スガ シカオの2007年第1弾は、ニヤッと身悶え、引き込まれ!?

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今週発売される(またはされた)シングルは数あれど、BARKS編集者が独断と偏見でググッとイチオシしたいのが、スガ シカオ。変態ファンクサウンドからゴージャスポップまで幅広くカヴァーする彼の類稀なるセンスには、過去、ニヤリとさせられ、または思わず腰をグラインドさせられてしまったリスナーも数多くいることだろう。

そんなスガ シカオの最新シングルが「フォノスコープ」だ。同曲はスガの2007年第1弾シングルとなり、カネボウ化粧品「T'ESTIMO」のCMソングとしてもOn Airされている。ギターを抱えたスガの横で、水川あさみがピュアに、そしてモダンに佇む姿が印象的なこのCM。すでに目にしたことがあるはず。

新曲「フォノスコープ」は “これぞスガサウンド!” といえる、イントロからワウの効いたリードギターと絡みつくベースラインが象徴的。最初は怪しい雰囲気を漂わせつつ、ポップでキャッチーなサビへとつながる。往年の“変態スガファンク”ファンの中には、この流れを敬遠する向きもあるが、とはいえ、前半のムードがあるからこそ、このキャッチーなサビが、より効果的に聴こえるのは事実。そしてガラッと異なる空気感のフレーズを1曲の中に詰め込んで曲を構成できるのも、また彼の才能ゆえのものである。


<昨日の夜9時 僕は思いついた / “ちょっと待って 愛ってもっと大切じゃない?”
/ バカにしないで ただ伝えたいだけ / それ四捨五入したらムダって事?>


歌詞もまた、恋人同士ではよくある情景を独特な形で表現している。“<ただ伝えたいだけ>という(彼?彼女?の)言葉とともに伝えられる内容の価値”について<四捨五入したらムダって事?>というフレーズで表すこのニヒリズム!! これこそまさにファンにとってはニヤッと身悶えてしまいそうになるスガワールドだ。

とはいえこの楽曲。そんなフレーズで歌詞が埋め尽くされるわけではなく、あまり上手く行っていない恋人との関係を建設的に考えようとしながらストーリーは進んでいく。スガのかすれた声で語られる、少しだけ切なさのスパイスを含んだメロディアスなフレーズが、どことなく寂しくもあり、そして未来を感じさせるようでもある。リスナーの状況に応じてどうにでもとらえることができる歌詞なので、こんな体験をしたことがある大人なら、思わず感情移入という名の渦に引きずり込まれてしまうだろう。

カップリング曲は、1998年5月にリリースされたシングル「ストーリー」の中に入っていた「坂の途中」の2007年Springバージョンと、最新オリジナルアルバム『PARADE』から「Hop Step Dive」の2曲を収録。「坂の途中」はFM802 ACCESSキャンペーンソング、そして「Hop Step Dive」は「マイナビ転職」のTVCMソングとなっている。

さらに同日、ライヴDVD『Shikao&The Family Sugar~FAN-KEY PARADE’07~ in 日本武道館』もリリースされた。このDVDは、スガのデビュー10周年を記念して、今年の2月に日本武道館で行なわれたスペシャル・イベント<Shikao&The Family Sugar ~FAN-KEY PARADE '07~>の模様を収録したもの。デビュー曲「ヒットチャートをかけぬけろ」はもちろんのこと、SMAPに提供した「夜空ノムコウ」や、「愛について」「Thank You」「黄金の月」「19才」「午後のパレード」などなど、スガテイストが存分に楽しめる内容となっている。加えて初回盤には昨年スガがひとりで行なった弾き語りツアー<Hitori Sugar TOUR '06>のダイジェスト映像が特典として収録されている。

音楽がわかる世間の大人たち、2007年のスガ シカオにも目が離せそうにないぞ。


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■『最速バークス! ニュース&フル』
https://www.barks.jp/feature/?id=1000027685

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