ニッポンで一番大きな150cm、扇愛奈の1stアルバムを徹底解剖! 【INTERVEIW】

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──で、ここでちょっとすっきりしたら、また扇節の4曲目「片付けられない女」あたりに戻ってもらって。○○な女、これは今後シリーズ化して欲しいっス! 扇:はい、とかいって(笑)。私自身も部屋も汚いんですけど、頭の中を整理するのも苦手で。この曲で一番“よし!”って思ったのが、最後でこの片付けられない女が窓を開けて息を吸う、その一歩を踏み出す描写が書けたところなんです。 ──そういうシーンも含め、いまの時代性、ニートであったりひきこもりをしてる人たちへのエールも含まれてるのかなと。 扇:少しは(笑)。私も休みとかはひきこもりになったりするんで。でも、ひきこもりがちになるとインプットも減って曲も書けなくなって、ふさぎ込んじゃうんですよ。最近もそうだったんですけどね(苦笑)。 ──扇ちゃんって明るく活発そうに見えて…… 扇:自己嫌悪キャラです(苦笑)。だから、そういう鬱な私自身に対して“外に向かえ!”っていってる歌ですね。 ──そんな歌だけどキャッチーなんだよね。この曲。んで、キャッチーさでいえば7曲目の「コイバナ」。これもきてるね。 扇:これは一番キャピってる曲で、乙女チックなんですよ。小・中女子校で、高校で初めて共学を体験して。そこで“恋バナ”も初めて経験した訳ですよ。それがすごい新鮮で。面白いなと思いつつも、自分は恋には出遅れてるんでちょっとした焦りもありつつ。そのときの気持ち、扇がスカートでルーズソックスはいてた時代の歌ですね。 ──そんな高校時代の扇ちゃんを丸裸にした曲もあれば、11曲目「うれしい昼寝」は弾き語りで、いまの扇ちゃんの汗臭くない素顔が見られて。これは驚きでした! 扇:これが、ザ・箸休めの曲なんですけどね(笑)。これは“ほっとできる曲を作ってみよう”ってことで書いた曲で。苦労しました。やっぱ、がなって歌う汗臭いのが得意なんで、どうやったら昼寝のほっとした感を歌で表現できるかなと思って、ほっとするポーズをとりながら何回も歌って。一番時間がかかったレコーディングでした。こういう角度の曲、うれしいとかほっとできる気分を表した曲は少なくて、ちきしょーっていう曲が多いんですけど(笑)。やったことなかったからこそ新しかったです。 ──この歌の扇ちゃんってかわいいよね! 扇:かわいい。でもそれがキモい(一同爆笑)。 ──このほっとした曲の前後は汗かき系で、テンポもすっごい飛ばしてますけど(笑)。 扇:「100万kmのワナ」は自転車で2ケツをしてかっ飛ばしてる歌なんですけど。これまで作った曲のなかでも最高速! こんなに主人公が幸せ者で、楽しんでる歌も私のなかでは珍しい。「マッサージ」は単純に誰かに元気になってもらいたいと思って書いた曲で。私自身も中学から深刻な凝り性なんですけど、でも一番深刻なのは心の凝りだな。それをほぐせるような人になりたいなと思って書いたんですよね。 ──このアルバムを聴いて、扇ちゃんにほぐされたいなと思った人は、ぜひアルバム発売後にライブに駆け付けて欲しいね! 扇:ライヴではダイレクトに自分の曲をみなさんと共有できればと思ってるんで。より汗臭く、より楽しく、みんなで楽しみましょう!

取材/文●東條祥恵

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