ポール・ギルバート、宇宙を飛ぶ勢いのソロアルバムをリリース

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RacerXでHRファンに衝撃を与え、Mr.BIGで世界的スターとなったポール・ギルバート。
現在は再結成RacerXをはじめ数々のプロジェクトで幅広く活動中だ。

3月23日にはソロ名義での5枚目(ライヴ盤、ベスト盤含め通算7枚目)にあたる 『スペース・シップ・ワン』がリリースされる。ポップセンス豊かなメロディとヘヴィなギターはいつもどおり、さらにはビートルズのカヴァーや日本語の歌も飛び出すというバラエティに富んだ内容になっている。

今回は、発売間近のこのニューアルバムについて話を訊いた。
ソロ・アルバム


『スペース・シップ・ワン』
UICE-1109 \2,548(tax in)
2005年3月23日発売

01.スペース・シップ・ワン
02.エブリ・ホット・ガール・イズ・ア・ロック・スター
03.オン・ザ・ウェイ・トゥ・ヘル
04.SVT
05.ジャック・ハンマー
06.テリブル・マン
07.インターラクション
08.G9
09.ミスター・スポック
10.僕の頭
11.グッドマン
12.ウォッシュ・マイ・カー
13.イッツ・オール・トゥー・マッチ
14.ウイ・オール・ドリーム・オブ・ラブ




ポールからのメッセージ


ポール・ギルバートから、ソロアルバム発売記念のメッセージ。画像を


■オフィシャルサイト


──日本のTVの音楽番組にもよく出演して演奏してるけど、そういうことがこのアルバム影響を与えてることってある?

ポール:コレは有名な話だから知ってると思うけど、僕はPUFFYが大好きなんだ。彼女たちとLAで一緒にやったときに、“長いソロをやってよ”って言われて弾いたソロが自分でもけっこう気に入って、今回それを使ってみたっていうのがあるね。1曲目のソロのところに入ってるトリッキーなフレーズがそれだよ。カッコよく決まってるだろ。

──日本の音楽に触れる機会も多かったと思うけど、日本の音楽についての印象は?

ポール:とにかくコード進行が複雑だってことにはびっくりしたね。ほかの国だと、ポップスは広く受け入れられるように、なるべくシンプルに作るのが普通だと思うんだけど、日本のポップスはそうじゃないんだ。ポップソングなのに、分析してみるとすごく凝った作りになってて感心するよ。実際に演奏しても楽しいし、勉強にもなる。

──今回は日本語の歌も入ってるけど、歌詞はどうやって作ったの?

ポール:今LAで、学校に通ってマジメに日本語を勉強してるんだけど、ある日「××は○○でできている」っていう文章のレッスンがあったんだ。その勉強のために、「○○でできている」っていうのをいろいろ考えてたら、そういえば僕の頭は何でできてるんだろう? と思ってさ。それをそのまま歌詞にしたってわけ。

──「イッツ・オール・トゥー・マッチ」はビートルズのカヴァーですよね?

ポール:うん。やっぱりビートルズは大好きだからね。でもドラムのマルコはあんまりビートルズに影響を受けてなくて、この曲も知らなかったほどさ。この曲はグルーヴはシンプルだし、ベースも1つのノートだけで進行していくから、ジャムるのに最適だと思ってリハの最後にちょっとやってみたんだ。そうしたらけっこう面白かったんで入れることにした。マルコも最後には“コレいいね”って言ってたから、これで少しはビートルズ好きになってくれたかな?

──ソロ以外にもRacerXやスクールの校長など多忙だと思うけど、今後の予定は?

ポール:最近凝ってるヨガをやりたいな。日本語の勉強ももっとやりたいし。RacerXとかほかのプロジェクトについては、今はあまり決まっていることはないんだけど、ソロではアルバムができたから次はツアーだね。もちろん日本でもやるよ。そういえば最近行ってないから、ヨーロッパでもツアーをやりたいなぁ。いずれにしろ、具体的なことはまだあまり決まっていなくて、あれこれ考えている最中さ。

──では日本のファンにメッセージを。

ポール:最近は日本のアーティストからもセッション依頼が来るようになったし、僕の演奏を聴いてもらえる機会も多くなったと思う。こうやって色々な人と演っていると、みんなすごいアーティストだからインスパイアされるものも多いし、自分でももっといいものを作りたいと思うようになる。だから今回のアルバムはホントに全力で作ったし、すごくいいものができたと思う。きっと楽しめるはずさ。それじゃライヴで会いましょう!


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取材・文●田澤 仁
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