井上鑑、神保彰も登場、ヤマハ新製品DTX・CP1・POCKETRAKをお披露目

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ヤマハは、1月20日に都内にて2010年冬の新製品の記者説明会を開催、電子ドラム「DTX900シリーズ」、電子ピアノ「CP1」、ポケットレコーダー「POCKETRAK W24」「POCKETRAK C24」をお披露目した。

今回の記者説明会に登場した楽器は2009年末から2010年1月にかけて発表されたもの。1月14日からアメリカ・アナハイムで開催された世界最大の楽器ショー「NAMM SHOW 2010」でも展示され、いずれも好評を得たものだ。ここでは新製品の概要と説明会の模様をお伝えする。

最初に登場したのはエレクトロニックドラム DTX drums 900シリーズ「DTX950K」「DTX900K」。新開発のドラムパッド「DTX-PAD」採用のフラッグシップモデルだ。DTX-PADはアコースティックドラムと並べても違和感ない自然な打感と静粛性を両立したのがポイント。独自の成形技術により気泡を封じ込めた「テクスチャード・セルラー・シリコン・ヘッド」により自然で心地よいスティックの跳ね返りが得られる。また、打面はスタンドやマウントから浮いた構造となっており、ほかのタムなどからの振動を防ぎクローストークの不安を大幅に低減、感度を十分に引き出すことが可能。同じ強さで叩いても微妙に異なるサンプルの発音により、機械的ではない違うニュアンスの発音がされるXAシステムにも注目だ。

ゲストとして登場したのは、デビュー30周年を迎え、2010年は2月から夏まで全国108ヵ所のライブを行なうというドラマーの神保彰氏。開発にも携わった同氏は「DTX-PADの登場によって別のステージに来てしまった」とその革新性を絶賛。さらに「アコースティック・ドラムからエレクトリック・ドラムに移ったときに演奏上のストレスがあったが、DTX-PADでは演奏上のストレスはゼロ」「打感がまったく違う、アコースティックドラムを叩いているような打感」という声も。ちなみに神保氏は2月10日にはニューアルバムとベスト盤のリリースが控えているとこと。

続いては「究極のステージピアノ」と紹介された「ステージピアノ CP1」。ピアノ系音色だけではなく、ライブステージやレコーディングで実際に使われるエフェクターやパワーアンプ、コンプレッサーなども再現したフラッグシップモデルとなっている。鍵盤はアコースティック・ピアノの木製鍵盤の加工技術を生かしたもので、個性的なエレクトリック・ピアノ音色の演奏にも最適なタッチを提供する「NW-STAGE鍵盤」の採用も最上位モデルならでは。

CP1のデモンストレーションに登場したのはキーボーディストの井上鑑氏。「昔はいっぱい鍵盤を並べて強そうなのがかっこよかったんですが、ピアノということでなにも付いてないシンプルな形っていうのが逆に魅力的なんだなというところに帰ってきた気がします。見た時に思った以上にすっきりしている」と最初の感想を語ってくれた。また、「本物のピアノよりも小さい音が出るくらいのダイナミクスの幅」「そのままステージで使える」「アウトプットがバランス(キャノン)で出ているので、家で聴いているグレードの音がPAに届けられる点が非常に楽器的であるし、ノイズやガリが出る可能性も減っているのがすばらしい」といった利点も語られた。また、エレクトリック・ピアノの音色については、年代順に並んだプリセットを弾いて「だんだんタフになっていく、アンプの感じが変わっていくのが見事に表現されている」とも。なお、井上氏は4月28、29日に目黒ブルースアレイにてライブを予定しているとのこと。

最後に、ポケットレコーダー「POCKETRAK W24」「POCKETRAK C24」は「本気のレコーダー、POCKETRAK」と紹介。国内でも年間110万台の販売実績を出しているメモリーベースのレコーダーは成長を続けている、と導入の背景を説明。なかでもより高音質での録音を可能としたリニアPCMレコーダーがまずます伸びており、50%を超えると報告。とくに楽器メーカーではCDを超える24ビット対応が非常に増えているのを踏まえ、総合楽器メーカーとして、管弦・打楽器、バンド系のユーザーに向け顧客に合わせた提案として2機種をラインナップしたという。

上位モデルのW24は本格派の24ビット/96kHz対応レコーダー。高品位の録音を徹底的に追及、高精度のX-Yマイクを搭載する。ワイヤレスリモコンにより本体に触ることなくノイズレスでの録音が可能、ドラムに座ったまま録音開始ができるという例も示された。シーンメモリーによるセッティングの記録・一発呼び出しもW24ならではの機能となる。一方のC24は「24ビット/96kHz対応のポータブルモデルとしては世界最小・最軽量」であることをアピール。コンパクトなボディを生かすために、マイクスタンドや譜面台への取り付けを可能とする独自開発のクリップ、ケーブルレスでつなげるUSBコネクタも大きな注目ポイントだ。

説明会では井上鑑、神保彰両氏がそれぞれDTX、CP1のデモ演奏を披露、最後には二人によるセッションも行なわれ、新機種の魅力を十分に伝えてくれた。また、会場には上記新製品のほか、参考出品としてステージピアノ「CP5」および「CP50」、システムドラム「ROCK TOUR」なども展示、今後の正式発表への期待を持たせた。

なお、BARKSでは、このポケットレコーダー「POCKETRAK W24」「POCKETRAK C24」の大特集を展開中だ。すぐれた性能を紹介しているだけでなく、サックスプレイヤーの小林香織を招いて、様々な設定で録音と視聴を実施。プロならではの意見や感想を紹介している。こちらもぜひチェックしてみて。

◆YAMAHA POCKETRAK W24・C24特集

◆ヤマハ・ウェブサイト
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