<SummerSonic2003>新バンド編成でスケール感を増した貫禄のステージ、ステレオフォニックス

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ヴォーカルのケリーはキュートな赤い帽子に白いTシャツでステージに登場。Mr.Wrierのときケリー自身がビデオ・クリップにピエロ役で登場したが、その映像にイメージが重なった(笑) そして、バンド・メンバーが多い。すごく増えてる──金髪の女性と黒人女性の2人のコーラス、そしてサイドギター、さらにキーボード……。シンプルな3ピースからゴージャスなフル編成へと変化していた。そしてこの変化は3rdアルバム以降、荒々しいギター・ロックから、円熟の歌ものへと変わりつつある、彼らの音楽性の変化を如実に表すものだろう。

セットは4thアルバム、『You Gotta Go To Come Back』からの選曲をメインにしつつも、2ndのヒットシングル「Bartender And The Thief」や1stからの人気ナンバー「Local Boy In The Photograph」で大いに盛り上がった。

クライマックスは<パーパラッパパッパッラッパー>のイントロが耳に残る3rdからの「Have A Nice Day」。サンフランシスコでのオフの日を歌った曲だが、夏の太陽のもとで聴くとほんとに胸しみる。オープンエアの醍醐味だ。ケリーはすごくのびのびと歌っていて、演奏すること、歌うことを楽しんでいるように見えた。

バンド構成の変更はまさにどんぴしゃ! 3rdおよび4thアルバムの奥行きあるスケール感、そしてゴスペル風のコーラスやピアノまで取り入れた多彩なサウンドがライヴでも忠実に表現されていた。

昨年の来日ツアーではドラムのスチュアートが家族の都合で急遽来日できなくなりサポート・メンバーでの演奏だった(名古屋ではアコースティックだった)。さらに、その前のFUJI ROCK FESTIVAL '01では昼間の出演だったせいもあり演奏時間が短く、また場所取りをしているほかのバンドのファンが多かったせいで、あまりライヴは盛り上がらなかった。そう、ここ最近の彼らの日本でのステージは、100%の満足がいくものではなかったのだ。が、ここに来て会心の一撃! 大満足の迫力のステージだった。ラストのMCでケリーの言ってた「See you January」、単独公演も期待大だ!!

01.High As The Ceiling
02.Madame Helga
03.Nothing Precious At All
04.Bartender And The Thief
05.Since I Told You It's Over
06.Maybe Tomorrow
07.Mr. Writer
08.Local Boy In The Photograph
09.Climbing The Walls
10.I'm Alright
11.Have A Nice Day
12.Help Me

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