間々田優、シリアス・アーティストとアイドルの二面性を持つ2ndフルアルバム『予感』リリース大特集

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間々田優

心にシリアス・アーティストとアイドルの二面性を持つ壮絶な女 2ndフルアルバム『予感』リリース大特集

スマッシュヒット!
ナンバーワンアイドル登場

この心の叫びを受け止められるか
人間のダークサイトを壮絶な歌唱で表現

私がなぜ苦しみながらも歌うのかとか、そういうモヤモヤしていたことの意味に答えが出たんです。

――どん底まで落ちた結果、他者の存在を意識し、前向きな音楽を作っていこうという変化に繋がった。つまり、はじめて間々田さん以外の他者にも向けて作られた作品ということになりそうですね。

間々田: そうですね。その感情も、曲を作りながら徐々に思い到った部分ではあります。その思いを特に強く感じたのが、「アイドル」という曲なんですよ。この曲は作りながら、自分の中でまだいろいろとモヤモヤした感情を抱えていたのですが、「私はやっぱり人が好きだ」とか、「人のために歌いたい」という思いに気付かせてくれたのがこの歌なんです。この曲を作った当初は、アイドルという虚像をテーマにした曲にしようなんて考えていなかったし、タイトルも、私がブリブリのアイドルになったPVも含めて、すべて私一人では絶対に出てこないアイデアによって生み出された曲なんですよ。

――PVのセンセーショナルな内容も含めて、このアルバムのハイライトとも言うべき楽曲ですが、どのように生まれた曲だったんですか?

間々田: この曲では最初から最後まで、私にとって歌がどれだけ大切なものであるかが歌われていたんです。でも、どん底まで落ちた心の葛藤の中で、「私が今まで音楽が自分にとって唯一の光だと思っていたけど、もしかしたらそうではなくて、“人”が光なんじゃないか?」と考えるようになったんですよ。でも、今さらそんな小学校の道徳でもあるまいし、そんなことをテーマにした歌なんて歌える? って躊躇していたんですけど、曲の後半ではその本音の部分をしっかりと反映させようと。それが決まったのが、レコーディング当日の朝だったんです。その時、手書きの歌詞と一緒に、昔の典型的なアイドルが歌っているイラストも添えておいたんですね。そのイメージから、スタッフの間で意見がドンドン出てきて。タイトルも最初は意味を限定しすぎてしまうから、違うかなと思いながらも「“アイドル”はどうか?」と提案して話し合ったんです。そして“アイドル”という言葉の意味を調べてみると、「尊敬する人」とか、「目標とする人」とか、そういう意味合いもあって。だったら、「私に手を貸してくれる人とか、家族みんなもひっくるめてアイドルなんだ、そして私はみんなのアイドルになりたい」と思えて。この曲を通じて、ますます人と自分について考えて、私がなぜ苦しみながらも歌うのかとか、そういうモヤモヤしていたことの意味に答えが出たんです。

――すごくバラエティに富んだ内容で、前作と比べて全体的な印象もガラリと変わりましたが、やはり間々田さんらしい刺激や力強さも顕在で。そのバランス感覚が素晴らしいアルバムだなと感じました。

間々田: ありがとうございます。このアルバムを作ったおかげで、自分にとって大切なものが何かとか、たくさんのことに気付かされました。もともと自分の中にある感情のバイオリズムは不安定な方なので(笑)、きっとこれからも迷ったり、悩んだり、落ち込んだり、いろいろなことがあるとは思いますけど、その過程も作品として落とし込んでいけるという、強さを手に入れた気がしています。

取材・文●冨田明宏

 
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