カート・コバーンの死から10年、ニルヴァーナが史上No.1ロック・ビデオに輝く

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'94年4月8日、伝説のシンガー、カート・コバーンの遺体がシアトルの自宅ガレージで発見された。あれから10年、彼がフロントマンを務めていたグランジ・バンド、ニルヴァーナのパワーと影響力はまったく衰えてないようだ。KERRANG!誌が行なった調査では、絶大な支持を誇る名曲「Smells Like Teen Spirit」がコーン、メタリカ、ガンズ・アンド・ローゼズといったバンドを抑えて史上No.1ロック・ビデオに選ばれた。また、USA TODAY紙(4/8付)は“飾らず、偽りのない”彼の姿勢が現世代にも共感を呼んだと伝えている。

ビバリーヒルズ高校で学生DJを担当するディックラン・ジェベジアンは「怒りとフラストレーションを感じたら、彼と繋がってるはずだ。俺は“Smells Like Teen Spirit”を百万回聴いている。いつだってベッドに飛び乗ってクレイジーになれるんだ。……みんな金や女、名声のためにバンドをやってるけど、カートは自分のために音楽を作っていた」と同紙に語った。

もし彼が生存していたら、今のミュージック・シーンを湧かすロック・バンドや人気ポップ・シンガー、また、ヒップホップ・アクトたちと張り合っただろうか?

コバーンの伝記『Heavier Than Heaven』を執筆した作家、チャールズ・クロスは次のように語っている。

「彼がどういった方向に進んだか推測するのは難しい。ブルースやフォークを探求したかもしれないし、解説者になった可能性だってある。カートの死によって、物理的なニルヴァーナの存在はなくなった。彼はスクリームをやめて、もっとメロディックな音楽を作りたがっていた。ボノ(U2)やマイケル・スタイプ(R.E.M)と一緒に仕事をしたかったらしい。また、画家の道に進んだかもしれない」

“自殺遺伝子”を吹聴していた彼は、X世代を越えて壮大なインパクトを与えながら生き続けている。コバーンの遺体は検屍の結果、4月5日にヘロインとアルコールを服用し、銃で自殺していたことが分かった。生ぬるい既存のエンターテイメントに飽きた世代には「Smells Like Teen Spirit」の“Here we are now, entertain us”という1節が今もなおシニカルに響く。

ロック・ビデオ投票リスト(KERRANG!)

1位 ニルヴァーナ Smells Like Teen Spirt
2位 コーン Freak On A Leash
3位 メタリカ One
4位 ガンズ・アンド・ローゼズ November Rain
5位 テネイシャスD Tribute
6位 クイーン Bohemian Rhapsody
7位 マリリン・マンソン Tainted Love
8位 ブリンク182 All The Small Things
9位 フー・ファイターズ Learn To Fly
10位 ザ・ダークネス I Believe In A Thing Called Love

T.Kimura
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