【インタビュー】パレードパレード「一番できることを出し合った結果、シティーポップと呼ばれるようになった」

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■かっこよく仕上がったじゃないかなと思って、自信はあります(大松沢)
■歌謡というか、いなたいというか、そういう曲調には、ドロッとした恋の歌が合う(松本)


──話は一気に飛んで、新しいミニアルバム『Squall』のことですけど、今回はテーマはあったんですか。どういうサウンドにしたいとか。

大松沢:曲を作っている段階では、そこまで明確なものはなかったんですけど。ある程度曲が出てきた時に、今までよりも、聴かせる曲というよりはかっこいい感じの曲が多かったんですね。1曲目の「林檎」は、それこそカッティングが出てくるサウンドで、リズムがパキッとしててかっこいいなと思ったので。ファーストは16ビートでカッティングが多くて、そのあとに出したセカンドが、ちょっと落ち着いた感じのポップな作品で。そこからまたカッティングが増えたり、リズムがファンキーだったり、このアルバムでまた若干強くなかったかなと思います。

──グルーヴ志向強めの作品。「林檎」を始めパーカッションがすごく効いてるけれど、これは生? 打ち込み?

大松沢:打ち込みなんですけど、できるだけ機械的にならないように、あえて指で打ち込んだりしてます。

──「林檎」はやっぱり、リード曲として力を入れた?

大松沢:そうですね。何曲か出てきた中で、サビの頭のインパクトが一番あるのかなと思ってましたし。今までこういう力強い感じの曲って、あんまり自分たちになかったと思うんですよ。情熱的というか。これをひとつ新しい形として、不自然じゃなく、パレードパレードらしく、かっこよく仕上がったじゃないかなと思って、自信はあります。

▲『Squall』ジャケット

──歌詞が女性言葉なんですよね。ちょっと珍しい。

松本:その頃は僕が、ちょうど安全地帯にハマっていて。もしかしたら、その影響があったかもしれないです。サビは“齧った”というフレーズから始まるんですけど、それは仮歌にあったんですよ。ショージくんが適当に歌った言葉が“齧った梨を全部食べましょう”みたいな感じだったんで(笑)。“齧った”って、言葉がギザギザしていてかっこいいなと思って、それを生かして、歌詞はけっこうすんなり書けました。初めて女性言葉をやってみたんですけど、勢いよく書けたので。

──ほかの曲も、肉感的な言葉が多いのと、ラブソングが多いのと。若いバンドでそういう歌を歌う人はあまりいないから、とても新鮮。恋の歌、愛の歌にこだわりはある?

松本:特にそういうことはなかったんですけど、今回の曲調みたいな、歌謡というか、いなたいというか、そういう曲調には、ドロッとした恋の歌が合うなと。エロティックで肉感があるというのは、今までまったくやってこなかったところなので、逆に意識してやってみたところはありますね。自分たちが24歳になったこともあって、子供っぽく見られるのはどうかな?と思ったので、そういう書き方にチャレンジしてみたところはあります。

──今は10代でも30代でも、ロックといえばメッセージ系が多いから。こういう歌は好きです。

松本:初めてのチャレンジだったので、ひやひやなんですけど(笑)。これがどう出るか。

──すごくいいと思います。ぜひこの路線で。

松本:ありがとうございます(笑)。

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