【インタビュー】DISH//×アイナ・ジ・エンド（BiSH）「普通のデュエットだったらあんなふうに遊ばないんじゃないかな（笑）」

■DISH//だけどDISH//じゃないみたいな感じがして面白い。（矢部昌暉）
■好きな歌声同士のコラボを聴いて好きじゃないわけがないというか。（橘柊生）

▲「SING-A-LONG feat.アイナ・ジ・エンド（BiSH）」

——では、今回のコラボ楽曲を受け取ってどう感じました？

北村：新しさがありますよね。

矢部：今まではDISH//の4人の声しか入ってなかったけど、今回は初めて女性の声が入っていて。聴いていると、DISH//だけどDISH//じゃないみたいな感じがして面白くて、ずっと聴いてしまいますね。

泉：今までなかった感じだし、アイナさんの歌声が入ることでまた全然違った印象にもなって。壮大な感じがすごいして。「2019年、DISH//行くぞ！」っていう思いにふさわしい、勢いのある1曲になったんじゃないかなって思います。

北村：昌暉が言ったように、DISH//の楽曲に女性のコーラスが入ることで、いい不自然さみたいなものを感じて。BiSH感みたいなものもありつつ、松隈さんは「DISH//らしい曲だよね。やっと僕の思うDISH//ド真ん中の曲が書けた」っておっしゃってて。

橘：松隈さんと渡辺さんのお2人と話す機会があったんですけど、あの方たちのDISH//に対する愛っていうのがあって。「DISH//のスタイルっていうのもあると思うし、今のやり方でやっていくのは間違いないと思うけど、俺ら自身も俺らが思うDISH//像を突き詰めていきたい」って言ってて。それは、男性ロックバンドをやりたいっていうことなんですけど、僕はお二人が思うDISH//像が好きなんですよ。

北村：無骨な感じとか、ゴツゴツしてる男らしさみたいなところに、女性であるアイナ・ジ・エンドさんのコーラスが入ることで、強さもありつつ柔らかさのある印象の曲になるなと思いました。あと、空間的な曲だなって思ったし、視野が広いというか、なんとも言えない広がりを感じましたね。

矢部：一番最初に「HIGH-VOLTAGE～」を提供して頂いた時は結構DISH//寄りのポップな感じだったんですけど、そこからだんだん松隈さんのサウンドっぽくなってきて。で、もう今回はこれまでのDISH//っぽい感じはほぼない。だから、新しいし、僕もBiSHさんの曲がすごい好きなので、好きな感じが出ていてカッコいいなって思いましたね。

アイナ：私自身は“BiSHっぽい”がどういうものかがわからないんですけど、確かに松隈さん節がすごく入っているし、BiSHの曲にありそうではあるかもしれないですね。でも、匠海くんが歌うとまったく別の曲みたいな印象になったので、BiSHとはかけ離れてるようなイメージを持ちました。やっぱり男の人が歌うだけで全然曲の持つパワーが変わって。耳触りも変わる感じがして、すごく新鮮です。

──レコーディングは別々だったそうですが、完成作を聞いてどんな感想を抱きました？

泉：　こんな感じでハモるんだ！って思いました。すごくいい感じにマッチしてて。

北村：対バンで一緒に曲をやった時にもいい噛み合い方をするなって感じてて。アイナさんは僕にはないエッジの効いた歌声で、僕はけっこうド真ん中を行くタイプなので、すごくいい具合に重なってるなって思いますね。

▲橘柊生

橘：僕、DISH//の中で匠海の歌声が好きで、BiSHの中でもアイナさんの歌声が好きなんで、好きな歌声同士のコラボを聴いて好きじゃないわけがないというか。すごくいいコラボだなって思ってます。個人的にはアイナさんのソロパートもある曲も今後出してほしいなって思うくらいのレベルでかなり相性はいと思います。

アイナ：いやいや、そんな恐れ多いです（笑）。今回はとにかく匠海くんのヴォーカルを聴いて、そこに自分の声を乗せていくっていう形だったので、アイナ・ジ・エンドを出すというよりかは、DISH//に全力で寄り添うみたいな感じでしたね。だからほぼ、参加させていただく、という気持ちで歌ってました。

橘：ちょっと言い方が難しいですけど、基本的に男女デュオって、男性がちょっとかさついた声で女性がきれいに歌いあげる感じが多いと思うんですけど、それの逆だと思うんですよね。アイナさんのハスキーでちょっとパンクっぽい歌声が匠海の声をいい意味で乱しにきてくれている感じがしますね。

▲矢部昌暉

矢部：僕は匠海の歌にいつもハモるんですけど、僕と匠海の声質が全然違うから、なかなかハモるのが難しいんですよ。でも、匠海とアイナさんの声はすごい相性いいなって感じがして。いつもハモってる側からすると、聴いててすごく気持ちいい感じだなって思いますし、イントロでは匠海が主メロで、アイナさんが上ハモで、僕が下ハモで歌ってて。だいたいいつも僕が上下どっちもレコーディングしてってやるんで、3声でハモれるっていうのはまた刺激的ですね。

泉：そうだね。DISH//の新たな引出しになるんじゃないかなっていうのはすごい思いました。

——最後に〈プロミスザスター！〉って歌ってますよね。BiSHの名曲からの引用ですが。

アイナ：あははははは。あれはたぶん松隈さんがちょっとした遊び心で入れたんだと思うんですけど、やっぱ匠海くんが歌うとすごいきれいに聴こえるんですよね。それが不思議で。匠海くんの声のパワーってそういうところが評価されてるんだろうなって思うくらい、ガチに聴こえて。それもすごいよかったですね。私的にはそこは面白いポイントだなと思います。普通のデュエットだったらあんなふうに遊ばないんじゃないかな（笑）。

北村：うん、ポイントだと思います（笑）。リスペクトですから。僕は言えた！って感じでした（笑）。

泉：すごくいいよね。あそこで「プロミスザスター」入れてくる感じが松隈さん節というか、面白いなって思いましたね。

北村：しかも、ディレイがかかってて。くどくてすごい好きなんですけど（笑）、僕がこの曲で一番好きなのは、最後にアイナさんとユニゾンになるところ。やっと聴けた感がすごいあるので、何度も繰り返し聴いて欲しいなって思います。

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