【インタビュー】三浦大知、初のファンクラブイベント「一番違うのは、とにかくリラックスしてる」 ── 「第3回 三浦大知と雑談をしよう。」より

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■ ニューシングル「ふれあうだけで ~Always with you~ / IT'S THE RIGHT TIME」

── 今回のシングル「ふれあうだけで ~Always with you~ / IT'S THE RIGHT TIME」。っていうか、最近、三浦大知、バラードだなっていうなんとなくのイメージが個人的にあるんですよ。

大知:それは「Anchor」からの流れですかね。

── いや、ディスコグラフィー見てて、確かに「Anchor」ってミディアムテンポな曲で、そこに続いて「ふれあうだけで」がきて(実際にはニューシングルにも収録されている「Bring It Down」が「Anchor」の後に配信リリースされた)……。でも「Anchor」の前って「GO FOR IT」とか「Right Now」とかダンスナンバーなんですよね。

大知:そう、『The Entertainer』があって、っていう感じで。

── ですよね。「Anchor」からの流れなのかなって思いながらも、もしかしたらですけど、三浦大知の音楽って、きっかけはやっぱりダンスなんですよ、みんな。YouTubeとかライブパフォーマンスとか見て。ただ、そこをある程度通り過ぎると今度はバラードにいくんじゃないか? っていうのが。

大知:“歌”っていうか。

── そうそう、ファンになっていくに連れて、歌の部分にだんだんフォーカスしていくのかなっていうのを思いながらの、このシングルだったんです。

大知:ああ、そうだったんですね。でもそれ、嬉しいですね。

── なんなんだろう。声に惹かれるっていうことなんでしょうかね。

大知:いや、そういう風に言っていただけると嬉しいなと思います。

── です。で、今回のシングル、けっこうなタイアップがガンガンガンと。

大知:はい、なんかこんなことになってしまいまして。もうありがたいなと思ってます。

── 最初に聞いてびっくりしたのが、『寄生獣 セイの格率』のエンディング。「え、アニメ? 三浦大知、アニメきた!?」みたいな。

大知:そうですね。『寄生獣』っていう作品自体が、僕もなんでかすごい不思議なんですけど、一昨年かな、ふと読んでるんですよ。もちろんリアルタイムじゃないんですよ、『寄生獣』自体は(『寄生獣』の漫画は1988年から1995年にかけて発表された)。ただ、何でかわからないんですけど『寄生獣』だけは全部買って読んでて、1、2年前に。すごい不思議なタイミングだなと思ってるんですけど、だから話がきて「えっ!?」って思って。で、読んで、すごいいい漫画だなっていうか、いいエンターテイメントだなってすごく思ってたんで、まさかその『寄生獣』のアニメでエンディングテーマでやらせていただけるなんて、ってすごい嬉しかったですね。

── で、そのエンディングテーマ「IT'S THE RIGHT TIME」は大知くんが書いたという。質問がやっぱりきてて、「どういう想いで書きましたか」って。

大知:あの、この曲がデモの段階からとにかく好きだったので。で、これはちょっと形にしたいなっていうのをずっと思ってて。で、まあ、「IT'S THE RIGHT TIME」っていう言葉自体はデモの段階からもうあったので、この言葉はすごくいい言葉だなっていうか耳触りとかも含めてすごくいいなと思って。まあ、それを残したいなって思ってたんで、それを残して。なんかその時に自分の中だったり、自分自身でもいいと思うんですけど“すごく近いところにいる大切な人とか大切なものとか、大切なことに対して歌えたらいいな”っていうのはなんとなくイメージにあったんで、その感覚で書いたっていう感じですかね。で、「ふれあうだけで」がすごく大きい愛で包み込むような歌だったので、「IT'S THE RIGHT TIME」はミニマムな世界の愛の歌じゃないけど、みたいなものにできたらいいなっていうのはあって、そういう感じで書いていったっていう感じでしたね。

── まあ、この2曲に関して言うと、どちらも包み込まれますよ。“ゆらぎ”が出てるみたいな。

大知:ああ、1/f。

── そうそうそう。「Lullaby」とかもそうだと思うんですけど、大知くんの歌声は包まれるんですよ。ヘッドホンやイヤフォンで、耳だけで聴いていたとしても。

大知:嬉しいです。

── 「ふれあうだけで ~Always with you~ 」は、NIVEAのCM曲で。これって聴いてて“ん?”って思ったんですけど、これ、女の人の歌詞? なんていうか……。

大知:女の人視点?

── なのかなってちょっと思って。

大知:うーん……いや、そんなことないんじゃないですかね。語尾とかの感じがもしかしたらそういう風に思うことがあるのかもしれないですけど。

── 逆にいうと、あんまりそのあたりをどっちがどっちっていうのは出してないですよね、この歌詞。

大知:多分、どっちかっていうと出さないように作ってるんじゃないかなとは思うんです。っていうのは、僕だけじゃなくて、サラ・オレインさんも歌われているから、今回は男女ひとりずつ起用するっていうのが、この曲を作ってる段階であったと思うので。

── だからそれが逆に、大知くんの曲にそういう曲ってあったっけな? と思って。要は、基本、三浦大知の曲って男の人が、ファンからすれば三浦大知が、っていう視点だから、すごい斬新というか新鮮というか。

大知:ああ、ほんとですか。

── うん、聴こえました。この曲もNIVEAのように優しい曲ですね。

大知:優しい曲ですね。

── で、「Bring It Down」、これも質問がきてるんですよ。……あ、これ、ダンスについての質問だ。この曲のダンスについて、「歌うことも考えて振りを作るんですか。それともダンスはダンスだけで考えて作るんですか」。

大知:うーん、最近はもう考えないですね。歌いながら踊るとか、歌うからこうしようみたいなのはあんまりもう考えないで作ることが多いです。

── でも、それ大変じゃないですか?

大知:でも、自分の作り方っていうか、音のハメ方が基本的に歌と寄り添ってることが多いので。運動量的に大変とか、そういうのはもちろんあるんですけど、体が動いてて、歌がこうくるから気持ち悪い……みたいなのは自分の振付には基本ないです。普通に作ってもハマってることが多いんで、そこはもうあまり気にせず作ることが多いですかね。

── へぇ~。いや、運動量的には大変ですよね。

大知:そこは大変でした(笑)。

── ですよね。でもこの曲はニコ生で見たんだっけな、いちばん最初に。宇宙初出しみたいな。「カッコイイな、おい!」っていうね。

大知:ありがとうございます。

── まぁしかし、大知くんの曲って聴いて見てもらえばすべてじゃん、っていう。で、ライブに行けばそれでわかるじゃんっていうね。

大知:いやいやいや、まあ、それがいちばん早いのは早いですね。嬉しいです。

text by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

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