SOPHIAが日本武道館で再始動ライヴ。「たくさんの喜びと愛を返していきたい」

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ライヴでは、「黒いブーツ~ oh my friend~」や「KURU KURU」などSOPHIAのヒット曲、そしてデビュー曲の「ヒマワリ」、さらに、闘病中の都が作曲し、松岡が都のことを思って歌詞を綴ったという松岡初のソロ曲「W」や、7月27日にリリースされたSOPHIAの最新曲「cod-E ~Eの暗号~」など24曲を披露。1曲ごとにSOPHIAは、武道館の中心で、1万1000人のファンからの歓びの声を体いっぱいに浴び続けた。

またMCでは、「COMPLEXのライヴに行って、SOPHIAを待っていてくれたみんなの気持ちがわかった。」という松岡が、COMPLEXの「恋をとめないで」を吉川晃司のモノマネで披露する一幕も。ライヴの模様が生配信されていたニコニコ動画では、松岡のモノマネに「上手いwww」といったコメントが乱れ飛ぶ。さらに、都の身体を気づかい、公演途中に設けられた休憩時間には、ライヴ前日の8月12日に40歳の誕生日を迎えた松岡充の誕生日と、新生SOPHIAの誕生日、さらになぜか、徳川家光と貴乃花親方、諸星和己の誕生日(いずれも松岡と同じ8月12日生まれ)をみんなまとめて「ハッピーバースデートゥーユー」で祝った。

ライヴ中、あらためて都啓一は、会場のオーディエンスに語りかける。抗がん剤治療を行なっていた一年前、「必ず帰ってくる」と活動休止前には言ったものの、実は不安だったということ。そして、だからこそ、「今日、このステージに立つことを夢見ていました。本当に、ありがとう。」と、これまで支えてくれた多くの人へ感謝の気持ちを述べ、頭を下げる。さらに都は、「生きるってことを大切にして、ハッピーな死を迎えたい。後悔はせず、前を向いて生きたいなって思っています。たくさんの心配をかけましたが、たくさんの喜びと愛を返していきたいなと思います。」と、病気から復活した今、思うことをそのまま言葉に変えた。

都のMCを受けて、松岡が話を続ける。ツアーのリハーサル中に都の病気について聞かされたという松岡は、その時のことを思い出しながら、「自分が、もし同じ病気になったら、僕は、(みんなに)言えるかなって思った。都は言いながら震えていた。だからこそ、都のそばにいたいと思った。闘病中、都は、電話の向こうで、今にも消えそうな声だったけど「大丈夫。大丈夫。俺は帰るねん。」ってずっと言ってた。」と、末期のがんであることを公表し、必ず治すという決意と強い意志でがんと闘い、そして奇跡的な復活を遂げた都の大きな勇気を讃えた。

SOPHIAにとっては珍しいアンコールも飛び出した、日本武道館でのSOPHIA再始動公演。大ヒット曲「街」でライヴを締めくくると、ステージでメンバーは抱き合い、都は、復活の力強い拳を高々と掲げる。そして、オーディエンスの大きな歓声と拍手の中、都と松岡は肩を組み、ステージを後にした。

ライヴ中、松岡はフロントマンとしてパフォーマンスを行ないながら、ジル、クロ、トモ、そして都に笑顔を投げる。そんな松岡に、笑顔で応える各メンバー。今日のステージには、そんな5人の笑顔があふれていた。誕生日に「いつもたくさんの優しさをありがとう。」というメールをジルからもらったというエピソードを照れくさそうに披露した松岡だったが、この日の日本武道館では、そんなメンバーの、スタッフの、そして集まった多くのファンの、たくさんの優しさに触れることができた。

そして、多くのファンは確信したはずだ。活動休止を経て復活のステージに立ったSOPHIA。彼らの絆は、今まで以上により強固なものに、そして“Eternal”になったのだ、ということを。

なお、このライヴの模様は、年内にライヴDVDとしてリリースされる予定。またSOPHIAは、今秋にファンクラブ限定のツアー<Eternal Presents LIVE>を開催。さらにその後は全国ツアーも行ないたいとしている。

text by ytsuji a.k.a.編集部(つ)
◆SOPHIA オフィシャルサイト
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