【インタビュー】SCREW、新作「FUGLY」を語る。「まだまだ進化できるってこと、もっとパワーアップできるはずだってことが確信できた」

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このシングルでちょうど8周年を迎えるというところにも
繋がってくる楽曲でもあると思うんです。未来に繋がる曲にもなった


――確かに(笑)。そして、同じくカップリング曲の「delete」。一般的な視点から捉えれば、今回の4曲のなかでもいちばん表題曲っぽいのがこれだという気もします。

和己:それはありますね。隠れ表題曲というか。ここのところラウドでヘヴィなものが多かったじゃないですか。このへんでちょっと、はじけるロック・テイストのあるものというか……。そういうものが欲しいねという話を鋲ともしていて。

鋲:スプライトみたいなスカッとした感じがいいな、と(笑)。コーラじゃなくてスプライトの透明感、クリア感が欲しかったんです。「FUGLY」と「呪縛は永劫に…」を入れることが先に決まっていたんで、1曲違うテイストのものがあったら面白いかなと思って、和己にそういうものを依頼して……。もちろんこういう曲というのは過去にもあったわけですけど、実はわりと何でもできてしまうバンドなんだなって、再確認できたところもありましたね(笑)。

和己:みんな音楽的に通ってきたものが違うので、ジャンルレスな曲が集まることになるわけなんですよ。そのすべてを、SCREWの音に換えていくという感じだから。

ジン:他の曲とはテイストが違うから、僕としては当初は軽く違和感もあったんですけど、だんだんと完成に近づいていくうちに、逆に必要不可欠な曲だと思えるようになってきて。やっぱりこういう楽曲もあってこその僕らだと思うんで。そういう意味では、このシングルでちょうど8周年を迎えるというところにも繋がってくる楽曲でもあると思うんです。未来に繋がる曲にもなったというか。

マナブ:うん。この曲がここに含まれてることで、8周年の記念日に出すシングルとして綺麗にまとまった気がします。すごくいいバランスの4曲だなって思うし。

――そしてもうひとつの収録曲は「至幸を狂わす半解な天秤」の再録ヴァージョン。この曲を新たに録り直そうと考えた動機というのは?

ジン:かなり初期の頃に出したシングルの曲で、僕の作曲なんですけど、出した当初から心残りがあったんです。当時の自分のアレンジ力の無さに、ジレンマというか悔しさを感じていて。実は4~5年前にもこの曲のリアレンジをしてたんですけど、そのときはちょっと話が流れてしまって。今回は、そのときリアレンジしたものをさらに練りながら和己と作っていった感じでしたね。楽曲の雰囲気はちょっと違った感じになってるんですけど、歌詞とかメロについては絶対に元々のものを残したかったので、そこはそのまま残っていて。ずっと“勿体ないな”と思ってた曲を、ようやくちゃんとした形にできた感じですね。

――こうした再録の機会には、いわば過去の自分たちと向き合うことになるはず。そうした作業というのはどうでしたか?

和己:結構恥ずかしいです(笑)。これはホントに知識もテクニックもアレンジ力も足りなかった頃の曲だし……。ただ、昔の曲を聴くと、「ああ、頑張ってたな」とか「昔ってこんなアレンジもしてたんだ?」って気付かされる部分もあるんですよ。今よりもむしろいろんな音色を使ってたり。スタイルが確立されてなかったぶん、なんでも入れてしまってたというか。そこが逆に面白かったりもするんですけど……やっぱり恥ずかしい部分もあります(笑)。でも何より、今、この曲をこの5人で再構築できたことが大きいなと思いますね。

鋲:これまで聴けなかったものが聴けるようになった、というか。正直、元のヴァージョンというのは今の自分としては聴く気になれなかった。それがやっと聴けるようになったなと思っていて。早くライブでやってみたいなと思いますね。

――こうして全4曲を聴いてみると、そのバランスやギャップとかも含めて、単なるシングルというよりはミニアルバム、次のアルバムとの橋渡しをするものになるんじゃないかという気がします。

ジン:この先への繋げ方が見えてきた感じではありますね。まだ漠然とした状態ではあるんだけど、まだまだこれから進化できるってこと、もっとパワー・アップできるはずだってことが確信できたというか。

和己:確かにシングルというよりもミニアルバム的な感触があるし、SCREWをまだ知らない方にもお薦めできる4曲じゃないかという気がします。どの曲から入ってもSCREWだな、と思えるし。

やりきった感を味わえているようでありたい。
その1日がさらっと終わってしまうような感じだけは避けたい


――ええ。このさじ加減が今のSCREWだということですよね。さて、この記事が読者の目に届く頃には8周年ライブ(4月20日/赤坂BLITZ)も終わっているはずですが、そのライブが終わったとき、どんな気持ちであれればいいと思っていますか?

