ザ・ベンチャーズ、年齢を感じさせない圧倒的なパワー

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9月11日、ザ・ベンチャーズの恒例となった9月の東京公演が開催となった。

会場は満杯のオーディエンスで溢れかえる中野サンプラザ。午後4時過ぎに、暗転と同時に拍手喝采でむかえられたザ・ベンチャーズは、1曲目に「サーフィン・USA'78」を披露、このあと「オン・ザ・リバウンド」「ハイダウェイ」とジェリーの渋い曲の後、往年のファンが喜んだ曲は日本では久々に演奏された「ドライヴィング・ギター」であった。

また、前半の曲目で最も力が入った曲は初のビートルズ・カヴァー・アルバム『イン・マイ・ライフ』からのタイトル曲「イン・マイ・ライフ」。ジェリーの名人芸が光る1曲でオーディエンスもうっとり。その後も「クルーエル・シー」「10番街の殺人」「ウォーク・ドント・ラン'64」と極めつけのヒットを立て続けにプレイし、リオンのパワフルなドラム・ソロをフィーチャーした「ワイプ・アウト」で第一部の幕を閉じた。

15分の休憩の後、幕が上がるとアコースティック・セットの始まりだ。「雨の御堂筋」~「京都慕情」「北国の青い空」「マリア・エレナ」「クラシカル・ガス」と名曲がずらり。「アパッチ」ではボブ・スポルディングがリード・ギターを、「ノルウェーの森」ではボブ・スポルディングがシタールを披露。新曲の「ノルウェーの森」ではオーディエンスのテンションも急上昇。ボブのリードはこのあとのザ・ベンチャーズ・メドレーでさらに盛り上がり、往年のボブ・ボーグルを彷彿させるダイナミックな演奏で、ファンにとって大満足なひと時となった。

再びジェリーにリード・ギターがチェンジされ、彼の18番となった「朝日のあたる家」では客席を廻り大喝采を浴びる。ラストの曲は「ダイアモンド・ヘッド」と「パイプライン」のメドレー。リオン・テイラーが「最後の曲です」と案内してもファンは納得せず、ザ・ベンチャーズを帰すまいと、花束、プレゼントを渡すファンがステージに殺到していた。一度はステージの袖に隠れたものの、アンコールに応えて再び「キャラヴァン」をパフォーマンス。リオン・ドラム・ソロもますます磨きがかかり、大喝采のちにステージは終了した。

リーダーのドン・ウィルソンは77歳。とても年を感じさせない圧倒的なパワーに溢れたザ・ベンチャーズ東京公演であった。

『イン・マイ・ライフ』
2010年07月07日発売
TOCP-70839 2,500円(税込)

◆ザ・ベンチャーズ・オフィシャルサイト
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