<勝手にデスボイス・コンテスト3D>強行、ギャルの聖地・渋谷109前で、勝手に阿鼻叫喚デスボイス絶叫

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買い物客でにぎわう、ほのぼのムードに包まれた休日の渋谷にこだまする絶叫…集まった市民がまるでラウド系バンドのライブばりにモッシュを始めるこんな風景が、あのギャルの聖地・渋谷109前で展開されるなどと誰が想像しただろうか…(笑)。

◆<勝手にデスボイス・コンテスト3D>画像

1月29日(日)夜19時に幕を開けた狂宴の正体は、カラオケ「DAM★とも」とBARKSのコラボレーションにより開催された<勝手にデスボイス・コンテスト3D>だ。「音楽を愛し、とにかく楽しく歌う人を心から応援する」をテーマに掲げ、自らの十八番楽曲を「デスボイス」を駆使して自由にパフォーマンスしてもらうこのカラオケ・コンテスト。そのエントリー者の中から選抜された精鋭メンバーが集結した渋谷109特設ステージ前は、買い物がてら興味津々な表情で覗き込む一般の方々はもちろん、気合いの入ったデスボイスを炸裂させてイベントの幕開けを待つオーディエンスも合流して黒山の人だかりとなった。

▲“藤井さん”さん
▲“傍観者”さん
▲“三石”さん
▲“はにっち”さん
▲“みや@mixi”さん
いくぞ渋谷ああああぁぁぁぁーっ!開演前からヒートアップするイベントの先陣を切ったのが、DAM★とも名“藤井さん”さん。「デスボイスは、“叫び”なんで…。秘めてるものというか、普段は言えないようなことを、言葉以外の別のところで表現ができるっていうんですかね」。デスボイスの醍醐味をそんなふうに語ったトップバッターは、しょっぱなからいきなり意気込みどおりの“絶叫”をぶっ放す!DIR EN GREYの「Agitated Screams of Maggots」の高速ビートをバックにハイトーン・ボイス、かと思えばうなり声のような重低音デスボイスを披露して喝采を浴びる。

その“藤井さん”さんに負けじと、同じ男性陣の“傍観者”さんと“きどたく”さんもDIR EN GREYの楽曲から「残」と「羅刹国(DUM SPIRO SPEROバージョン)」をセレクトし、強烈な雄叫びを上げる。

「デスボイスもクリーンボイスも同じ表現方法のひとつだと思うんですけど、クリーンだけじゃ表現しきれないものがデスボイスにはあると思うんで。BARKSの記事にも書かれてましたけど、例えば怒りとか悲しみとかそういう感情だったり、他人がやってないことをやるのが楽しいですよね」。そう語る“傍観者”さんは、イントロから強烈な絶叫が炸裂する「残」を、語りのように奏でるメロもデスボイスで見事に表現してみせる。「ライブでも最後に使われるような激しい曲なんで、今日もクライマックスな感じでやるだけですね!」。開演前の意気込みも不敵な“きどたく”さんも、「かかってこい!」とオーディエンスを煽り立てながらファルセット系~金切り声系~猛獣ばりの絶叫と多彩な声を使い分け、ますますヒートアップするオーディエンスから熱い歓声を浴びる。

そんな男性陣に対して、女性陣も負けてない。「元々こういう激しい音楽は聴くんですけど、自分でも激しい声を出すようになったきっかけは…。男にふられた、と(笑)。それでやけになったら出来てしまった感じですね」。男にふられた悲しみから生まれた“はにっち”さんのデスボイスは、言うなればまさに魂の叫び(笑)。女王蜂の「デスコ」を原曲どおりの不穏なムードのメロディで歌いつつ、強烈なインパクトの絶叫系デスボイスをぶちかましてみせる。各自の自由なアレンジでそれぞれの“デスボイス”を表現するのが、この「勝手にデスボイス・コンテスト」の面白いところだ。

そして、“みや@mixi”さんは自分と同性の女性ボーカリスト、アリッサ・ホワイト=グラズを擁するTHE AGONISTの「Business Suits and Combat Boots」をぶちかましてくれた。

