UNCHAIN、3ヶ月連続リリース 洋楽・邦楽カバー『Love & Groove Delivery』特集

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UNCHAIN

『Love & Groove Delivery』3か月連続カバー楽曲配信リリース 2012.1.15~配信限定 「SUPER GIRL」「BEST OF MY LOVE」

LIVE REPORT

<UNCHAIN×CHRISTMAS>
2011.12.23@渋谷PLEASURE PLEASURE

クリスマスムード一色の三連休初日の12月23日。<UNCHAIN×CHRISTMAS>と題して、2011年後半、UNCHAINがシリーズ的に行って来た「Get Acoustic Soul」のスペシャル版ライヴが渋谷の「PLEASURE PLEASURE」にて行われた。

ステージにはクリスマスツリーも飾られ、ステージ上にいるスタッフはサンタクロースやトナカイの衣装。場内にはクリスマスソングのBGMが流れ、ライヴが始まる前からクリスマス気分を盛上げる。赤い蝶ネクタイで正装したメンバーが現れると、客席のテンションはさらに上がった。谷川正憲のアコギと佐藤将文のグロッケンで静かに始まったのはDreams Come Trueのカバー曲「雪のクリスマス」。“楽しんで帰ってください”という短い挨拶のあと、「Across The Sky」では、ブリッジのアレンジにワム!の「LAST CHRISTMAS」を差し込んだクリスマスならではの遊び心に溢れた演奏を聴かせる。

実はこの日のライヴはUNCHAINにとっては初のホールライヴ。MCでは“歴史の証人になってくださいね!”と谷川。椅子があるという初めての雰囲気に、客席が戸惑いがちなのを察して、佐藤が“立ちたい人がいたら自由に立ってくださいね”と場内を促した。

5曲目からは、「Get Acoustic Soul」シリーズを振り返るということで、8月から10月まで、豪華なゲストと共にライヴで演奏してきたD.W.ニコルズ、土岐麻子、FLYINGKIDS(Get Acoustic Soulでは浜崎貴司と共演)のカバーソングを立て続けに披露。「SQUALL」では、オリジナルではスチャダラパーのBoseのラップパートをBa,谷浩彰が担当し、ハンドマイクで客席を煽る場面も。

谷川から“パワーアップしたんじゃないですか?”と、浜崎貴司をゲストで迎えたときよりも成長していると好評価。そんな言葉に、客席も拍手で応えていた。

“UNCHAINファンなら誰もが知ってるこの曲”と、ソウルフルな「You Over You」。曲の途中でジョン・レノン&オノ・ヨーコの「Happy X’mas(war is over)」を挟み、場内をピースフルな空気で包んだ「Fly In The Bluemoon Light」。12月に配信でリリースされたダニー・ハザウェイのカバーで「This Christmas」と、クリスマス色が強い楽曲が立て続いて披露される。

客席がステージに神経を集中させていたのは11曲目と12曲目。6月にリリースされたアルバム『SUNDOGS』に収録の「太陽とイーリス」、照明を少し落としてムーディーにスタートした「Quarter」だ。キーボードを弾きながら、会場の隅々まで届くように力を込めて歌いあげる谷川の姿が印象的だった。

余韻を残すように、メンバーが一旦、ステージからいなくなると場内の空気が一転。“これより皆さんに聞いていただくのは初披露楽曲となります”というアナウンスのあと、エモーションズのカバーで「Best Of My Love」を演奏するという。なんと、ステージに再び現れたメンバーは全員サングラスを着用。谷、谷川、佐藤は楽器を持たずにスタンドマイクの前でパフォーマンスをはじめたのだ。初めての着席スタイルのライヴで戸惑っていた観客も、自然に椅子から立ち上がり、グルーヴに合わせて一緒に体を動かしはじめた。メンバーもようやく自分たちのペースになったと感じたのか、ライヴは聞かせるモードから、見せるモードへ一気に転換。途中、佐藤のトランペットも意気揚々。この曲が終わり、一瞬、また客席が座ろうとしたところで、メンバーから“あれ、座っちゃった?”というツッコミも入り、ここからラストまでは場内総立ちで。手拍子も一体となり、クリスマスパーティーのようなノリが生まれる。

アンコールでは、“4月のニューアルバム発売に向けて楽曲を作っています”というなかから、未発表の新曲「千の夜」が初披露。美しい響きを持つ日本語が歌詞のなかにたくさん出てくる、和のテイストを持つ情緒溢れる楽曲だった。ライヴを最後を飾ったのはコール&レスポンスで場内一丸となった「Don't Stop The Music」。

2012年には、3ヶ月連続で洋楽・邦楽カバー楽曲配信シリーズの第二弾、第三弾が控えている。1月15日には「SUPER GIRL」(オリジナルは岡村靖幸)と本編でも披露された「Best Of My Love」(オリジナルはエモーションズ)。2月15日には「丸の内サディスティック」(オリジナルは椎名林檎)、「What a fool believes」(オリジナルはThe Doobie Brothers)。さらに4月にはアルバムも予定され、6月21日には渋谷クアトロでワンマンライヴが決定されている。アンコールの最後の「Don't Stop The Music」には、来年も自分たちの音楽で突っ走るというメンバーの意気込みも込められている気がした。


Photo by エグマレイシ


谷川正憲(Vo・G)

佐藤将文(G・Cho)

谷浩彰(B・Cho)

吉田昇吾(Dr)
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