【インタビュー】ジャスティス、5年ぶりAL遂に発売「自分たちの音楽を作るためには、周りにあまり目を向けないこと」

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ジャスティスが、3rdアルバム『ウーマン』を本日11月18日に全世界同時リリースした。5年ぶりとなるこのスタジオ・アルバムは、“待望”の名に実にふさわしい。2007年リリースの1stアルバム『+(クロス)』でアグレッシヴかつロマンティックなそのサウンドが世界のクラブ・シーン、引いてはロック・シーンを一気に席巻し、2011年には2nd アルバム『Audio, Video, Disco. (オーディオ・ヴィデオ・ディスコ)』をリリースすると、NMEで8/10の評価と共に「思みがあり、深く、想像力をひきたてる」音として絶賛をうけるなど、これまで彼らは私たちに衝撃と高揚、そして音楽的な豊かさをもたらしてきたのである。今作『Woman』でも、新たな試みとしてロンドン・コンテンポラリー・オーケストラをはじめ様々なコラボレーションを実現させている。だがなぜ、このエレクトロ・デュオは常にクリエイティビティ溢れる音楽を生み出すことができるのだろうか? 今回BARKSでは、オフィシャルから届いたグザヴィエ・ドゥ・ロズネへのインタビューをいち早くお届けする。

◆ジャスティス MV映像

今作のためにパリにスタジオまで建て、「このアルバムでは本当に様々な考えが常に浮かんでいた」とインタビューで語られているように、豊潤な製作期間を経たという渾身のアルバムだ。テキストとともに実際の音源をじっくりと楽しんでいただきたい。そしてグザヴィエの口からは、「僕らはサプライズパーティをするのが大好き」とも語られ、ふたりの来日にも期待が高まるところだ。

  ◆  ◆  ◆

■ アルバムを作ることは、自分たちがその時どこにいるか
■ どんな形になっているかを反映する一番いい方法

▲アルバム『ウーマン』

── 3rdアルバム『ウーマン』、完成おめでとうございます。5年ぶりのオリジナル・アルバムということで、その期間はヴェールに包まれていた印象があるのですが、制作はどのようなところからスタートして、どのように進んでいったのでしょう?

グザヴィエ・ドゥ・ロズネ:このアルバムは2015年の1月から取り掛かって、一年半以上かけて2016年の7月に完成した。これは実際スタジオで作業をしていた時間。でもその前から、常にギャスパール(・オジェ)と話し合って、アイデアをぶつけ合っていたし、このアルバムを作るためにパリにスタジオを建てたから、そのスタジオ作りにも時間がかかった。2012年の後半、まだツアーをしている最中からスタジオの機材や楽器やサウンドボードを集めてようやくすべてが揃って、2014年の12月にスタジオが完成してからこのアルバムに取り掛かったんだ。

── 期間が空いたことが、ジャスティスにもたらしたものは何かありますか?

グザヴィエ:すごく成長したと思う。ファーストアルバムを制作した時、まだ音楽のこともあまり知らなくて、若干20歳だった僕たちは右も左もわからなかった。社会にいる自分たちの位置も変わったので人間としての変化はあったと思うけど、同時にミュージシャンとしても変化を感じる。アルバムを製作する経験が増えたよ。アルバムを作るのって、自分たちがその時どこにいるか、どんな形になっているかを反映する一番いい方法だと感じる。年齢を重ねて、進化することは自分たちが作る音楽に重要な役割を持っていると思うよ。

── シングル曲「ランディー」のタイトルは、アルバム『ウーマン』の中に求めた“しなやかさと多面性”を意味しているとのことですが、そもそもなぜ“しなやかさと多面性”というテーマに向かったのでしょうか?

グザヴィエ:アルバムに多面性があるという意味では「はい」と答えたいけど、各トラックをアルバム全体から独立しているものにしたかった。どの曲もアルバムの違った一面を出していると思うよ。「ランディー」をシングルに選んだ理由は多面性がある楽曲で、自分たちの音楽性を紹介するのに適したトラックだと感じたからだった。様々な面白い音を入れているので、興味をそそると思う。エレクトロ、ストリングス、明るくて、少しフォークっぽい感じもする。オーケストラが盛り上げていって、エンディングではディスコの花火のようになる。僕たちの楽曲はいつも一つの地点から始まって、別の地点で終わるようにしている。どの曲も小旅行のような感覚になる。アルバムはそれを集めたもっと大きな、長い旅行ってわけなんだ。


── 流れるようなヴォーカルを多用しつつ、ソウル、R&B、ブラック・ミュージックのエッセンスも随所で感じます。このあたりは意識的に取り入れたのでしょうか? サウンドの変化について聞かせてください。

グザヴィエ:このヴォーカルについて、R&Bやソウルの要素を感じるって言われたのは初めてで感動したよ。今まで誰もこれに触れてなかった。でもそれは僕たちが目指したものなんだ。なぜだか人はこれがディスコトラックだと思うみたいなんだけど、実際作っている時はブルー・アイド・ソウルとかR&Bを意識していた。それを感じ取ってくれたことは非常に嬉しく思うよ。

── 冒頭の「セーフ・アンド・サウンド」をはじめ、ロンドン・コンテンポラリー・オーケストラの起用はコーラス、ストリングスともに美しく勇壮で、特にエキサイティングなものでした。彼らを起用した理由はどういったところにありましたか? 制作過程での印象的だったやり取りなどもありましたら、教えてください。

グザヴィエ:自分たちで曲を作って、オーケストラのパートも作って、アレンジメントをしてから知り合いの女性でロンドンにいるシンガー、そしてミュージシャンのマーラ・カーライルにそれを渡した。彼女はコンテンポラリー・クラシカルミュージックで活動しているけど、ポップミュージックも手がけている。そんな彼女に自分たちの方向性やアイディアを説明したらよく仕事をするオーケストラのことを話してくれた。それがロンドン・コンテンポラリー・オーケストラ。彼女は「みんな若くてセンスが良くて卓越したミュージシャンなので、コラボしたらいい」と推奨してくれた。彼らはクラシカルのファーストジェネレーションに属していて、全員20代で、ポップミュージックを聴いて育ったような人たちなんだ。彼女が間に入ってくれて、エンジニアも紹介してくれ、プロデュースの手伝いをしてくれた。彼らとの作業はすごくスムースで楽で、最高の仕事をさせてもらったと思う。


──「プレジャー」の出だしからAメロへ歌とベースが滑り込んでくる感じ、「アラカザム!」でのダンサブルなビートへのシフト、そしてノイジーな歪みの投下など、非常にメリハリが効いている印象がありました。このあたりも“しなやか”であることを意識してのアレンジなのでしょうか?

グザヴィエ:そんなこと言ってくれてありがとう! そういう意識はなかったけれど、自分たちから音が自然に溢れ出た感じだった。曲作りをしてから、それに様々な要素を重ねて、常に次のアイディアが湧いていた。曲作りしたものは最初はもっと長いものだったんだ。どの曲も7〜11分くらいの長さだったけど、アルバムに入れるために短くしたり、カットしたりした。このアルバムでは本当に様々な考えが常に浮かんでいた。本当に楽しい作業だったよ。


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