「最初のころはただ叫んでるだけだったんで、のどがカスカスになってました。で、友達に“吸い込み系”のデスボイスを教えてもらってそればっかり練習してたら、“吐き出す系”のデスボイスが出来なくなっちゃって(笑)」。息を吸いながら奏でる方法、逆に吐き出しながら奏でる方法と、デスボイスと一口に言ってもやり方は様々。そんな“みや@mixi”さんは、真っ赤なコートに身を包んだ女の子らしい外見からは想像できない、本家のTHE AGONISTばりのグロウル系デスボイスを披露。

▲“さや”さん
▲飛び入り参加
▲“きどたく”さん
「外観が女でも凄い声出したら“えっ!!”ってびっくりするじゃないですか。みんながポカーンとしてるのを見てると楽しいですね」。そんなコメントをくれた“さや”さんも、男性陣にひけをとらない大迫力のパフォーマンスを展開だ。ハイトーンボイスからデスボイスまで広いレンジのボーカルワークを駆使するDIR EN GREYの「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」を、黒一色のコスチュームに身を包みロングヘアーをなびかせ歌い上げる様は、性別を超えたカッコ良さ!

そして、集まったオーディエンスの中から飛び入り参加者もステージに上がり、審査員を務めたDazzle Visionのライブもあり大いに盛り上がった「勝手にデスボイス・コンテスト3D」の優勝者は、Slipknotの「People=Shit」を披露した“三石”さん。「歌いきったあとは、一日働いたあとの労働感にも似た開放感があります(笑)」。System Of A Downの「Chop Suei」でこのテの音楽に目覚め、デスボイスの魅力をそんなふうに語る“三石”さんは本家ばりの巨体からマイクが割れんばかりの勢いでど迫力デスボイスを繰り出し、Dazzle VisionのMaiko嬢に「エモかった!」と賞賛され見事に優勝の栄誉に輝いた。

「皆さん、すっごい気合い入ってましたね(笑)。“ゴオオオォォーッ!”って、どの人も声がすっごい低くてびっくりしました!」(Maiko)

「うん。僕はあんまりカラオケとかも行かないのでこういう機会がないし、シャウトとかもMaikoのしか聴いたことがないんですけど。声の出し方ってやっぱみんな違うんだねって、今日のイベントを見てメンバーとも話してました」(Takuro)

「今日の出場者の方は、みんなちゃんと定職についている方ばっかりだったじゃないですか。そういう中で抱えたストレスを、こういうところで発散してるんだって(笑)。もう、完全にふっきれてるじゃないですか!あの姿を見ると、すごい良いストレス発散になるんだろうなって思いましたね」(Jon)

「すごかったね!私は、デスボイスは、のどをなるべく使わないようにするっていうのは心がけてますね。そうするとのどがすぐつぶれちゃうんで、身体全体で響かせるような感覚というか。ハイトーンの場合は頭の上の方から響かせる、ローの場合は身体の下の方から響かせるみたいな感覚で私はやっているので、次はぜひ私達の曲を皆さんに歌っていただきたいですね(笑)」(Maiko)

「(笑)ぜひ!全身から声を出す気合いの入った人をまた見てみたいです」(Takuro)

この「勝手にデスボイス・コンテスト3D」の出場者さん達が見せた、全身に宿るあらゆるパワーをデスボイスに込めて叩きつけることの楽しさは、ギャルの聖地・渋谷の人々にも大いに伝わったことだろう。彼らのデスボイスのように、抱えてしまっている日ごろのストレスをあなたもカラオケで自由な歌いっぷりで思いっきり発散するべし!そして、興味があればデスボイスにもぜひ挑戦して、「勝手にデスボイス・コンテスト」の次回開催の際には優勝を狙おう(笑)!

