【インタビュー】倉木麻衣、新曲「無敵なハート」に「自身の弱さを吹き飛ばせるような強いタイトルを」

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■自分自身をリスペクトして、本当の自分でいれば
■絶対に弱い自分には負けないよということを伝えたかった

──その新曲の「無敵なハート」。TVアニメ『名探偵コナン』エンディングテーマとして流れる前に、ライブで披露したんですよね。

倉木:はい。ツアーの初日から。「無敵なハート」というタイトルは、曲をいただいてからつけたんですけど。前作品の「Wake me up」をリリースした時に、その前に歌が歌えない、スランプになってしまったことをお話したと思うんですけど。

──はい。おっしゃってましたね。

倉木:それを乗り越えて、15周年YEARを迎えて頑張っていこうという、つらい思いを吹き飛ばすぐらい勢いのある曲を作りたいと思ったのがきっかけで、この曲を選びました。「無敵なハート」というタイトルだけ聞くと、すごく強いイメージがありますよね。でも無敵という言葉の裏には、自分の弱さが入ってるんです。疲れてしまってもう無理だと思ったり、つらいなと思ったりすると、ハートがゆがんでしまうじゃないですか。そうなると、夢に到達することができなくなってしまうので、自分自身の弱さを吹き飛ばせるような、強いタイトルをつけたいと思って、「無敵なハート」という言葉が生まれたんです。

──曲調もすごく力強いですよね。重低音の効いたエレクトロ・サウンドで、明るいというよりは拳を握って振り上げるようなイメージというか。

倉木:そうなんです。最初にこの曲を聴いた時、自分自身が奮い立つような気持ちになれたので。特にサビは、伝えたい思いをいっぱい書きました。ハートがゆがんでしまう時って、自分自身を愛せていなかったりすると思うので、まず自分自身をリスペクトして、本当の自分でいれば、絶対に弱い自分には負けないよということを伝えたかったので。

──目覚めさせて、というフレーズは、「Wake me up」にもつながりますし。今の倉木さんのモードがすごくよく伝わります。

倉木:ライブのあと、ファンの方からお手紙をいただくんですよ。その中に、“今はすごくつらいけど、頑張ってます”とか、そういう子たちがたくさんいるので。そういう子たちにも、一緒に気持ちを前に出していける曲を作ってあげたいという気持ちもひとつあって。まさにこの思いを感じながら、これからライブを回っていきたいなと思っています。ライブで栄える曲でもありますし。

──実際、ライブで初披露した手応えは?

倉木:初めて披露する時は、どんな曲なんだろう?って真剣に聴く人が多いんですけど、今回はアンコールで披露していることもあって、そこまでのノリもありつつ、みんなすぐに乗ってくれるんですよ。終わったあとに“新曲、すごくよかったです”という言葉を聞くと、作ってよかったなと思います。あと、振り付けがあるんですね。簡単にできるので、それをみんなで覚えて、少しずつ共有しながらこの曲を成長させていけたらいいなと思ってます。

──サウンド的にはハードでカッコいい曲ですけど、歌う時のポイントは?

倉木:AメロとBメロが、語るようなリズムのある曲なので、リズムの取り方ですね。あとは口語調と言いますか、しゃべっているような歌い方をしていたりとか。そしてサビでは一気に解放させて、ドーンと歌う。レコーディングでは、メリハリに気をつけて歌いました。コーラスワークの作り方にもすごくこだわって、音がないところにもコーラスを付け加えたり。いろいろやってみて、最終的にいらない部分をカットしたり、試行錯誤しながら作っていったので。

──ラップのようなパートもありますよね。あれは最初から?

倉木:いえ、なかったです。どんどん気持ちを前に出していくと、思いを吐き出すためにラップっぽくなっていったんですよ。リングに上がる前のボクサーが、自分自自身を奮い立たせる感じ? それを出したくて、ラップを取り入れてみたんですけど。ノンストップで言葉をワーッと言っているので、最初は難しかったんですけど。そこの部分は、あえて歌詞には入れてないんですが。

──そうなんですよね。歌詞として印刷された部分には載っていなくて。

倉木:そこはぜひ、聴いて楽しんでいただけたらと思います。自分自身の思いをふつふつと語っているので。サビの上にさらのサビがあるような、たたみ掛けるパートもありますし、“攻め”の表現をたくさんできた楽曲になりました。“be back”“cheers!”とか、最後の決めの言葉を作ることによって、みんなが一緒に歌える箇所を作ったりとか。

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