デヴィッド・ギルモア、最新インタビュー公開

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ピンク・フロイドの超レア音源・映像の集大成ボックス『The Later Years 1987-2019(BOX)』(12月13日発売予定)からのハイライト盤、『ザ・レイター・イヤーズ・ハイライト』がボックスに先駆けて発売となった。11月30日(土)には一夜限定ロジャー・ウォーターズのライヴ・フィルム『US+THEM』が全国16都市17か所の映画館で公開となる。

『The Later Years 1987-2019(BOX)』は1987年から2019年までのピンク・フロイドのすべてを集大成した究極の16枚組コレクション(+7インチ・シングルX2枚) 。膨大な超レア音源・映像を収録した前代未聞のアーカイブ・ボックス・セット(限定2000セット)であるが、そこからの重要な楽曲を “ベスト・オブ・ボックス”的に1CDに収録したものが『ザ・レイター・イヤーズ・ハイライト』。その発売に合わせて、今まで沈黙を貫いてきたデヴィッド・ギルモアの最新インタビュー映像が公開された(https://www.youtube.com/watch?v=sCEJgESkHGY)。1987年のアルバム『鬱/ A Momentary Lapse Of Reason』当時を振り返って語る貴重な証言となっている。



デヴィッド・ギルモアの貴重な映像インタビューの全文訳はこちら。先日発表となった『鬱』の2019アップデイト版の真相についてもギルモア自身が語っている。

『ロジャーが脱退しようとしていたことはみんな分かっていた。彼も僕たちもハッピーではなかったからね。僕たちのこのまま続けたいという意思に僕は気づいていた。ニックもその気のようだったし、その夏リックとギリシャでばったり会ったときに続ける話をしたら、彼も乗り気だった。最初に集まったのは‘86年、ボートの上だった。ボブ・エズリンが加わることになったのは、彼が’79年の『ザ・ウォール』と、僕のソロ・アルバムを手掛けていたからだった。ボブからはたくさんのことを学んだし、関わってもらうのに貴重な人なんだ。

僕たちは僕が書き終わった曲に取り組み始めた。クリスマス頃にはいい形ができ始めていて、うまく進んでいると確信できた。ある日何かがひらめくのを感じたんだ。それが「時のない世界(Sorrow)」になって、ひと晩でヴァースを5つ書いたよ。どこからともなく浮かんできたんだ。後から考えたら、素晴らしい幸運の産物だったよ。とても貴重だった。先に歌詞を書いて、曲は後で書いた。それからボートの上でみんなにデモを聴かせたんだ。そこがターニング・ポイントだった気がする。

調子よく進んでいる実感があったし、うまくいくと確信していた。自信があったんだ。レコード会社はアルバムを作らせたがっているし、いいアルバムができたら満足するだろうってね。勿論ロジャーがいないと勝手が違ったけど、ある意味自由になった気がした。それまでの数作、特に『ファイナル・カット』で味わった緊迫感はもうなかった。僕たちだけで曲を書いて内容を詰めていって…自由とオプティミズムを感じていたんだ。これと同時に訴訟も進行していて悩みの種ではあったけどね。

最終的にはロサンゼルスに移った。エズリンと約束したんだ。彼は3-4ヶ月イギリスで過ごすと言っていたけど、神の思し召しで制作が6ヶ月になったから、みんなでロサンゼルスで仕上げることになった。ロサンゼルスのスタジオは素晴らしかったよ。素晴らしいミュージシャンに声をかければ一肌脱いでくれたんだ。言うまでもなく、イギリスの弁護士事務所は、ロサンゼルスで1日が始まる頃には閉まっていた。イギリスで起こっていることから離れることができたのが、全体の流れにも役立ったんだ。楽しかったよ。

勿論友人の作詞家アンソニー・ムーアがとてもいい歌詞を書いてくれたのにも助けられた。「幻の翼(Learning to Fly)」や「現実との差異(On the Turning Away)」などだね。そういうものを屋台骨としていくつかの曲ができて、本当に事が進んでいることが実感できたんだ。言うまでもなく、80年代初期には様々な新しいテクノロジーが生まれていた。新しいシンセサイザーやテクノロジーを僕たちは取り入れていった。今にしてみればむしろ取り入れすぎだったかもしれないけど。

作った後でアルバムについてふと思ったのは、もっとタイムレスにできたかもしれないということだった。伝統的な、使い慣れている楽器をもっと使ってもよかったね。ハモンド・オルガンとかピアノとか。そうすればアルバムに役立ったかもしれないと思ったんだ。そういうこともあって、もう一度スタジオに入って手を加えたいと思ったんだ。それから、リックがハモンドで弾いたキーボードのパートで未使用のものも見つかった。アルバムが新しい雰囲気をまとうようになって、今はわずかにタッチが軽く、よりタイムレスな感触のものになったと思う。』

