【速レポ】<中津川ソーラー>JUN SKY WALKER(S)、「もう1発、心の太陽に充電しますか?」

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REVOLUTION STAGEの露払いを、主催者自ら務めたシアターブルックから熱気というバトンを受け取ったJUN SKY WALKER(S)(以下ジュンスカ)は、いきなり観客を感激させた1曲目の「歩いていこう」から代表曲中の代表曲のオンパレードと言えるセットリストで、ジュンスカとしては初出演となる<中津川 THE SOLAR BUDOKAN>を盛り上げた。

◆JUN SKY WALKER(S) 画像

メジャーデビュー30周年のアニバーサリーイヤーの真っ只中だからなのか、それともそれが30周年を迎えたバンドならではの円熟なのか。ともあれ、そんな奇を衒うわけでも、斜に構えるわけでもなく、もちろん、観客に挑むようなこともしないストレートすぎると言えるほどストレートなライブが、ファンと共にあることをポリシーとしているジュンスカらしくて、とても気持ちが良かった。

「行くぞ、中津川!」

宮田和弥(Vo)が拳を掲げる観客に声をかけながら、テンポ良く「START」「MY GENERATION」とつなげていったところで、それまで曇っていた空から眩しい日が射し始めた。

「晴れたぜ! イエー! このまま晴らしていこう!」と宮田が快哉を叫んだ。「神様が味方してくれるかと思ったら急に晴れた(笑)」と続けるステージの宮田を見ながら、いや、ほんとに観客に真っすぐに向き合うジュンスカに神様が微笑んだんじゃないかとちょっと思った。<中津川 THE SOLAR BUDOKAN>に足を運ぶたび、ここにはそういう不思議なパワーがあると感じずにいられない瞬間がある。




「作詞ノートを渡したら、一晩かけて、いい曲ができたよと寺岡(呼人/B)君が作ってくれた。明日の夕方ぐらいにみんな、こういう気持ちになるのかな」と宮田が曲にまつわるエピソードを語り、ロックバラードの「休みの日」をじっくり聴かせると、「ここからまたアゲアゲで行くぜ!」(宮田)とアップテンポのロックナンバーをたたみかける。

「中津川も、いつも青春だぜって奴がいるけど、そいつらを応援する歌とさせてください」と言った「青春」で、宮田はマイクをオフって、観客に歌わせた。そして、《また中津川のこと好きになったから》と即興で歌詞の一部を変え、観客をニヤリとさせた「すてきな夜空」では、「一緒に歌える奴は歌ってください」という宮田の呼びかけに応え、冒頭のサビを観客が大きな声で歌った。観客はみんなジュンスカとともに青春を過ごした人たちばかりらしい。子供を連れたファンも少なくなかった。




「もう1発、行きますか? もう1発、跳びますか? もう1発、心の太陽に充電しますか?」(宮田)

そう煽ってから披露したラストナンバーは、待ってましたの「全部このままで」。

ウィンドミル奏法を交えながら、パワーコードをかき鳴らす森純太(G)、ダイナミックなフレットワークで演奏にアクセントを加える寺岡、どっしりとしたリズムで演奏を支える小林雅之(Dr)、そして、はっきりと伸びやかな発音で言葉を投げかける宮田──これまで歌い続けてきた代表曲の数々が30周年を迎えた現在もライブの演奏曲として輝きを失わずに観客の気持ちを高揚させるのは、それらを演奏する4人が、観客がそれぞれに思う「あの頃」から根っこの部分では何一つ変わっていないからだ。言葉にするのは簡単だが、そういうバンド、実は少ないんじゃないか。

今日もやはり、そこにはみんなが求めるジュンスカがいた。そんなことを改めて思わせる40分の熱演だったのだ。



取材・文◎山口智男
撮影◎木村泰之

【JUN SKY WALKER(S)@REVOLUTION STAGEセットリスト】

01. 歩いていこう
02. START
03. MY GENERATION
04. 休みの日
05. 青春
06. すてきな夜空
07. 全部このままで

■<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2018>

2018年9月22日(土) 岐阜県中津川公園内特設ステージ
2018年9月23日(日) 岐阜県中津川公園内特設ステージ

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