スーパースター・エミネムが体感させる生ラップ、興奮の幕張メッセ ライヴ・レポート

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スーパースター・エミネムが体感させる生ラップ
興奮の幕張メッセ ライヴ・レポート

エミネムがここ日本で大きな記録を作った。
映画『8マイル』サウンドトラックがオリコン・アルバムチャートで1位。
同アルバムからのシングル「ルーズ・ユアセルフ」も
シングル・チャートで1位。
そして、映画『8マイル』も映画興行ランキング(日刊興行通信調べ)で1位を獲得したのである。
もちろん、数字だけが全てではないが、ちょっと前まで日本の音楽シーンの中で、
洋楽、それもヒップホップの占める地位は決して高いものではなかった。
そんな中、社会現象とまでなったエミネムの魅力のヒミツを探ろう!

▼映画『8マイル』の映画紹介と予告編映像はこちら!!

オービー・トライス 、50セントらも出演のオール・スター・キャスト

 セットリスト

EMINEM 2003/05/23
幕張メッセ


01.Intro<br>
02.Square Dance(Eminem with Proof)……(2)
03.Business(Eminem with Proof)……(2)
04.White America(Eminem with Proof)……(2)
05.Kill you(Eminem with Proof)……(1)
06.When The Music Stops(Eminem with D12)……(2)
07.Pimp Like Me(D12)……(4)
08.Fight Music(D12)……(4)
09.Purple Pills(D12)……(4)
10.Stan(Eminem)……(1)
11.The Way I Am(Eminem with Proof)……(1)
12.Soldier(Eminem with Proof)……(2)
13.Cleaning Out My Closet(Eminem with Proof)……(2)
14.Drips(Eminem with Obie Trice)……(2)
15.Love Me(Eminem, Obie Trice & 50 Cent)……(3)
16.Wanksta(50 Cent)……(3)
17.In Da Club(50 Cent)……(5)
18.21 Questions(50 Cent)……(5)
19.Patiently Waiting(50 Cent with Eminem)……(5)
20.Lose Yourself(Eminem with Proof)……(3)
21.8 Miles(Eminem with Proof)……(3)
22.Superman(Eminem)……(2)
23.Drug Ballad(Eminem with Proof)……(1)
24.Sing For The Moment(Eminem)……(2)
25.Without Me(Eminem with Proof)……(2)

【Encore】
26. Dad's Gone Crazy(Eminem with Proof)……(2)
27. Rap Game(Eminem with D12, Obie Trice & 50 Cent)・・(3)


(1)……エミネム『THE MARSHALL MATHERS LP』
(2)……エミネム『THE EMINEM SHOW』
(3)……サウンドトラック『8マイル』
(4)……D12『DEVIL'S NIGHT』
(5)……50セント『GET RICH OR DIE TRYIN'』

映画予告編映像


映画『8マイル』予告編のページにジャンプ
大ヒット上映中です!

最新アルバム


『THE EMINEM SHOWスペシャル・エディション』

ユニバーサル インターナショナル
UICS-9008 3,675(tax in)

01. Curtains Up
02. White America
03. Business
04. Cleaning Out My Closet
05. Square Dance
06. The Kiss
07. Soldier
08. Say Goodbye To Hollywood
09. Drips (feat. Obie Trice)
10. Without Me
11. Paul
12. Sing For The Moment
13. Superman (feat. Dina Rae)
14. Hailie's Song
15. Steve Berman
16. When The Music Stops (feat. D12)
17. Say What U Say (feat. Dr. Dre)
18. 'Til I Collapse (feat. Nate Dogg)
19. My Dad's Gone Crazy (feat. Hailie Jade)
20. Curtains Close

無断転用禁止
http://www.universal-music.co.jp/



現在、世界のヒップホップ界最大のスーパースター、エミネム。政治家からセレブ、そして自分の母親までを天才的な話術でこき下ろし、アメリカの狂気じみた日常を徹底的にあぶり出す。そんな特異なキャラクターゆえ、2000年頃から既に欧米では大スターだった彼だが、ここ日本においても、先日公開された半自伝映画『8マイル』で人気が爆発!これまで「エミネムなんて?」と穿った見方をしていた人たちも、黒人中心のヒップホップの社会を白人ながら実力で勝ち上がった彼のラッパーとしての真の実力をド迫力で見せつけられ、改めてノックアウト。これにより『8マイル』のサントラは見事オリコン第1位。日本列島はたちまち“エミネム・シンドローム“に包まれた。

