【ライブレポート】新曲連発、最後まで全力、アンジュルムの日本武道館公演

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「アンジュルム!」コールに促されてのアンコールでは、これまた新曲「七転び八起き」が初披露される。そして、中西香菜が、この日披露された新曲3曲が、トリプルA面シングルとして7月22日にリリースされることを発表、さらに和田彩花からは、「ここでお知らせがあります。アンジュルム、11月29日、日本武道館公演決定しました!」と、福田花音卒業スペシャル公演の開催が明らかにされる。「9人で最高のステージを見せたい」と意気込む和田。しかしそこに、同公演が福田花音の卒業公演である、という説明はなし。それは福田の卒業を認めたくないわけでも、目を背けているわけでもなく、和田自身、ブログで「10年以上一緒にいる花音ちゃんが卒業とは、なんだか実感がわきません。」と綴っていたとおり、まだ実感が沸いていないだけなのだろう。もっと言うと、福田が卒業するしないに目を背けているのではなく、そのことを自分自身の言葉で口に出してしまうと、一気にリアルな感情が沸き起こってしまう。9人で初めての日本武道館公演。その成功に向けて一致団結している中で、リーダーが“今、この場には余計な感情”で揺らぐわけにはいかない。まっすぐ客席のほうを向いた和田彩花からは、そんな気高いまでの静かなプライドのようなものすら感じた。

メンバーひとりひとりの感想を経て、いよいよ最後の曲。しかし、ファンの中には若干困惑した人もいたかもしれない。というのも、これまで、ツアーのアンコールラストで歌われていた曲は、ここに辿り着くまでに披露されてしまっていた。そして、トリプルA面シングルの発表もあり、これ以上、新曲が披露されることもない……。

アンジュルムとして初の日本武道館公演を締めくくる曲は何なのか?

「最後に、もう一度この曲で、日本武道館、ひとつになりましょう!」と、和田彩花が叫んで流れてきたのは、本公演のオープニングを飾った「大器晩成」。あらためて耳にすると、この曲のイントロは公演の華々しい幕開けにも、夢のような時間を盛大に締めくくるにもふさわしい響きを持っていることに気付かされる。そして、メンバーが1曲目の時よりも高く飛べば、1万人のオーディエンスからは今日一番激しいコールが飛ぶ。その光景を一言で表わすなら、勢いにまかせるがままの力ずく。しかし、それが実に今のアンジュルムらしくていい。

こうして、アンジュルムの日本武道館公演は、最後まで全力で、最高潮の盛り上がりのまま大団円。言うまでもなく大成功のライブとなった。

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

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