【ライブレポート】吉川友が単独公演。キマグレンも登場して「カフェオーレのうた」大合唱

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■ 夜公演

吉川友のライブの面白いところは、昼公演と夜公演、セットリストがほぼ同じでも、まったく違った公演内容になってしまうところにある。MCが異なるのはもちろん、昼公演でできなかったところが夜公演ではちゃんとできていたり、夜公演で新たなハプニングが発生することも。そういうわけで、彼女のライブは時間が許す限り、昼も夜も参加がおすすめ。楽しさが“倍返し”されるのは保証しよう。

さて、1曲目が「さよなら涙」から「冬空花火」に、前半の「ありのままのI LOVE YOU」が「ヒラヒラ星」へと変更があった夜公演。この日、2公演目ということで、すでに喉もワガママボディーも温まっているきっかは、歌声にもさらに熱が入る。一方の客席側も、昼公演から参加した人や夜公演になんとか間に合ったファンなどが入り混じり、昼公演以上の激しい声援がステージへと送られる。

夜公演でまず注目を集めたのは、カバー曲メドレーだろう。昼公演では「抱いてHOLD ON ME!」の歌詞を飛ばしてしまったきっか。夜公演では再び友フレに救いの手を求めることになるのか。「LOVE涙色」から続いて同曲がスタートすると、きっと誰もが身構えたはず。ところが、きっかはこの回、歌詞を飛ばすことはなく無事に歌い終え、さらにはさり気なくドヤ顔までキメてみせる(終演後にドヤ顔したことを訊ねたら「歌えたんだからしますよ!(笑)」だそうだ)。ただ、歌詞を飛ばすことはなかったが、歌詞を間違えていたのは、いかにも「ライブでは歌詞を覚えることが難しい」と昔から言い続けているきっからしいところである。

さらにきっかは、これからカバーしたい曲として、昼公演の鈴木雅之「違う、そうじゃない」ではないアーティストの名前を挙げる。それは、BARKSのインタビューでも話していた、偉大な先輩・後藤真希の名。2011年12月4日、後藤真希のラストステージが幕張で行なわれていたその日。きっかは埼玉で昼間にイベント出演をはたし、その足で後藤真希のライブへと駆けつけ、最後の姿を目に焼き付けた。ちなみに同ラストライブ翌日に配信された、当時のきっかのメルマガでは「ライヴを見て、またさらに一段と後藤真希さんが大好きになりました! あの表現力……きっかも勉強しないと。」と、後藤への想いと決意を綴っていた。同じソロアーティストとして輝き続けた後藤真希は、きっかにとってはいつまでも目標の人であり続けることだろう。

「TO BE...」「世界中に君は一人だけ」での訴えかけてくるような歌声で、会場の雰囲気は一変する。トークの時のきっかとはまた違った表情は、ライブに足を運んだ人の心を惹きつけて離さない、ライブだからこそ知ることができる彼女の魅力のひとつといえるだろう。

終盤、「ハコの中のブルー」「ダーリンとマドンナ」と盛り上がる楽曲が続いての「水色」では、お決まりのタオル回しに加えて、ライブグッズとして用意されたマフラータオルをダンサーズと友フレで堂々掲げるという客席を巻き込んだパフォーマンスも。きっかを中心に掲げられる「ワガママボディーふいて下さい。 / 5年1組 吉川友」と書かれたマフラータオル。その異様な光景に、きっか自ら提案したにも関わらず、歌声には笑いが混じった。

アンコールには、昼公演同様にキマグレンが登場。「カフェオーレのうた」では、昼公演に負けない「カフェオーレ」の大合唱で会場はひとつになる。「すごい。バッチリ!」「さすが友フレ、ハンパない!」と絶賛のキマグレン。そして、11月に行なわれるキマグレンの全国ツアー<キマグレンTOUR2013~WOW OH OH~>にきっかがゲスト出演する旨が告知される。各地に行って美味しいものが食べられることが楽しみと語るきっか。

KUREI「大阪行ったら何食べたい?」
きっか「たこ焼きっか。」
KUREI「じゃあ名古屋行ったら?」
きっか「手羽先っか。」
KUREI「じゃあ北海道行ったら何食べる?」
きっか「しゃ……鮭とばっか。」
KUREI「福岡行ったら何食べる?」
きっか「……ひつまぶし暇つぶし……あ、違う。福岡はあれだよね。水炊きっか。」
KUREI「じゃあ、広島行ったら何食べる?」
きっか「お好み焼きっか。」
KUREI「みんな、誰かいない?(と、客席に地名をリクエスト) 仙台? 仙台行ったら?」
きっか「あー、あー、あれです。ぼた餅みたいな……ずんだ餅きっか。」

よくわからないまま盛り上がり続けるきっかレン。そのままISEKIが先生となって、サビをアカペラで歌いながら、懇切丁寧な「あいまいな関係」振り講座(途中、歌詞があやしい場面もあったが)を経て、みんな一緒に「あいまいな関係」をパフォーマンスした。

「なかなかそうですね。東京でしかライブをすることができてないんですけど、ぜひまた、名古屋、大阪、それ以外にも、四方八方に飛んでいきますので。ほんとにそれくらいいっぱい、ライブがしたいなっていうのが今の吉川友の生き様です。なんか言葉の使い方よくわかんないけど。そんな感じで、今、アップアップ(ガールズ(仮))だったり(THE)ポッシボーだったり、いろんなところでライブしているじゃないですか。やっぱり、ライブしてると……ファン、付きますもんね。や、そうなんですよ。だって、ライブしたいですもんね。みなさんね。だから今、アップアップだったりポッシボーだったり。そんな2組の(ハロプロエッグ)OGの名前しか出ないんですけど、いろんなところでライブやって、実力つけて、ファンの人を獲得していますので、吉川友も負けないように、これからも、この先、何の仕事があるかまだ白紙なんですけど。……嘘ですよ? 決まっているとは思うんですけど、まだ大まかな流れとしてはよくわからないので、これからスタッフさんと打ち合わせしつつ。ま、きっか的には、あの、ライブのほうは絶対やっていきたいなというのがありますので。そのたびにまた、だらしないグッズを作るかもしれませんが(笑)、ぜひグッズのほうも毎回チェックしていただいて、記念にしていただけたらなと思います。そんな吉川友、これからもバカな白鳥な格好とかしますが、“こんな私でよかったら”よろしくお願いします。」

ファンからの人気も高く、本人もお気に入りの1曲「こんな私でよかったら」のタイトルを組み込んだ最後の挨拶で喝采を受けたきっかは、最後に、キマグレンプロデュースによる「八月の花火」を歌って、「アディオス!」と、単独ライブを締めくくった。

── 一日、お疲れさまでした。ライブが終了した感想を一言、お願いします。

きっか「感想ですかー。“今日からダイエット!”」

  ◆  ◆  ◆

なお、今回のライブのテーマは“白鳥”で、またTシャツやマフラータオルといった今回のライブグッズは「きっかがファンだったら絶対買いたくないグッズ」をコンセプトとして制作されたそうだ(いずれも公演中のきっかの発言より。信じる信じないは、各人の判断に任せることにしよう)。


text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)
◆BARKSアイドル
◆吉川友 オフィシャルウェブサイト
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