ジン:8周年ということでもちろんお祝いではあるんですけど、自分たちに対しての「おめでとう」という気持ちもありつつ、もっとSCREWのあり方についての確信がそこで持てているようでありたいですね。

ルイ:一昨年もツアーファイナルで赤坂BLITZのステージに立ってるんですけど、そのときのライブが自分のなかでかなりターニングポイントになったというか。せっかく同じ会場でやれるわけだし、そのときよりも確実にいいライブができたと思えるようでありたいですね。同じ場所でやることで、自分がどれだけ成長できたのか、バンドがどれだけ進化したのかというのをより実感できるんじゃないかという気がするし。

マナブ:初めての会場というわけでもないから、正直、特別な想いというか“挑戦”みたいな感覚ではないんですよ。でもやっぱり8年やってきたバンドなんで、観にきてくれた人たちに「さすが8年やってきたバンドのクオリティだな」と思ってもらえるような、ギュッと詰まったものにできたらいいなと思ってます。ビシッといきたいですね。

和己:8年前の、高田馬場AREAでの初ライブを思い出しながらやろうかな、と。一音一音を大切に弾いて、今ある環境を大切にしつつやれたらいいなと思ってます。お祭りというよりは、8年間支えてくれたファンに、音で何かを返せたらいいなとも思ってます。

鋲:結局、いいか悪いかの解釈は人それぞれじゃないですか。そこでまず自分自身が満足できることが大事だと思うんです。だから充実した内容のライブをやって、やりきった感を味わえているようでありたい。その1日がさらっと終わってしまうような感じだけは避けたいですね。良くも悪くも引っ掛かるものがある1日にしたい。そこで自分たちの歴史も感じられたら、いっそう素敵だろうなと思うし。

インタビュー&文◎増田勇一


New Single
「FUGLY」(読み:ファグリー)
2014年4月23日発売
[初回生産限定盤A]CDMS+DVD
TKCA-74071 ¥1,800+税
■CD収録曲
1.FUGLY
2.呪縛は永劫に...
■DVD収録曲
1.“FUGLY”Video Clip
2. Video Clip Shooting Off Shot
[初回生産限定盤B]CDMS+DVD
TKCA-74072 ¥1,800+税
■CD収録曲
1.FUGLY
2.呪縛は永劫に...
■DVD収録曲
“FUGLY”Video Clip
-鋲Ver./和己Ver./マナブVer./ルイVer./ジンVer.-
[通常盤A]CDMS
TKCA-74073 ¥1,500+税
■CD収録曲
1.FUGLY
2.呪縛は永劫に...
3.delete
[通常盤B]CDMS
TKCA-74074 ¥1,500+税
■CD収録曲
1.FUGLY
2.呪縛は永劫に...
3.至幸を狂わす半解な天秤 -New Recording Ver.-

<リリースイベント>
4月22日(火)19:00~ SHIBUYA TSUTAYA
握手&Piviお渡し会
4月23日(水)18:30~ ZEALLINK渋谷
鋲 プロデュース企画 2014「春のじゃんけん大会」~鋲の私物“大放出”の巻~&握手会
4月24日(木)20:00~ タワーレコード渋谷
マナブ プロデュース企画 「爆笑!!モジりでフトンをふっ飛ばせ!!SCREW大フットンダFESTIVAL」&握手会
4月25日(金)18:30~ 自主盤倶楽部
ルイ プロデュース企画 「オールスター感謝祭“14春 超豪華版スペシャルin自主盤倶楽部」&1発じゃんけん勝負
4月25日(金)21:00~ タワーレコード新宿
和己 プロデュース企画「第一回チキチキ箱の中身はこれですけど?リアクション王決定戦!!&握手会」
4月26日(土)14:00~ スタジオモーリス 東京・六本木
スペシャル2ショットチェキ会
対象店舗:タワーレコード全店(タワーレコードオンライン除く)
4月27日(日)14:00~ TSUTAYA EBISUBASHI (大阪)
スペシャル2ショットチェキ会
対象店舗:TSUTAYA RECORDS全店(一部取扱いのない店舗もございます)
※詳細はオフィシャルサイトでご確認ください。


◆SCREW オフィシャルサイト
◆徳間ジャパンサイト
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