ロニー・ジェイムズ・ディオ、絶頂期のライブ作品完全版で再登場

ポスト
ヘヴィ・メタル最高峰のヴォーカリストとして神格化されてきたロニー・ジェイムズ・ディオ。レインボー、ブラック・サバス、そして自ら率いるディオで活躍してきた彼は2010年に天に召されたが、1986年、まさに人気のピークにある時期のライヴをとらえた映像作品『ディオ~セイクレッド・ハート・ライヴ1986 コンプリート・ヴァージョン / ディオ』が、27年の年月を超えて、未発表トラックを加えたコンプリート・ヴァージョンとして5月1日に日本先行発売となる。

◆『ディオ~セイクレッド・ハート・ライヴ1986 コンプリート・ヴァージョン / ディオ』トレーラー映像

1986年6月17日、フィラデルフィアのスペクトラムで収録された本作は、前年リリースされた3作目のアルバム『セイクレッド・ハート』に伴うツアーからのライヴだ。ディオとして<スーパー・ロック85>で初来日を果たした後、新ギタリストにクレイグ・ゴールディーを迎えてのフル・ステージとなる。最新作からの「キング・オブ・ロックンロール」「ロックンロール・チルドレン」に加えて、「スタンド・アップ・アンド・シャウト」「レインボー・イン・ザ・ダーク」「ウィ・ロック」など、ディオを世界のトップ・バンドたらしめた怒濤のヘヴィ・メタル・クラシックスの数々が披露されている。

クレイグ加入後、初の新曲となる「タイム・トゥ・バーン」も注目だ。この曲はミニ・アルバム『インターミッションズ』にスタジオ・ヴァージョンが収録されたものの、ライヴ演奏されたのはきわめて短期間のみで、映像ソフトでは本作でしか観ることが出来ないものだ。また、レインボー時代の「銀嶺の覇者」「ロング・リヴ・ロックンロール」、ブラック・サバスの「ヘヴン・アンド・ヘル」など、ロニーがかつて在籍してきたバンドの名曲も聴くことが出来る、豪華なラインアップとなっている。

1986年のビデオ初発売時には60分ヴァージョンだった本作だったが、今回は未収録だった5曲やソロ・パートも追加したコンプリート・ヴァージョンでのリリースとなる。「スタンド・アップ・アンド・シャウト」や「ウィ・ロック」など、ディオ史上屈指の名曲を初収録した本作は、数あるディオの映像作品でもひときわ光り輝く1作となっている。

ロニーのヴォーカルは、まさに絶好調と言える伸びと張りを見せる。オーディエンスを圧倒する声量と声域は、“DIO=神”を名乗ることすら不遜でない熱唱を響かせる。新加入のクレイグは強力な個性と高度なテクニックを持ち備えながら、往年のディオ・クラシックスの伝統を踏襲する。初代ギタリスト、ヴィヴィアン・キャンベルの後任として加入した彼だが、ロニーの信頼するパートナーとして長年行動を共にするのも納得のギター・プレイだ。ヴィニー・アピス(ドラムス/元ブラック・サバス)、ジミー・ベイン(ベース/元レインボー、ワイルド・ホーセズ)、クロード・シュネル(キーボード)というロニーの盟友たちも、鉄壁のリズムでバンド・サウンドを支える。

なお、2006年に本作60分ヴァージョンの初DVD化にあたって収録されていたロニーとクレイグのインタビューやその他追加のボーナス映像も今作に収録されるという。

LAメタルやスラッシュ・メタルの台頭で、にわかにヘヴィ・メタルが盛り上がった1980年代中盤において、正統派の凄みを伝える鮮烈なステージ・パフォーマンスは、21世紀においてもなんら陰りを見せるものではない。ステージ上の巨大なドラゴン、当時としては最先端だったレーザー・ショーなどのビジュアル・スペクタクルも、バンドの演奏を盛り上げている。

この直後、1986年9月には日本武道館公演を含むジャパン・ツアーを行った彼らだが、ディオが世界規模で最大のスケールの成功を誇った時期のステージを体験することが出来る本作は、ヘヴィ・メタルの歴史に冠たるモニュメントだ。


『ディオ~セイクレッド・ハート・ライヴ1986 コンプリート・ヴァージョン / ディオ』
2013年5月1日 日本先行発売
メンバー:ロニー・ジェイムズ・ディオ (ヴォーカル) / クレイグ・ゴールディ (ギター) /ヴィニー・アピス (ドラムス) / ジミー・ベイン (ベース) / クロード・シュネル (キーボード)
※オリジナルのフィルム素材からフルHDサイズにレストアし、音声には最新デジタル・リマスタリング施し新たな編集を行った2013年最新仕様
※エンド・クレジットでBGMとしてのみ使用された「ハングリー・フォー・ヘヴン」のフルライヴや未収録曲5曲、ソロパートなど未発表映像/未収録カットを収録したコンプリートヴァージョン
※ボーナス映像としてツアー当時のバックステージの模様を収録した「ビハインド・ザ・シーン」、1986年当時のロニー・ジェイムズ・ディオのインタビューなどレア映像を多数収録
1.ドラコ・イグニス (イントロ)
2.キング・オブ・ロックンロール
3.ライク・ザ・ビート・オブ・ア・ハート
4.ドント・トーク・トゥ・ストレンジャー
5.ハングリー・フォー・ヘヴン
6.ラスト・イン・ライン
 ~チルドレン・オブ・ザ・シー
 ~ホーリィ・ダイヴァー
7.ドラム・ソロ
8.ヘヴン・アンド・ヘル
9.キーボード・ソロ
10.ギター・ソロ
11.レインボー・ブリッジ(イントロ)
  ~セイクレッド・ハート
12.ロックンロール・チルドレン
  ~ロング・リヴ・ロックンロール
  ~銀嶺の覇者
13.タイム・トゥ・バーン
14.スタンド・アップ・アンド・シャウト
15.レインボー・イン・ザ・ダーク
16.ウィ・ロック
■ボーナス映像(ブルーレイ・DVD)
・ツアー・フィーチャレット(ツアー告知ショート・ムービー)
・インタビュー '86(ロニー・ジェイムズ・ディオ インタビュー)
・インタビュー・ウィズ ロニー&クレイグ(ロニー・ジェイムズ・ディオ/クレイグ・ゴールディ ■インタビュー)
・ロックンロール・チルドレン ミュージック・ビデオ
・ビハインド・ザ・シーン(バック・ステージの模様を収録)

◆ワードレコーズ・ダイレクト「DIO セイクレッド・ハート」サイト
この記事をポスト

この記事の関連情報