bonobosは、大声で教えてあげたいような、秘密にしておきたいような愛すべきバンド

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昨年秋のメジャーデビュー以来、いやその前からずっと大阪を
拠点にいい曲だけを作り続けているバンド、bonobos(ボノボ)。
春に発売したアルバム『Hover Hover』から約半年ぶり、
夏の終わりに届いた新曲「あの言葉、あの光」は、
ほっこりしたレゲエ~ダブ・サウンドに乗っかった、
最高にホットでグッとしみるナンバー。
大声でみんなに教えてあげたいような、
こっそり自分だけの秘密にしておきたいような。
そんな愛すべきバンド、bonobosの蔡 忠浩(サイチュンホ/Vo&G)に
新曲について語ってもらった。
「あの言葉、あの光」
2004年8月25日発売 
MUCT-5009 \1,260(tax in)

1. あの言葉、あの光
2. クロージングタイム
3. MASSIVE FLOOD
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▲PV 「あの言葉、あの光」
オンエア中♪


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PV 「あの言葉、あの光」
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<夏の残響>
2004年9月5日(日)
@下北沢CLUB Que

2004年9月10日(金)
@十三ファンタンゴ
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――今度の新曲はまた、リゾート気分も満載で。

蔡 忠浩(以下、蔡):優雅な感じですよね。今回は、キラーチューンをドロップしてやろうって意気込みが、今まで以上にありましたね。一発当てようよ、みたいな(笑)。音の作りは人懐っこいというか、誰でも聴く人を選り好みしない親しみやすさはあると思います。

――確かに。聴くほうも普段着のままで、bonobosのことを何も知らなくても、耳にした瞬間にスッと曲に寄り添える近さがあって。それと、もうひとつ。ワーッて楽しい中にもちょっと泣けてくるような、楽しいけど悲しい、うれしいけど淋しいっていう、喜怒哀楽で割りきれない感情がbonobosの曲を聴いてると込み上げてくる。

蔡:それはたぶん、日常の、普段の感情って喜怒哀楽だけじゃないじゃないですか? それらがゆるやかにつながってたりするし。何かを表現する時って、人にわかりやすくするために大げさにしたりするけど、僕はそういうのができなくて、普段の曖昧さを含んだまま音楽をやりたいと思ってるんですね。僕に人生の大きな転機が訪れない限り、普段考えてることってそんなに変らないと思うし、常日ごろ思ってるのは、普段の生活を歌うというか、そういう感じですね。それがたまに“わかりにくい”って言われたりもするんですけど、そういうものがやりたいんですよ。

――曲を作る時は、まずメロディがあって、詞を乗せる?

蔡:そうですね。実際に言葉を乗せるのはメロディができてからですけど、“こういうことを歌にしたいな”っていうのはおおまかにあったりしますね。長い文章をつらつらつらーって書いて、そこから言葉を選びつついらないものを捨てたりして書いてく感じです。

――日頃からそうやっていろいろ書いてるんですか?

蔡:や、書かないです(笑)。普段からやってたらシンドいんで、曲を作るモードに入った時だけです。普段は普段でね? いろいろと(笑)。

――では、普段の生活を充実させるために必要なものは?

蔡:僕個人で言えば、ビールがあればそれでいいですから(笑)。あと、お気に入りの純喫茶と。

――純喫茶! カフェではなく?

蔡:カフェはだめですね。若いコが多いと緊張するし、マンガが置いてないじゃないですか? スポーツ新聞とか。僕はそういうものを求めてるんですよ。大阪でよく行く喫茶店は、珈琲がシャパシャパで超アメリカンなんですけど、僕は味を求めてるわけじゃなく雑誌を読む時間を作るために行くので、構わないんです。

――今後も活動の拠点は大阪で?

蔡:そうですね。長いこと住み慣れてますから、そこを離れるのはまた一苦労で。新しい土地になじむまで時間がかかりそうで、怖いですね。東京は、吉祥寺はまぁいいなぁって思いましたけど、もっと売れないと住めないですね。でも、売れて大阪に住んでたら、東京にいるよりお金貯まりますからね(笑)。

――9月にはツアーもありますね。楽しみにしています!

蔡:今回のシングルで気に入ってくれた方は、ライヴを観たらビックリするかもしれないですね。ライヴは結構、ガッと行くので。なので、いい意味でサプライズを期待して来てほしいですね。CDとはまた違う、ライヴをやってるbonobosを観てほしいです。

取材・文●梶原有紀子
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