今回のボックスに収録される1987年発表アルバム『鬱』はオリジナル・マスターテープからのリミックスだけでなく、ニック・メイソンがドラム・パートを新たに追加録音、リチャード・ライトのキーボード・パートを新たに発見しその未発表音源を再編集した「2019リミックス、アップデイト版」となっている。元々『鬱』は色々なセッション・ミュージシャンが参加していたが、ドラムとキーボードのパートがオリジナル・メンバーの音源で初めて再現され、デヴィッド・ギルモア、ニック・メイソン、リチャード・ライトの3人のピンク・フロイドのメンバーによって創造された、最も望んでいた姿でのリリースとなる。新たに生まれ変わった『鬱』に収録されている「One Slip」のデヴィッド・ギルモアとアンディ・ジャクソンによるリミックス音源が公開されている。
●Pink Floyd - One Slip (2019 Remix)
◆https://www.youtube.com/watch?v=pA26asdVH1E

1988年発表の映像作品『光~PERFECT LIVE』は長年眠っていたオリジナルの35mmネガ・フィルムからレストア(修復)し、レストアだけでなく映像自体を再編集、音源のリミックスも行って完全に生まれ変わった。1988年オリジナル版と2019年“レストア・リミックス・再編集”版の違いがわかる分割映像では新たに「コンフォタブリー・ナム」が公開され、まったく異なる編集と美しさに違いに誰も驚くはず。こちらを見れば一目瞭然でその違いがよくわかる映像になっているので是非ご覧いただきたい。
●Pink Floyd - Comfortably Numb (Delicate Sound Of Thunder) [1988 Original Vs 2019 Restored]
◆https://www.youtube.com/watch?v=qvOXcOcsayg

以前に公開された「ラン・ライク・ヘル」の分割映像はこちら
●Pink Floyd - Run Like Hell (Delicate Sound Of Thunder) [1988 Original Vs 2019 Restored]
◆https://www.youtube.com/watch?v=SBARDxIC90I

2019“レストア・リミックス・再編集”版「ラン・ライク・ヘル」の全編映像も公開されている。この曲はコンサートのラストに演奏されるハイライト。光の渦の中、レーザー光線が飛び交い、円形スクリーンに設置されたライトが生き物のように動き回り、ステージ上で花火が炸裂し、最後の最後は円形スクリーンが爆発する、ピンク・フロイドでしか成し得ない“光と音の大スペクタクル・ショー”を体感できる映像となっている。
●Pink Floyd - Run Like Hell (Live, Delicate Sound Of Thunder) [2019 Remix]
◆https://www.youtube.com/watch?v=B-Bes7ZAif0

また、『The Later Years 1987-2019(BOX)』には日本独自の3大特典が収録されることも決定し、「3Dマウスパッド」「日本語解説書」「デヴィッド・ギルモアとニック・メイソンの直筆サイン(応募はがき)」が予約者限定でボックスに封入される。
◆ソニー・ミュージックジャパン限定3大特典
ピンク・フロイド 3Dマウスパッド(ニュー・ロゴ入り)
全48ページにわたる日本語解説書(詳細なボックスの解説、1987-2019の年表やディスコグラフィー、ツアー・デイトなどを満載した資料的価値のある一冊)
デヴィッド・ギルモアとニック・メイソンの直筆サイン入りジャケット絵柄を1名様にプレゼント!抽選応募はがき封入
※ソニー・ミュージックジャパンより出荷される商品にのみ封入される限定特典となります。
ご予約はこちら
◆https://sonymusicjapan.lnk.to/LaterYearsBOX

「一期一会」の超限定究極ボックス『The Later Years 1987-2019(BOX)』は12月13日発売予定。こちらの開封動画では新たに制作された美しいアートワークやツアー・パンフ・メモラビリアの特典などボックスに封入される内容が一目瞭然でわかる映像となっている。
●Pink Floyd - The Later Years (Unboxing Promo Video)
◆https://www.youtube.com/watch?v=NxZuGPn4Zh0

●11月30日(土)一夜限定、ロジャー・ウォーターズのライヴ・フィルム『US+THEM』公開。上映時入場者特典:B5サイズ・ステッカーに決定!裏面は、本編収録の短編映画の対訳付
詳しくはこちら
◆http://www.110107.com/roger_waters

『US+THEM』”日本版トレイラー“と映画から2曲のハイライト映像が公開となっている
*『US+THEM』”日本版トレイラー“
◆https://www.youtube.com/watch?v=Soh6rOZ9FO8
*アリーナに壁が登場する『Dogs』の”ライヴ映像“
◆https://www.youtube.com/watch?v=oJByLXGXjro
*巨大ブタが飛ぶ『Pigs』の”ライヴ映像“
◆https://www.youtube.com/watch?v=BHk2jNdiTg4

