【ライブレポート】<千歌繚乱vol.15>、ヴィジュアル系である理由

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圧倒的な演奏力を持って繰り出される激しい楽曲でこれまでの雰囲気を塗り替えたのはJILUKA。“V系モダンメタル”を提唱する彼らは、怒涛に「Necropolis」「Raison d'etre」を叩きつけてくる。メタルときくと少しとっつきにくい印象もあると思う。だがJILUKAのライブはとにかく楽しい。初めて聴く曲があったとしても笑顔で歌うRicko(Vo)に煽られて自然と体が動いてしまうし、メンバーの激しいステージングも目を楽しませてくれる。

イントロからSena(G)のテクニカルなギタープレイに圧倒される「Ajna -Sg Ver-」も披露される。JILUKAの楽曲はどれも若手バンドとは思えないほどの実力を感じさせるのだが、この楽曲は特にそれが“変態的”でもある。ミクスチャースタイルを取り入れた「M.A.D」では、ただのメタルバンドではないことも証明。25分が一瞬に感じられるほどの怒涛の勢いで全5曲を披露、その間ずっとフロアにいた全員が拳と頭を振り飛び跳ねていたのも圧巻の光景だった。

JILUKAは楽曲、見た目のヴィジュアルすべてを含めて自身を“総合芸術”だと表現する。音源で計算されつくしたサウンドを聴くも良し、ライブで暴れて楽しむも良し、メンバーのヴィジュアルを崇めるも良し。ぜひ総合的な角度からJILUKAを見てみて欲しい。ただメタルを取り入れただけのヴィジュアル系バンドだと思ってはいけない。

関連:【千歌繚乱インタビュー】JILUKAという総合芸術


<千歌繚乱vol.15>のトリを務めるのはMIZTAVLA。BARKSの千歌繚乱特集ページで行われた投票企画で見事一位を獲得し演奏時間の延長と言う特典を獲得、ライブの前から人気の高さを証明していた。彼らがコンセプトに掲げるのは「ヴィジュアル系の原点回帰」だ。今回もそのコンセプトから一ミリもズレることなく、徹底したステージを構築していた。

水音をイメージしたSEとともにステージに現れるなり、一発目に新曲「「いつか変われる頃」 」を投下。往年のヴィジュアル系バンドを彷彿とさせるメロディラインと曲の構成にゾクゾクする。リウキ(Vo)による振り付けにも、どこか懐かしさを感じてしまった。インタビューにて彼らは「(メンバーの)世代がバラバラなんで、色んな時代のヴィジュアル系をおさえている」と語っていたが、それが要因か。もちろん、フロアにいるファンたちの振り付けは完璧だった。

ヴィジュアル系バンド好きであればもはやDNAに組み込まれているのではないかと思うような音階、リズムで「絶望宣言」「罪悪JERRY」も繰り出される。ただし古臭いというわけではない。デジタルサウンドが効果的に取り入れられていたりと、今聴いて心地よいサウンドに仕上がっている。それはメンバーそれぞれがヴィジュアル系というものをしっかり理解しているからこそ。

それは奏でられるのがダークで暗い曲ばかりではないことからもわかる。華やかで一気に視界が開けるような「カリスマ」、メンバーもデスボイスで応酬する「Psycho Creature」などもぜひ聴いて欲しい。最後にMIZTAVLAは「ミッドナイトマーブル」を提示し、「また共にやりあいましょう!」と叫んでステージを去った。これぞヴィジュアル系バンドの良いところを詰め込んだステージ、だったといえる。

関連:【千歌繚乱インタビュー】MIZTAVLA、V系の原点回帰「僕らは黒いエナメル背負ってる」

今回の<千歌繚乱>では、どのバンドにも“ヴィジュアル系というシーンで自分たちならではのスタイルを確立させる”という意思を感じた。ヴィジュアル系とは音楽のジャンルとは言えないが、長い年月をかけて形成されてきた文化である。彼らはその中で、普通のロックバンドでは成しえないものを見つけ出しているようだ。ヴァイオリンを加えてもいい、メタルを加えてもいい、ダークに特化してもいい、いろいろな要素を加え、見た目も含めて自由に表現できるのがヴィジュアル系の魅力だと改めて感じた。

なお、<千歌繚乱>は5月23日にGARRET udagawaにて派生イベント<Massive Triangle>を開催することが決定している。こちらにはInitial'L、Chanty、Jin-Machineの3バンドが出演。普段の<千歌繚乱>よりも長い時間のステージを予定しているので、ぜひ遊びに来てほしい。チケットは現在「チケットデリ」にて先行受付中だ。

取材・文◎服部容子(BARKS)


セットリスト

■MISERIA
1.慟哭
2.子ドモ騙シ
3.MAD BRAIN
4.Grief Cry

■SARIGIA
1.「RUIN」
2.Mercy Rain
3.狂艶
4.RED SORROW
5.Envies-13

■AIOLIN
-Vn Solo-
1.Stardust Crystal
2.From Here
3.Faded
4.Tear In The Rain
5.Remember The Name

■JILUKA
1.Necropolis
2.Raison d'etre
3.Ajna -Sg Ver-
4.M.A.D
5.Bloodshot

■MIZTAVLA
1.「いつか変われる頃」
2.絶望宣言
3.罪悪JERRY
4.カリスマ
5.Psycho Creature
6.ミッドナイトマーブル

<千歌繚乱 ~Massive Triangle~>

日時:2018年5月23日(水)開場18:00/開演18:30
出演:Initial'L/Chanty/Jin-Machine
会場:GARRET udagawa
料金:【先行チケット】3,800円 【一般チケット】4,000円 【当日券】4,500円 ※ドリンク代別途

チケット受付スケジュール
【先行抽選受付】
4月9日(木)12:00~4月16日(月)16:00
チケット購入ページURL:[チケットデリ] http://ticket.deli-a.jp/

【一般先着受付】
4月17日(火)12:00~5月22日(火)
[イープラス]
チケット購入ページURL:後日発表

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