●DAM★とも名:“藤井さん”さん
「Agitated Screams of Maggots」/Dir en grey
・デスボイスに目覚めたきっかけは?
「きっかけは、UnsraWっていうビジュアル系のバンドがめっちゃカッコ良いと思って、自分でもちょっとずつ練習し始めました。一人カラオケで練習して(笑)」
・デスボイスの魅力は?
「デスボイスは、“叫び”なんで……。秘めてるものというか、普段は言えないようなことを、言葉以外の別のところで表現ができるっていうんですかね」
・今日の意気込みは?
「(照れながら)………………。頑張りますっ(笑)!」

●DAM★とも名:“さや”さん
「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」/Dir en grey
・デスボイスに目覚めたきっかけは?
「DIR EN GREYが好きになって、最初はディルのデスボイスじゃない曲ばっかりカラオケで歌ってたんですけど。ライブにも行くようになって、京さんがライブ中に叫んでる姿を見て“私もあの声が出したい!”と思ってマネするようになりました」
・デスボイスの魅力は?
「外観が女でも凄い声出したら“えっ!!”ってびっくりするじゃないですか。みんながポカーンとしてるのを見てると楽しいですね」
・今日の意気込みは?
「“あれ、女か!?”って疑われるような恐ろしいステージにしたいです(笑)」

●DAM★とも名:“三石”さん
「People=Shit [ピープル・イコール・シット]」/Slipknot
・デスボイスに目覚めたきっかけは?
「System Of A Downの「Chop Suei」をバックに頭をブンブン振り回してる子供達の映像をYouTubeで見て、衝撃を受けました」
・デスボイスの魅力は?
「歌いきったあとは、一日働いたあとの労働感にも似た開放感があります(笑)」
・今日の意気込みは?
「渋谷をデスボイスで染めます!」

●DAM★とも名:“はにっち”さん
はにっち「デスコ」/女王蜂
・デスボイスに目覚めたきっかけは?
「最初に歌ったのはBullet For My Valentineの「Scream Aim Fire」で、元々こういう激しい音楽は聴くんですけど、自分でも激しい声を出すようになったきっかけは……。男にふられた、と(笑)。それでやけになってたときに歌ったら出来てしまった感じですね」
・デスボイスの魅力は?
「こういうことをあんまり出来る人がいない希少価値、みたいな感じじゃないでしょうか」
・今日の意気込みは?
「皆さんデス声のそういう曲を歌うじゃないですか。そういう中で唯一違う感じで頑張ります(笑)」

●DAM★とも名:“傍観者”さん
「残」/Dir en grey
・デスボイスに目覚めたきっかけは?
「DIR EN GREYが好きな友達に勧められたのがきっかけです。当時ちょうど、普通のカラオケにも飽きていたんで、こういう声を出せたらカッコいいだろうなと思って自分でも挑戦してみました」
・デスボイスの魅力は?
「デスボイスもクリーンボイスも同じ表現方法のひとつだと思うんですけど、クリーンだけじゃ表現しきれないものがデスボイスにはあると思うんで。BARKSの記事にも書かれてましたけど、例えば怒りとか悲しみとかそういう感情だったり、他人がやってないことをやるのが楽しいですよね」
・今日の意気込みは?
「今まで一番良い“残”が歌えるように頑張ってきます!」

●DAM★とも名:“みや@mixi”さん
「Business Suits And Combat Boots」/The Agonist
・デスボイスに目覚めたきっかけは?
「色々なバンドをネットとかで調べてたときに知ったバンドさんがデスボイスを使って歌っていて、私もカラオケで歌えたらカッコ良いなと思って。最初に知ったのは、DIR EN GREYさんとか&(アンド)さんでした」
・デスボイスの魅力は?
「すごい低い声で何言ってるか分からないウガウガしてる感じがカッコ良いです(笑)」
・今日の意気込みは?
「ちゃんとデスボイスが出るように頑張ります。酸欠にならないように(笑)」

●DAM★とも名:“きどたく”さん
「羅刹国(DUM SPIRO SPEROバージョン)」/Dir en grey
・デスボイスに目覚めたきっかけは?
「きっかけは、先輩とのカラオケです。そこでDIR EN GREYを知って、僕のデスボイスの師匠になりました(笑)」
・デスボイスの魅力は?
「魅力というか……。言葉にするのは難しいですけど、常に身体の中に流れてるものですね、デスボイスは」
・今日の意気込みは?
「「羅刹国」はライブでも最後に使われるような激しい曲なんで、今日もクライマックスな感じでやるだけですね!」

取材・文・撮影●道明利友

◆第2回「勝手にデスボイス・コンテスト」
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