▲自慢の巧みなラップ・スキルでたたみかけるように観客を魅了するエミネム
Photo/Jonathan Mannion/Idols

ステージには、3rdアルバム『エミネム・ショウ』のアートワークにも似た、巨大な遊園地のようなセットが。その観覧車の中から、エミネムは割れんばかりの大歓声の中、颯爽と登場。大スターとなってもストリートにいた頃と何ら変わらない等身大のヒップホップ・ファッションに身を包んだエミネムの甘いマスクがステージ上のワイド・スクリーンに映し出されると、広大なフロアからは「キャアアアア!!!!」という怒号のような黄色い歓声が。そして、タフなB-ボーイ風の出で立ちの男たちも熱いエールを送っていた。

そしてショウは『エミネム・ショウ』を中心にここ1、2年のナンバーを中心に展開。通常のヒップホップのライヴにありがちな、ターンテーブルの音が終ると同時にブチッと曲が終了してしまう拍子抜けな瞬間も一切なく、次から次へとテンポよく曲が裁断なく続いて行く。その音をバックに、エミネムは彼のサイド・ユニット、D-12の実力派ラッパーたちとラップの掛け合いを行なうのであるが、やはり圧倒的な存在感を示しているのはエミネム自身! 誰にもまして際立つ甲高い声でマシンガンのごとく言葉を詰め込む彼のその様こそが、観客の熱狂を煽っていた。

中盤では、エミネムの秘蔵っ子として現在全世界で話題を呼んでいる50セント、そしてこの夏にエミネムが送り込む話題の新人、オービー・トライスも登場。彼らも評判に違わぬラップ・スキルをいかんなく発揮してくれたが、こんな彼らを格下扱いすることなく、自分と同等に紹介するというイキな演出もクレヴァーなエミネムらしい。


▲熱いコール&レスポンスを呼び掛けるエミネム。甘いルックスも見逃せない
Photo/Jonathan Mannion/Idols

そして終盤は映画の主題歌「ルーズ・ユアセルフ」、そして昨年の大ヒットナンバー、「ウィザウト・ミー 」で会場中が大合唱。そしてアンコールは、この日の出演キャスト全員で『8マイル』サントラに収録の「ラップ・ゲーム」を披露。世界トップの圧倒的なラップ・リレーを聴かせ、熱狂の渦と共に2時間近く繰り広げられたライブに幕を閉じた。

映画で見せつけた、生のヒップホップの醍醐味を思う存分たっぷりと堪能させてくれた貫禄のショウ。“エミネムはやっぱり本物”。そう思いながら帰路に着いた人が大半であることは間違いない。

取材・文●沢田太陽

●FUJIROCK FESTIVAL '01を振り返ろう!!
 BARKSの過去のライヴ・レポートも併せてお楽しみ下さい

今回のフジロックにおいて、世界的な視点で見ても圧倒的に注目の存在は、やはりお騒がせ白人ラッパー、エミネムだ。日本ではまだ彼の世界的な人気と評価を実感できていないようだが、今の彼を取り巻く世界のマスコミの騒ぎようは、'80年代におけるマドンナやプリンス並みと言って何ら過言ではない。アルバム「マーシャル・マザーズLP」の全世界で1000万枚を超えるセールスは言うに及ばず、ゲイ差別、ドラッグ、暴力にまみれたリリック(歌詞)やブリトニー・スピアーズ、イン・シンク、フレッド・ダースト(リンプ・ビズキット)に対する強烈な貶し文句の数々。さらに、私生活での妻や母親との間に繰り広げられるお家騒動など、やることなすことが全てゴシップ・ネタとなってしまうトラブル・メイカーぶり。
>>全文を読むにはここをクリック

●そもそもエミネムってどんな人?
 最近知った人はこちら! 詳しいプロフィールはこちらです

エミネムという存在の受け止められ方。おそらく普段「アメリカの狂気を描いた歌詞が」うんぬん伝えられてばかりの日本人からするとすごくシリアスなものとして伝わっているのかもしれない。

しかし実態から言ってしまえば、彼の人気は普段バックストリート・ボーイズやブリトニー・スピアーズを聴いているようなアイドル好きのローティーンの女のコたちのアイドルであり、リンプ・ビズキットやキッドロックがクールだと思うこれまたローティーンの男のコたちの理想のロックのアイドルと果てしなく同列のものである。
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