【インタビュー】wyse、手塚アニメへの愛とコラボ作品を語る「後世に自慢できる一生もの」

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■変化しながらブレないメッセージを
■伝えていくことが大事なのかもしれない

──「リボンの騎士 Disc」の「Blue Moon」は映画音楽のような美しさもあり、確かにメロディやアプローチからしてwyseとは違うテイストですね。

TAKUMA:この曲がいちばん難しかったですね。ギターサウンドで「リボンの騎士」の世界を感じさせようとするのは、今回は少し違うかなと思ったので、ピアノとストリングスを軸に考えて少しずつ構築していきました。

▲MORI(G)

──「リボンの騎士」は凛々しい面もありますが、この曲ではロマンティックなところに焦点を当てていますね。

TAKUMA:そうですね。この作品は妹が見ていたから、世界観はなんとなくではありますが知っていたので。でも、今回、改めてDVDを買ったり、資料を読んだりして、今実際に感じたことと自分の記憶の中に残っている想いを合わせるような形で制作に入りました。大事にしたかったのは「リボンの騎士」に描かれている2面性。主人公のサファイアの中に男のコと女のコの心が同居しているもどかしさを描きたいと。なのでポイントごとに歌い分けて、僕と月森のダブルボーカルで2面性を表現できればというような試みも行なっています。

月森:コラボがなかったら絶対にwyseからは出てこなかった曲ですね。歌い方にしてもそうだし。

TAKUMA:だって楽曲提供だとしたら、女性に歌ってもらっていると思う。

月森:そう。最初聴いたときには「これ俺が歌う曲じゃないな」と思ったんですよ。

TAKUMA:キーもいつもより高いんですよ。

月森:で、自分が歌うならどうやって歌えばいいんだろうってすごく悩みましたね。「女の人が歌えばいいのに」と思われたくなかったので。

TAKUMA:声、変えてね。

月森:そうそう(笑)。いろいろな歌い方を試して。でも、今聴くと僕、「Blue Moon」がいちばん好きなんですよ。男性とか女性とか意識せずに聴ける曲になったし、この曲を60歳になっても70歳になっても歌える人間でいたいなと思えた曲です。

──総合して、「ヒカリ」をはじめとした全曲に、未来へと想いを繋げていきたいというメッセージが感じられました。

TAKUMA:大人になったことで、子供たちがまだ感じ取れないような、受け取れないようなメッセージを感じられるのであれば、それを僕たちが次の世代に繋ぐものとして、上手く変換したり発信していかないといけない。年を重ねたからこそ受け取れるものをどう表現するのかが問われているのかもしれないですね。手塚るみ子さんは「今、「リボンの騎士」を描いたら当時と違うテイストになるだろう」とおっしゃっていましたけど、時代の中で表現方法が変化していくこともすごく大事だし、流行り廃りという意味ではなく、僕らも変化しながらブレないメッセージを伝えていくことが大事なのかもしれないなと思いました。

──なるほど。

TAKUMA:それと今回のコラボシングルを作る上で、僕らはドラマーがいないので、MOTOKATSUさんとLEVINさんが参加してくれたことで、新しい魂を入れていただいたと思っていますし、アレンジャーとして炭竃くんが参加してくれたことによって、僕たちはもう1つ新たな、才能ある脳を持つことができた。それこそ皆さんから光をもらえたので、サポートしてくれた方々がいたからこそ作り、残すことのできた作品だと思います。

▲リボンの騎士 Disc「ヒカリ / Blue Moon」

──ツアー<wyse20th+OSAMU TEZUKA90th=110万馬力 COLLABORATION TOUR「ヒカリ」>では新たな試みもあるんですよね。

TAKUMA:はい。やりたいことはいろいろあるんですが、2DAYSずつのツアーなので1日目はwyseが再始動してからの曲だけで構成したいと思っています。で、2日目はwyseが今まで発表してきた曲をフルに使って見せていこうと。今までやったことがないステージになると思うし、20周年に向けて僕たちが歩んできた道を紐解くことにも繋がっていくのかなと。

──なるほど。1日目と2日目では内容が全然違うんですね。

TAKUMA:そうですね。1つ共通しているのは、メインになるのは今回のコラボシングル「ヒカリ」なので4曲をどうセットリストに組み込んでいくのか。このツアーがコラボのゴールでもあり、僕たちが20周年に向けてやってきたことのゴールでもあるので、楽しむことはもちろん、僕たちが未来に向かって進んでいくためのものを探して、提示しないといけないとも思っています。

