【インタビュー】HAPPY、20歳の多面的1stアルバム完成「未完成感はずっと持っていたい」

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■多面性を味わってもらえる作品になったけど
■『HELLO』が僕らのすべてだとは思ってほしくもない

▲Chew(G&Syn)
──Ricさんほか、ChewさんとSyuさんもシンセを弾かれますが、3人のパート分けはどういう風に決めているのでしょう?

Ric:僕の手が足りなくなったときに、2人に弾いてもらっています。

Syu:僕はベースシンセのパートを弾くことが多くて、Chewが味付け的なシンセという感じになっていますね。レコーディングでも自分のシンセパートは自分で弾いてるんですよ。

Alec:自分のギターに関しては、「Lift This Weight」と「Win Key Gun」以外は、エフェクトを一切かましてなくて。今回は、“直アン”にこだわりました。エフェクターをかますと、どうしても音が痩せてしまうというか、自分がイメージしている明るくてカラッとした感じの音にならなくて。直アンはプレイの粗さとかがはっきり出るから弾くのが大変だけど、音を重視しました。

──ボーカリストとしては?

Alec:曲によっていろいろな表情を見せたくて、今までこんなに歌ったことはないっていうくらい、どの曲も納得いくまで歌ったんですよ。デモは1~2回歌ってOKみたいな感じですけど、本番は本当にいろんな歌い方を試して、それを客観的な耳で聴くことを繰り返したんです。特に、「Time Will Go On」と「Magic」は何度も歌って、いいところに持っていけたかな。今回のレコーディングでは、今まで気づいていなかった自分の歌とも出会うことができて。今はもっと幅広く表現できるボーカリストになりたいと思っています。

──意欲的な姿勢で取り組んだことがいい結果を呼びましたね。それに、AlecさんとRicさんのツインボーカルもHAPPYの特徴になっています。

Alec:それも、気づいたら自然となってた感じやんな?

Ric:そうやな。「Win Key Gun」を2人で一緒に歌ったのが最初だった気がする。このバンドに入って半年くらい経ったときに、僕が初めてメロディーを持ってきた曲が「Win Key Gun」で、1番と2番を2人で歌い分けたのが始まりだったと思います。

Alec:あと、「Magic」は最後に違うメロディーが入ってくるアレンジになっているんですけど、メロディーの最後と次のメロディーの頭が被さるから1人では歌えなくて。後半をRicに頼んだりとか、そういうところから始まって、今の形になりました。

Ric:パートの分け方に決まりはないけど、メロディーを持ってきた人が歌うのが基本。『HELLO』には入ってないけどBobが歌っている曲もあるんですよ。今回の自分の歌では「Lucy」の録りに結構時間をかけたことが印象に残っていますね。その甲斐ある仕上がりになったかなと思います。

──2人のキャラクターの違いが明確なこともポイントです。『HELLO』はHAPPYの個性が十分に味わえる、要注目の一作になりました。

Alec:多面性を味わってもらえる作品になったと思います。ただ、僕らはまだ未完成なバンドなので。今回のアルバムには入らなかった方向性の曲もあるし、まだまだやりたいこともいっぱいあるんですよ。だから、『HELLO』が僕らのすべてだとは思ってほしくもない。それに、いい意味での未完成感は、ずっと持っていたいです。

──今後も楽しみです。『HELLO』のリリースに加えて、2014年夏はライブもたくさん予定されています。

Chew:9月からのワンマンツアーの前に、まずは8月に夏フェスをしっかりやります。2013年も<SUMMER SONIC>とか大きなフェスに出させてもらったんですけど、2014年はアルバムリリース後ということもあって、2013年よりも僕らのことを知ってくれている人が多いと思うんですよ。それが楽しみ。それに、フェスを通してバンドとしての存在感や演奏面、ステージングといった面をすべてレベルアップして、いい形でワンマンツアーに繋げたい。

Ric:HAPPYのライブは、音源から受けるイメージとちょっと違うと思うんですよ。一年くらい前まではドープでサイケデリックな音楽をやっていた頃の名残りがあったのか、突っ立って演奏している感じだったんです。でも、ここ半年くらいで、どんどんアッパーになってきた。2013年よりも熱い夏フェスになると思うので、期待してください。

Bob:お客さんと一緒に楽しめるライブを目指すようになって、パフォーマンスも変わったんですよね。2014年は確実に2013年よりも多くのフェスに出演させてもらえることになって、普段のライブハウスより、さらにたくさんの人と一緒に楽しい時間を共有できるので、ハッピーを振りまこうと思っています。

Syu:いつも通り、いい意味でラフなライブをして、どこの会場でもハッピーな空間を提供します。HAPPYのライブは基本的にアッパーだけど、お客さんを引き込むシーンもある。そういう面もしっかり見せていきたいですね。

Alec:ちょうど夏フェスが始まる8月上旬にアルバムをリリースするので、音源を聴いてライブを観てほしいですね。そうすれば、より楽しんでもらえるだろうし、音源とはまた違うHAPPYの良さを味わってもらえるから。それに、リリース日の8月6日に、原宿ラフォーレでアルバム再現フリーライブを行います。9月のワンマンツアーも含めて、HAPPYに初めて触れる人も今後膨らみそうな予感があって。2014年夏は、“HELLOの夏”にしたい。

取材・文◎村上孝之


■1st Album『HELLO』
2014年8月6日発売
DDCZ-1969(HAPR-0004) ¥2,000(税抜)
1.Magic
2.Run Run Run
3.Time Will Go On
4.Lucy
5.Wake Up
6.Pity Xmas
7.Lift This Weight
8.Cycle of Life
9.Color
10.Win Key Gun

■<『HELLO』リリース記念フリーライブ「Free HAPPY “HELLO”」>
2014年8月6日(水) ラフォーレミュージアム原宿(※ラフォーレ原宿6F)
OPEN 18:00/START 19:00
※入場無料!
※入場は先着順となります。入場規制を行う場合もございますので、ご了承ください
※当日、アルバム『HELLO』を持ってきてくれた方、全員に、その場で撮影する“メンバー5人との6ショットポラ”+“サイン入りUSフォトカード”をプレゼント
※イベントの詳細は、オフィシャルHP http://happyofficial.com Twitter @A_Band_HAPPY #hpyをチェック

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