ヤマハから管体一体式＆1枚取りベルのジャズ向けのカスタムZソプラノサクソフォン「YSS-82Z/YSS-82ZR」
ヤマハは、ソプラノサクソフォンの新製品として、ジャズ向けの「カスタムZ」シリーズの「YSS-82Z」および「YSS-82ZR」を10月13日より発売した。「YSS-82Z」と「YSS-82ZR」は、ジャズ向け楽器「カスタムZ」シリーズの新モデルとなるソプラノサクソフォン。多くのジャズ奏者に愛されたヤマハ往年の名器YSS-62（通称62）のコンセプトを基にヤマハの最新技術と著名アーティストとのコラボにより誕生したモデルだ。
調子はBフラット、キィはHigh Fシャープ、フロントF。管体素材はイエローブラスで仕上げはゴールドラッカー。ネックは本体一体式。82Zが一体式ストレートネックで、82ZRは一体式カーブドネックとなっている。
最大の特徴は、管体一体式＆1枚取りベルにある。ネックと管体の接合部分がなく、ネックの先端からベルの先まで完全な1ピースとなっており、自由な吹奏感が得られる。
▲奥の左からYSS-62、YSS-82ZB（ブラックラッカー）、YSS-82ZS、YSS-82ZRS（ともにシルバー）。手前が左からYSS-82Z、YSS-82ZR。
こうした設計により、ジャズに適した音程と吹奏感が得られるの82Z/82ZRのポイント。ジャズ奏法で演奏する音色やタンギングにフィットした性能を持ち、ジャズ志向に強い個性を持った楽器に仕上がっている。
▲管体一体式であることが確認できる制作過程の状態も公開された。
10月13日の発表・発売に先駆けて、10月8日に東京・目黒のライブレストラン「ブルースアレイ」で行われた発表会には、サクソフォンプレーヤーの勝田一樹氏が登場。デモンストレーション演奏を披露した。最初に手にしたストレートネックのYSS-82Zについては、「ナチュラルでストレスなく音が前に出ていっている」「全体のピッチ感は、ジャズ、クラシック、ポップス関係なく、ヤマハの伝統のジャストピッチを目指して作られているのがわかる」とコメント。
引き続き既存モデルとの比較も行われた。中古市場では高値が付いているというYSS-62については、「ストレートに比べ、ネックが曲がっているぶん抵抗が出るので、思いっきり吹きこんでも暴れない、暴れないからナチュラルに大きい音が出る」。
続いて新機種のカーブドネックのYSS-82ZRを演奏し、「ネックが曲がっているのもけっこういいね。基本的にはまっすぐなのが好きだったんですけど、いろいろ吹き比べてちょっと揺らいでる」「ネックが曲がってて抵抗がちょっとぽっとくるところが、わりとハードに吹きやすい。あまり軽すぎると音がすっぽ抜けちゃう」とし、YSS-62との比較では、「こっち（YSS-82Z）のほうが音量が出てる」とも。最後にストレートネックのYSS-82Z。「ストレートのほうはずっと使ってるので吹きやすい。こっちの方が音がちょっとエッジが立ってる。どっちかというと少しブライト。カーブ（YSS-82Z）のほうは若干マイルド。ピッチが気になる、ジャストピッチを目指したいという人は、もしかしたらカーブ（YSS-82Z）のほうがピッチが取りやすいかも」とした。発表会の後は、「Z EXPRESS NIGHT 2011 ライブ」が一般の来場者を迎え同所で開催。ソプラノサクソフォンの勝田一樹氏、トロンボーンの池田雅明氏、キーボードの窪田宏氏、ドラムの石川雅春氏によるライブが披露された。
◆YSS-82Z
価格：404,250円
◆YSS-82ZR
価格：414,750円
発売日：2011年10月13日
◆YSS-82Z 製品詳細ページ
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