HIRO:コラボシングルがキッカケでwyseのことを知って、初めて足を運んでくださる方もいると思うので“こういうバンドなんだ”って伝わるアプローチをしないと。

──それとジャケットのようにライブでも何らかの形でコラボするんじゃないかなと想像するんですが。

HIRO:まずは自分たちがちゃんとライブで表現しないとコラボの意味がないと思うので。その上で映像があるとさらにいいかなとか。

TAKUMA:そうだね。

HIRO:ひとつ決まっているのは初日のさいたまには手塚るみ子さんがご挨拶に来てくださいます。

TAKUMA:あと勝手に思っているのは「鉄腕アトム」のあの主題歌を僕たちのスタイルとして、なにか良い形でカバーすることはできないかな?とも考えてみたりはしています。それもひとつのリスペクトの形なのではないかと。ただカバーするだけではなく、どこかにちゃんとメッセージが残るものとして表現できたら意味があるものになるかな、そう思ったりもしています。

──ちなみに4ヵ所8公演に来場した人は限定グッズがもらえるという企画もあるんですよね。

月森:手塚プロダクションさんとやりとりしてクリアファイルを作りました。

HIRO:ツアーグッズでもコラボしてるんだよね?

TAKUMA:そう。Tシャツとか、単純に欲しいよね。ウチの親も欲しがってますから(笑)。

取材・文◎山本弘子


■wyse20th+OSAMU TEZUKA90th=110万馬力 COLLABORATION Single「ヒカリ」

▲鉄腕アトム Disc「ヒカリ / 僕のヒーロー」

▲ジャングル大帝 Disc「ヒカリ / Link」

▲リボンの騎士 Disc「ヒカリ / Blue Moon」

2018年9月26日(水)リリース
※3形態での発売 各2,500円(税別)
・鉄腕アトム Disc「ヒカリ / 僕のヒーロー」
・ジャングル大帝 Disc「ヒカリ / Link」
・リボンの騎士 Disc「ヒカリ / Blue Moon」

【コラボシングル「ヒカリ」購入特典】
・新星堂全店「アウトストアLIVEイベント招待券」(CD1枚購入で1つ)
・タワーレコード各店(対象外店舗有)「オリジナルコラボトイレットペーパー」 ※全3種いずれか1つランダム配布(CD1枚購入で1つ)
・HMV各店(対象外店舗有)「オリジナルコラボトイレットペーパー」 ※全3種いずれか1つランダム配布(CD1枚購入で1つ)
・ライカエジソン全店 「オリジナルコラボデザインプレートA」 ※3タイプ同時購入で1つ
・マジカルスクエア「オリジナルコラボデザインプレートB」 ※3タイプ同時購入で1つ
・ブランドエックス「オリジナルコラボデザインプレートC」 ※3タイプ同時購入で1つ

【コラボシングル「ヒカリ」インストアイベント】
09月25日(火) 19:00 HMV渋谷(トーク&撮影会)
09月26日(水) 19:00 青山RizM アウトストアLIVEイベント
09月30日(日) 11:00 HMV大宮 5F(CDサイン会)
10月21日(日) 11:00 タワー難波(トーク&CDサイン会)
11月04日(日) 11:00 HMV栄(トーク&サイン会)
11月24日(土) 11:00 ライカエジソン名古屋店(トーク&CDサイン会)
11月25日(日) 12:00 タワーレコード梅田NU茶屋町店(トーク&CDサイン会)

■<wyse20th+OSAMU TEZUKA90th=110万馬力 COLLABORATION TOUR「ヒカリ」>

09月29日(土) さいたま新都心VJ-3 (wyse祭) ※GUEST:RYO/Junichiro(from KING)、石月努
OPEN 14:30 / START 15:00
09月29日(土) さいたま新都心VJ-3 (FC chain会員限定)
OPEN 18:00 / START 18:30
09月30日(日) さいたま新都心VJ-3
OPEN 16:00 / START 16:30
10月20日(土) OSAKA MUSE
OPEN 16:30 / START 17:00
10月21日(日) OSAKA MUSE
OPEN 16:00 / START 16:30
11月03日(土) 名古屋SPEAD BOX
OPEN 16:30 / START 17:00
11月04日(日) 名古屋SPEAD BOX
OPEN 16:00 / START 16:30
12月07日(金) 新宿ReNY ※Support Dr:LEVIN
OPEN 18:30 / START 19:00
12月08日(土) 新宿ReNY ※Support Dr:MOTOKATSU
OPEN 16:00 / START 16:30
▼チケット
各公演 前売 5,000円
2DAYS通しチケット各会場 9,600円
https://ticket.yahoo.co.jp/tour/00003152/


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