声×ヒューマンビートボックスで新しいJ-POPの形を打ち出したカサリンチュ特集

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カサリンチュ 癒しと躍動が同居するミニ・アルバム『感謝』

声×ヒューマンビートボックス=新しいJ-POPの形 二つの武器を持って、二人にしか出せないものを作っていければいい

INTERVIEW

「終わった後に二人で、“今日よかったね”って何度も言えるようにやっていきたいですね」タツヒロ

――そういう二人だからこそ、説得力ありますね。デビュー・ミニ・アルバムのタイトル、『感謝』は。

タツヒロ:タイトル曲「感謝」は、初めて2人で同じテーマに向かって作った曲で。以前からアドバイスをもらってたんですよ。それぞれで作るのもいいけど、二人が前に出るような曲もほしいよねって。それができたっていう意味でも特別ですし、感謝というストレートな想いといい、デビュー作に一番適した曲になりましたね。

――“今生きてることへの感謝”って、言葉で見るとめちゃくちゃ大きなテーマだけど、2人の歌声を通して聴くと、とても身近に感じます。

タツヒロ:ホントにそこは一番大事なところだと思うんですけど。うん、やっぱり素直に出て来た気持ちですね。

――それぞれで作った曲然り。歌いたいことは共通しているし、ブレがないから。

タツヒロ:島で育ってるから。性格は違ってもバックにあるもの、大事にしていることは間違いなく一緒なんで。

コウスケ:うん。日常の歌ですからね、僕らの曲は。

――二人が吸ってる空気を感じますもんね。行ったことないけど、奄美の空や、風や、海が透けて見えてきて。

コウスケ:あぁ、ありがとうございます。それに尽きます、ホントに。

――でもって、どの曲も事件が一切起こらない。コウスケさん作の「SUNNY DAYS」も、島の洋服屋さん……あっ、今日のTシャツもそう?

タツヒロ:二人ともね(笑)。けど、かぶってないからいい方ですよ。

コウスケ:買うところ一緒なんで、色違いとかよくあるよね。

タツヒロ:気持ち悪いっすよね。

――ククク(笑)。気持ち悪いけど、それがいいって話がしたかったんです。「SUNNY DAYS」はただ君と一緒にいたい曲だけども、“何事も無い、それがいい”ってフレーズにハッとして、このままでいる大変さと大切さを感じちゃったり。みんながこう思えたら、ちょっぴり幸せになれる気がするし。

コウスケ:わかってもらえて、ありがたいっす。俺たちは結局、自分に起こったことじゃないと歌えないし。もちろん、反戦の歌もすごい大事って思うんすけど。(忌野)清志郎さんが歌うなら別ですよ、でも俺が言ったら嘘くさいというか。いつかそういう曲も作りたいっすけど、まだまだ。やっぱ歌はリアルじゃないとダメですからね。

――しかし性格だけでなく、まったく異なる声やメロディを持つ唯一のメンバーはどんな存在ですか?

コウスケ:俺は、ひたすら歌がうまいわぁって。だからライヴで、「サヨナラCOLOR」の後に俺が歌わなきゃいけないときはいつも、イヤだぁぁって。

――ハナレグミのカヴァー「サヨナラCOLOR」は今作にも入ってましたが、確かに反則です。聴こえてきた瞬間、この声、憎たらしいって思いました。

タツヒロ:ハハハハ。褒め言葉としていただきます! でも、逆にコウスケみたいな声は、僕には絶対出せないので。だから人のライヴを客席で見てると刺激されるじゃないですか。それと同じように、横でコウスケが歌ってるのを見てるとアガるんですよね。“負けたくない!”みたいなのもあるし。

コウスケ:へぇぇ。そうなんだ(驚)。

タツヒロ:ヒューマン・ビート・ボックスにしても、うまい人はたくさんいるし、小技はね、いっぱい練習したらできるんでしょうけど。二人が合わさることが大事なんで。

コウスケ:そう。二人のグルーヴが一番大事! だからすごく大切な存在ですよね。

――じゃあ最後に。カサリンチュの未来は今、二人にどう見えてますか?

タツヒロ:こういう音楽的スタイルは他に聴いたことないし。島にいながらっていうスタイルもまずないと思うんで。その二つの武器を持って、二人にしか出せないものを作っていければいいなぁって。

コウスケ:とにかく今は、“呼んでもらってる” 気持ちでいるので。ライヴや、あとは今日みたいな取材も含めて、つながりを大事にしていけたら、いいことありそうな予感がします。

タツヒロ:ホントそうだね。目の前のライヴを楽しく、よりいいものに。終わった後に二人で、“今日よかったね”って何度も言えるようにやっていきたいですね。

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