【詳細レポ】BREAKERZ、「とてつもない夏だった」

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BREAKERZの再始動後、初の全国ツアー<BREAKERZ LIVE TOUR 2015「Ø -ZERO-」>の追加公演であり、事実上のファイナル公演が9月26日、TOKYO DOME CITY HALLで開催された。先ごろ公開した速報レポに続いて、詳細レポートをお届けしたい。

◆BREAKERZ 画像


大歓声の中、ステージにメンバーが次々に登場し、再び走り出したBREAKERZのアティチュードを象徴する最新アルバムのタイトル曲「Ø -ZERO-」でライヴは幕を開けた。サビでマイクスタンドを高く掲げてDAIGOが煽り、スリリングで躍動感あふれる攻めの演奏からは、“ゼロから始めよう”という潔いメッセージがストレートに突き刺さってくる。続いて再始動の狼煙を上げたシングルチューン「WE GO」が投下された。AKIHIDEとSHINPEIのギターカッティングが交互にフィーチャーされるイントロでは、DAIGOが下手で煽る。後半ではSHINPEIがシャウトするなど、熱く前のめりなステージングに送られる拍手と歓声。その中には男子の野太い声も混ざっている。

「本日、ついに“Ø -ZERO-ツアー”、グランドフィナーレです! まずはこの日を無事に迎えられたことをホントに嬉しく思います。どうもありがとう! 今日は追加公演ということで、今まで廻ってきた全てをこのステージにぶつけようと思っているので、みんな、盛り上がっていこうぜ! 今日はTTAで行こう!」。おなじみのDAI語がさっそく飛び出し、「な~に!?」という問いかけに「東京、とにかく、暴れようぜ!」と叫ぶDAIGO。




ツアーの中で一体感とパワー感を増した「Daydreamer」では複雑なリズムと色合いを持つ曲の、豊かな表情を見事に表現していたのが印象的だった。バンドを牽引するDAIGOはフロントマンとしてヴォーカリストとしてタフになり、確かなスキルに裏打ちされたAKIHIDEのギターソロには熱量が加わり、SHINPEIの太いギターの音色も曲によって様々な表情を見せる。「Dark Night」「DEAR LIER」とアクセル踏みっぱなしの熱いライヴが展開され、場内のテンションもBREAKERZとの相乗効果でどんどん上昇していく。

「ここで思いきり、みんなの声を俺たちに聴かせてくれ!」──DAIGO

と叫んで披露されたのは2015年のDAIGOの夏を加速させたナンバー「RUN AND RUN」だ。オーディエンスも一緒に歌ってジャンプ。センターでAKIHIDEとSHINPEIがツインリードを響かせ、DAIGOがAKIHIDEの肩に手をかけながら微笑んだほか、ひとつのマイクで歌う場面も飛び出した。

「今年の夏は『24時間テレビ』のチャリティマラソン、本当に走って良かったです!」とお礼を述べて、「追加公演、めちゃめちゃ熱いね。今日はMZ(水)どうする? 欲しい?」と呼びかけて、3人がいっせいにペットボトルの水を撒き、BREAKERZのメンバー紹介へ。最初に紹介されたのはBREAKERZツアー初参加にして、氷室京介やGLAYのサポートドラマーとしておなじみのToshi Nagaiだ。

「初めてBREAKERZでツアーを廻って思ったのは演奏のパワーとMCの面白さ(笑)。楽屋でも笑わせてくれて、すごく楽しかったです。ありがとうございます」──Toshi Nagai

大先輩のお褒めの言葉に「みんな、わかったね。BREAKERZの良さはライヴでのエネルギーとMCの面白さ!」と釘をさすDAIGO。続いて紹介されたのはBREAKERZのライヴではすっかりおなじみのサポートベーシスト、Matsuだ。

「まずは2年半ぶりのBREAKERZツアーに参加できたことを嬉しく光栄に思います。リハーサル初日にToshiさんとお会いしたとき、すごく緊張したのを覚えてます。優しくコミュニケーションをとってくれて勉強になりました」──Matsu

とMatsuが語った通り、Toshi Nagaiの強力なドラミングがBREAKERZサウンドをよりソリッドにパワフルに引き締めたのが本ツアーでもあった。そして、SHINPEIはかつてないほどのハイテンションで絶叫して、煽る、煽る。


「ソロ活動期間にMUSCLE ATTACKを結成したのも楽しかったけど、離れてわかることが1つだけありました! やっぱり、俺、BREAKERZがめっちゃ大好きなので、メンバー、スタッフ、見にきてくれたみんなと1つになれて、この瞬間、最高に楽しいです! 俺のこのマッスル愛、受け止めてくれますか!?」──SHINPEI

あまりの熱のこもりようにDAIGOが「シンピー、このツアーで今日、一番気合い入ってるぜ!」と言うと「当たり前だ~!」と叫び、明らかに尋常ではないテンションにDAIGOが「とりあえず、今夜のシンピー、一番絡みづらいから、次に行くぞ」と笑わせた。AKIHIDEが紹介されると場内から沸き起こるAKI様コールの嵐。「AKI様、最後の夜だよ」と呼びかけると男性ファンが反応し、AKIHIDEが「俺より先にしゃべっちゃダメだろ」と沸かせる場面も飛び出した。


