数のアーティストの出演するフェスの宿命だが……。

そして、次にGreen Stageに登場したのはこちらもUKを代表するPrimal Scream。予定よりやや遅れて19:30ごろスタートとなった。この日のボビーはかなりハイテンションで、マイクをステージに叩きつけたり、フラフラになりながら手拍子をしたりと、危うさとセクシーさの同居した立ち振る舞いで、最新アルバム『Evil Heat』からの選曲をメインに1時間弱のセットを披露。「City」「Rocks」などのナンバーがとくに盛り上がりを見せていた。個人的に感銘を受けたのは短いコーラスが入る以外はほぼインストの「Autobahn 66」。これはアルバムではかなり打ち込みっぽいテイストなのだが、ライヴでは生ドラムと生ベースのライヴ感溢れるグルーヴが気持ちよく、ニュー・ウェーブ風のシンセサイザーの音色も最高にクールだった。後半に入ってくる天使の歌う子守唄のような優しく神秘的なコーラスもボビーが生歌で披露。激しいロック・チューンで見せるクレイジーな一面とのコントラストも印象深かった。


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