“今、もっとも泣ける歌”を歌うjimama、その心の内を語る

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jimama “今、もっとも泣ける歌”として全国区へ広がった沖縄からの新しい風、jimamaが贈る初のベスト・アルバム

沖縄チャートNo.1を記録した名曲たちを完全収録

──最後に収録されているのは、さきほどの話に出てくる「大丈夫」のロングヴァージョンですけど、よりダイナミックなヴォーカルになっていますね?

シングル「大丈夫」の時にみんなから沢山のメッセージを頂いて、そのアンサーソングとして歌詞を書き加えて新たに録音したのが、このロングバージョンです。「大丈夫」を書いてた当時、仕事・プライベートと、私を取り囲む環境がガラリと変わって、いろんな意味で不安と期待とが交差していて。そんな不安定な中でも、家族や仲間は私を信じて支えてくれて。私は一人でここまで来れたんじゃない!と思いました。どこかで大切なことに気付かずにいた自分に深く反省して、初心に帰って新たな気持ちでスタートしようと。支えてくれるみんなへのメッセージとして「大丈夫」を書き上げました。それが全国CMやイベントライブなどで多くの人に知ってもらえる曲になって。「大丈夫」を通して沢山の人たちと出会えて、繋がりができて、ありがとうって言葉をいっぱい貰いました。自分が歌っているのに、逆に励まされ支えられているんですよね。「大丈夫ロングバージョン~明日へ」は、“今”からつながる“未来・これから”を書き足したもので、このアルバムの最後にもってくることで、また新しい場所へと繋がってゆく前向きな気持ちをこのアルバムの余韻として残したくて。

──それは、人と人とのつながりで気持ちが強くなれる、ということですね?

そうです。生きているだけで大丈夫、っていうのが正直なところあって。つながりって絶対にあるんです。自分は一人で生きているって思っていても、そうではなくて、やっぱり誰かに支えらえている。きっかけがあまりないから気付きにくいんだけど、気づいてほしいですね。気づけた時に大きなパワーになるし、乗り越えていく力になるから。そういうことを伝えたいですね。

──なかなか気づけないですからね。

私自身も、支えられていることのありがたさをどこかで忘れてしまいがちで。だけど、沖縄に住んで、家族やスタッフや応援してくれる人、身近で支えてくれている人たちがいるということに気づけましたから。私はそういう意味ではほんとラッキーです。地元に住みながら音楽をやらせて頂いてるんですから。

──「大丈夫」を聴いて泣ける人が多いというのは、ふだん表に出さない敏感なところに響いてくるからなんでしょうね?

ありがたいですね。なかなか言葉にして言えない気恥ずかしい部分を歌っているからなのかな?…でも沖縄にいる限り、ストレートに歌を作り続けていくと思います。今後、変化があるかもしれないけれど、今はこの形が一番しっくりくるというか。沖縄に帰ってきて良かったとつくづく思います。

──そういうベーシックなところもここ数年でできて、今後、いろんなことを歌っていけそうですね。

そう思います。このベスト・アルバムには、今までの自分の足跡、過去と現在の私にとってベストな曲たちが収められていて。これまでの過程であり、ここからの出発点になっていると思います。明日に向けて、未来へ向けてのベスト・アルバムです。

──間口が広いですね。年齢層を問わない。

それは私も感じていて嬉しくて。小さな子が口ずさんでくれているのを聴くと鳥肌が立ちますね。

──6年間の集大成なわけですけど。

あっという間の6年。まだ、ピヨピヨです(笑)。私は歌い始めたのがjimamaを結成してからなので、そういう意味では、ほんとにやっと歩けるようになった段階なのかな(笑)。遅いスタートかもしれないですけど、ファンの皆さんや支えてくれるスタッフ、見守ってくれる家族、みんなみんな本当にありがたいなって。そんな中でこのベスト・アルバムを作りました。いろんな形の愛を歌って、人と人とのつながりを伝えたくて。愛に溢れたあったかい曲をこれからも書いていけたらと思います。

──2010年、どんな年になりそうですか?

心は穏やかに、体はアグレッシブに動き回る。そんな年にならなきゃ!です。新曲もこれから形にしていきたいです。

取材・文●岡本明

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