「久々にツアーを廻って思ったのはメンバーみんな健康志向になってるんですよ。DAIGOくんはマラソンがあったし、シンピーも今まで以上に健康に気を使っていて、俺はいつもならツアー中は飲んだくれてるんですが、今回はあまり飲んじゃいけないと思って、ほどよく飲んでたんですよ。でも、今日は最後の夜じゃないですか。みんなの笑顔をたくさんいただいて、死ぬほど飲んでやりたいなと」──AKIHIDE

「みんな、わかった? 今日、AKI様は死ぬほど飲んだくれるんだ」とDAIGOが繰り返すと、「千鳥足になってやるからな」と宣言するAKIHIDE。そしてDAIGOが本ツアーを総括した。


「俺が『24時間テレビ』のチャリティマラソンで見事完走して、涙のゴールで日本中に感動の渦を巻き起こしたDAIGOです(笑)。とてつもない夏だったんですが、無事、追加公演を迎えることができてホントに嬉しく思います。各自がソロで積み上げてきたものがあった上でBREAKERZとして再始動できて、最高のツアーになりました! とにかく『Ø -ZERO-』というアルバムを作って新しいBREAKERZの音で廻りたかったんですけど、全国各地でひたすら盛り上がって、いろんな人の支えや応援もあってマラソンも完走することができてやって良かったなと思います。この37歳の夏、一生忘れません!」──DAIGO

DAIGOの体調を心配していたファンもいたと思うが、プレッシャーを乗り越え、すべてをプラスに変換した姿を目の前にして安心した人も多かったのではないだろうか。中盤戦では切なくも風が吹き抜けていくようなバラード「fate」を届け、AKIHIDEのアルペジオで始まる「愛×檻」ではキメの嵐のフュージョンサウンドで、全員がせめぎあうような刺激的な演奏を響かせる。

Toshi NagaiのドラムにMatsuのランニングベースが絡み、やがてSHINPEIとAKIHIDEのギターが加わっていくジャムセッションから移行した「My Sweet Rose」では、一輪の真紅の薔薇を持ったDAIGOがオトナの色気がただよう歌を届ける。そのエンディングでは薔薇にキスをして客席に投げ入れた。そしてムーディなステージの雰囲気は一変、「Kamisori」からカラフルな照明の中、BREAKERZのライブに欠かせない「絶対!I LOVE YOU」で解放のベクトルへ。「最高のツアーになった」というDAIGOの言葉が何よりもこの日のライヴを証明していた。定番の曲に頼ることのないセットリストの中、最新のBREAKERZのナンバーは確実に過去を更新して輝いていたからだ。

グッズ紹介に続くMCでは、今回のツアーのリハーサルでToshi NagaiとMatsuが耳なじみのある曲をよく演奏していたというエピソードを明かし、「みんなも聴きたい?」と、GLAYの「誘惑」をワンコーラス披露するというサプライズも。サービス精神たっぷりのBREAKERZは変わることがない。

ライヴ後半戦は「Cry and Alive」で幕を開け、畳みかけるように「NO SEX NO LIFE」「灼熱」とキラーチューンが次々に演奏された。エネルギーのカタマリのような演奏とパフォーマンスでまさにTOKYO DOME CITY HALLは真夏並みの暑さに。「DESTROY CRASHER」では拳が上がり、ヘドバンも続出。SHINPEIが上半身、裸になったBREAKERZ最速の激しいナンバー「OUTRAGE」を叩きつけ、小気味いいほどの爽快感で本編を締めくくった。そして、アンコールではさらに会場のボルテージを上げる展開が待っていた。

「今日はツアーの集大成として俺たちの成長した姿を見てもらえていると思うんだけど、未来の俺たちもみんなに感じてほしいと思ったから、新曲をやっちゃおうかな」──DAIGO


怒濤の大歓声の中、「まだ誰も聴いたことがない曲なんだけど、世界一早くみんなに聴いてもらいたい」とTVアニメ番組『カードファイト!! ヴァンガードG』のオープニングテーマ「YAIBA」をいち早く披露したのだ。

MCでは3人が充実したツアーについて触れ、BREAKERZの夏を締めくくるようにパーティチューン「SUMMER PARTY」に突入。「最後は俺たちとみんなを繋ぐ曲です。俺たちの想い受け取ってくれますか?」とアンコールラストはアルバム『Ø -ZERO-』の最後に収録されているBREAKERZのアンセム「WE ARE」へ。銀テープが放たれる中、充たされた空気が場内を包み、ひとつになってみんなが歌う声が鳴り響いた。

「これからもみんなで一緒に最高のライヴを作り上げていきましょう! ずっとずっと俺たちについて来いよ!」──DAIGO

全員並んでの“うぃっしゅ!”で締めくくったグランドフィナーレ。その表情は最高に清々しかった。

取材・文◎山本弘子

■<BREAKERZ LIVE TOUR 2015【Ø-ZERO-】>
9月26日@TOKYO DOME CITY HALL Set List

01. ZERO
02. WE GO
03. Daydreamer
04. Dark Night
05. DEAR LIAR
06. RUN AND RUN
07. fate
08. 愛×檻
09. My Sweet Rose
10. Kamisori
11. 絶 対! I Love You
12. Cry and Alive
13. NO SEX NO LIFE
14. 灼熱
15. DESTROY CRASHER
16. OUTRAGE
ENCORE
EN1. YAIBA ※新曲(12月発売予定)
EN2. SUMMER PARTY
EN3. WE ARE


■VAMPS主宰<HALLOWEEN PARTY 2015>

10/17(土),18(日) 神戸ワールド記念ホール
10/23(金),24(土),25(日) 幕張メッセ国際展示場9・10・11ホール

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