DIR EN GREY、秋季ツアーを薫が語る独占緊急インタビュー<後編>登場

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――ある意味、新曲として聴いて欲しいところですよね。いつかこの曲がライヴで披露されることも期待していていいんでしょうか?

薫:それはまだわからない。「絶対にない」とは言い切れないし、「いつかやります」とも言えない。実際、ライヴで演奏するということを前提とせずに作った音源なんで。チューニングもかなり下げているんですよ。元々がレギュラーのEのキーの曲なんですね。それを今の俺らのサウンドにするにはどうしたらいいか、というところで、結果そうなった。正直、レコーディングもかなり大変だったし、いざライヴでやろうということになれば準備もあれこれ必要になってきますからね。

――たとえば、自分たちの曲に関しても「ライヴで演奏することを前提とせずに」作ることはあるんですか?

薫:いや、ここまで極端なことはないですね。やっぱり自然にライヴのことが浮かんできてしまうし。いろんなチューニングの曲をやることは可能ですけど、ライヴで何度もギターを持ち替えるのは面倒じゃないですか。実際、今は昔と違って、機材の面でもいろんなチューニングに無理なく対応できるようになっていて、「やろうとすればどんなことでも可能」みたいなところもあるんです。ただ、そこでまったく縛りのない状態で曲を作り始めてしまうと、今度は逆に終わりが見えなくなってしまうんで。限界がないと言えば聞こえはいいでしょうけど、キリがなくなってしまいますからね。

――『UROBOROS』からすでに丸2年が経過しているだけに、“終わりのない作業”には陥って欲しくないものです(笑)。実際、次のアルバムを聴くことができるのはいつ頃になりそうでしょうか?

薫:夏になる前には届けたいですね。2011年の前半のうちには、なんとか間に合わせたいと思ってます。

――完成した状態を100%とすると、現在はどれくらいの段階にあるんでしょう?

薫:…20~30%くらいですかね、多分。

――最近のインタビュー記事のなかで、ゲスト・ミュージシャン導入の可能性などについても語っていましたけど、実際そういうことも考えているんですか?

薫:ええ。というか、ゲスト云々に限ったことじゃなく、自分たちに試せるようなことは試してみたい。そういう好奇心を否定したくないというか。無理矢理そういうことをテーマとして設定しているわけじゃなく、あくまで「自分がファンだったら、こういうことは面白いと感じるんじゃないか?」ということを試してみたいんです。実際、ゲストを迎えること以外にもいろいろとあるわけですよ、これまでやってこなかったことが。

――これまで敢えてやらずにきたことを実践する。それがひとつのキーワードでもあるわけですか?

薫:いや、もちろんそういうことを最優先するわけじゃないんです。いろんなことに手を出しすぎて作品自体が散漫なものになってしまうのは嫌なんで。1枚のアルバムとして、自分たちの作品ならではの世界観のあるもの、ブレていないものを作りたいというのは当然あるし。ただ、今回はそこに少しだけ余白を残した状態で作業を進めていこうかなというのがあるんです。レコーディングに集中していると、それ以外のことがまったく見えなくなってくるんで、たとえばちょっとした間違いが致命的なことのように思えてしまったりすることがあって。

――アクシデントやハプニングといったものが、実はプラスに作用することもある。ただ、そういう考え方ができる余裕がなくなってしまうわけですよね?

薫:そうそう。ちょっと見方を変えると面白かったりするのに、それに気付けなかったりするわけですよ。そういう部分でもう少し余裕をもって進めていきたいな、と。試すこともせずに「これは違う」と結論を急ぐんではなく、結果的に「やっぱり違う」となるようなことでも、やらないまま済ませたくないというか。

――『UROBOROS』とはかなり発想の角度が違う作品ということになりそうですね。

薫:そうかもしれない。『UROBOROS』の場合、自分たちがこれまでやってきたことすべてを反映させたいというのがあったし、「DIR EN GREYと言えば、まず『UROBOROS』やろ?」と言われるくらいのものを作ろうという雰囲気があった。だから結果、ものすごく純度の高いものになったというか。そこから“次”に向かうものを作ろうとすると、敢えてちょっとスタンスを崩してみることも必要だと思うんですよね。そうすることで初めて見えてくるものもあるというか。もちろん最後は結局、自分たちのやりたいようにやっていくわけですけど、いつものように。

――なるほど。どんな作品になるのかがまったく読めないところですけど、楽しみにしています。年末、年始のライヴでは新曲も披露してもらえそうですか?

薫:どうでしょうね? それはまだわからない。ただ、近々みんなが待ち望んでいるようなニュースが届けられるんじゃないかと思います。

取材/文 増田勇一

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