春の一夜の夢のような至福の宴は、大きな余韻を残して幕を閉じた

ポスト
~

気付けばスタートからしっかり3時間。
春の一夜の夢のような至福の宴は、大きな余韻を残して幕を閉じた


こういうのを狂喜乱舞と言うのだろう


DEEP PURPLE in concert
with
New Japan Select Orchestra

TOKYO INTERNATIONAL FORUM HALL“A”  2001/03/24

◆〔Part-1〕50min

1 PICTURED WITHIN
2 SITTING IN A DREAM
3 LOVE IS ALL
4 FEVER DREAMS
5 RAINBOW IN THE DARK
6 WARTCHING THE SKY
7 SOMETHING I FEEL LIKE SCREAMING
8 WELL DRESSED GUITAR
9 WRING THAT NECK
10 FOOLS

INTERMISSION 15min

◆〔Part-2〕70min

11 THE CONCERTO FOR GROUP & ORCHESTRA
12 PERFECT STRANGERS
13 WHEN A BLIND MEN CRIES
14 PICTURES OF HOME

◆ ENCORE

15 SMOKE ON THE WATER



ディープ・パープル with オーケストラ…。

今回は、オーケストラとのコラヴォレートという企画モノ的な来日公演だっただけに、正直、盛り上がり具合はいかがなもんかなという懸念があった。

だが、そんなことは余計なお世話だった。会場のフォーラムはしっかり満員。リッチー・ブラックモアこそいないものの、黄金期と言うべき第2期ディープ・パープルのメンバーが顔を揃えたのだから、当然か。詰めかけていたのは、やはり30代後半から40代が中心。落ち着いた大人の雰囲気が漂っている。

まずはパープルの日本でのお相手である、新日本フィルセレクトオーケストラのメンバーが位置に着く。すると会場に緊張した空気が張り詰めた。これはクラシックを鑑賞する雰囲気そのまんまだ。

続いて、今ツアーのスコアを手がけたキーボードのジョン・ロードと、指揮者のポール・マンが貫禄タップリに現われ、ジョンのクールな挨拶の後、いよいよ開演。オープニングを飾るのは、このツアーのプレリュードと言える、ハープの旋律が美しい「PICTURED WITHIN」。海外ではここで、「“HIGHWAY STAR”やれー!」などとヤジが飛んだりしていたらしいが、そこはさすが日本(!?)、厳かな儀式の始まりを見守るように誰もが静かに聴き入り、曲が終わると一斉に温かい拍手が沸き起こった。


ロニー・ジェイムス・ディオ
ここで早々と、今ツアーの目玉であるスペシャル・ゲスト、ロニー・ジェイムス・ディオが登場。レインボーブラック・サバス、そしてディオと、パープルに劣らぬ歴史を残してきたロニー、オーディエンスの受けがメチャクチャいい。と同時に、パープルの布陣もステージへ。一転してエキサイティングな空気が充満する中でロニーは、ベースのロジャー・グローヴァーの曲である「SITTING IN A DREAM」「LOVE IS ALL」を熱唱。オーケストラとの音の交歓もお見事だ。大歓声が巻き起こり、あっという間に会場が熱気を帯びる。

しかし、圧巻はその後。「FEVER DREAMS」、そして「RAINBOW IN THE DARK」の2つのディオの名曲を、今度はオーケストラ抜きでパフォーマンス。ロニーのパワー漲るシャウトが冴えまくる。凄まじいテンション! こうしてウォーミング・アップどころか、力技でフロアをヒート・アップさせたロニーは、満足そうに人なつっこい笑顔を振りまきながら、颯爽と退場した。

ここからはお待ちかね、パープルのアクト。ヴォーカル、イアン・ギランの体型がオジサン化し、動きが重そうなのがちょっと寂しくもあったが、それも時の流れってもんでしょう。フロアの前方では、そんなことはお構いなしとばかりに、ギランの歌に合わせてたくさんの頭が大きく揺れている。「SOMETHING I FEEL LIKE SCREAMING」では、スティーヴ・モーズのメロウなギターとオーケストラのマッチングが絶妙。ビッグ・バンド・スタイルの「WRING THAT NECK」で披露されたイアン・ペイスのドラム・プレイの素晴らしさは鳥肌モノだった。そうして最後は「FOOLS」。30年前の名曲が、世紀を跨いで甦る。これで会場がドッと湧いたところで、第1部が終了した。

インターミッションを挟んでの第2部。

まずはジョンの手によるコンチェルトの演奏。壮大でドラマティックなアンサンブルが会場全体を包み込む。とりわけスティーヴのギター・ソロの美しさは息を飲むほどで、オーディエンスのリアクションも熱狂的だった。コンチェルトが終わると、イアン・ギランがさっと姿を現わし「PERFE
CT STRANGERS」へ。いよいよクライマックスに突入だ。それを感じてか、フロアがざわめき、熱い興奮の波が押し寄せる。「WHEN A BLIND MAN CRIES」を挟み、本編ラストは「PICTURES OF HOME」。大喝采の渦の中、フィナーレを迎えた。
 
そしてアンコール。やっぱり出ました「SMOKE ON THE WATER」! オーディエンスは総立ち! サビでは拳を突き上げ大合唱!

こういうのを狂喜乱舞と言うのだろう。気付けばスタートからしっかり3時間。春の一夜の夢のような至福の宴は、大きな余韻を残して幕を閉じた。

文●鈴木宏和(01/04/06)

この記事をポスト

この記事の関連情報