リリース情報

●PINK FLOYD 『THE LATER YEARS 1987-2019(BOX )』
2019年12月13日発売予定 初回生産限定2000セット 輸入盤Only 16枚組Box Set (ヨーロッパ・プレス輸入盤)
※輸入盤のため、販売店により価格が異なります。
◆ソニー・ミュージックジャパン限定3大特典
ピンク・フロイド 3Dマウスパッド (ニュー・ロゴ入り)
日本語解説書(全48ページ、詳細なボックスの解説と1987-2019年表、ディスコグラフィーなど資料的価値のあるものになってます)
デヴィッド・ギルモアとニック・メイソンの直筆サイン(ジャケット絵柄)プレゼント!抽選応募はがき
※ソニー・ミュージックジャパンより出荷される商品にのみ封入される限定特典となります。
◆https://www.pinkfloyd.jp/artist/PinkFloyd/info/511787
◆予約・購入リンク
ボックスセット
◆https://sonymusicjapan.lnk.to/LaterYearsBOX
◆全収録曲目など詳細はこちら
◆https://www.sonymusic.co.jp/artist/PinkFloyd/info/509975
◆ボックス収録内容まとめ:一期一会の限定2000セット。1987年から現在までのピンク・フロイドのすべてを集大成した究極の16枚組コレクション(+7インチ・シングルX2枚)。前代未聞の膨大な超レア音源・映像の集大成アーカイブ・ボックス・セット。

<CD>
CD5枚:全コンテンツの長文ガイド、曲目リスト、包括的なコンテンツの詳細、クレジットを掲載した40ページのハードカバー本に封入される
CD 1  『鬱』リミックス&アップデイト盤 (51 分)
CD 2 & 3  『光~PERFECT LIVE! 』リミックス (140 分)
CD 4 ライヴ音源: 1987年 & 1994年のスタジオ録音(未発表) (65 分)
CD 5 1990年のネブワース公演 (57 分)
<Blu-ray>
Blu-ray6枚:それぞれ見開き型のウォレットに封入。ジャケットは専用のもの。曲目リスト、出版社クレジット表記あり。
Blu-ray 1 サラウンド&ハイレゾ音源ミックス (152 分)
Blu-ray 2 『光~PERFECT LIVE!』映像復刻&リミックス (120 分)
Blu-ray 3 『P.U.L.S.E.(驚異)』映像復刻&再編集 (145 分)
Blu-ray 4 1989年ベネチア公演 / 1990年ネブワース公演映像 (147 分)
Blu-ray 5 未発表ライヴ映像、ミュージック・ビデオ、コンサートで流れた映像 (154 分)
Blu-ray 6 ドキュメンタリー&未発表映像 (122 分)
<DVD>
DVD5枚(Blu-ray2~6) ジャケットは専用のもの。曲目リスト、出版社クレジット表記あり。
<7インチ・アナログ・シングル>
7インチ・アナログ・シングル2枚。新たにデザイン制作されたピクチャー・スリーヴに封入。2007年のシド・バレットトリビュート公演でのピンク・フロイドによる「アーノルド・レイン」のライヴと、アールズ・コートで行われた『P.U.L.S.E.』のツアー・リハーサルから「ロスト・フォー・ワーズ」
<フォトブック>
60ページのハードカバー。オーブリー・パウエルとストーム・スタジオのピーター・カーゾンがデザインを手がける。未発表写真多数収録。
<ツアー・プログラムのレプリカと歌詞本>
ツアー・プログラムのレプリカ(ピンク・フロイド ワールド・ツアー1987/1988、ピンク・フロイド・ライヴ1989、1994年のピンク・フロイドのヨーロッパ・ツアー)および歌詞本。オーブリー・パウエルとストームスタジオのピーター・カーゾンがデザインを手がける。
<グッズ>
ツアー・パス、ステッカー、ポスターなどのグッズのレプリカ集。すべてオリジナルを再現するためにプリント。高級なカード用封筒に入れられている。
全収録曲目はこちらをご参照下さい:
◆https://www.sonymusic.co.jp/artist/PinkFloyd/info/509975

●ピンク・フロイド『ザ・レイター・イヤーズ・ハイライト』
PINK FLOYD THE LATER YEARS 1987-2019 (1CD)
2019年11月29日発売 1CD通常盤(国内盤) SICP6230 ¥2400+税
◆予約・購入リンク
1CD Version :
◆https://sonymusicjapan.lnk.to/pinkfloyd_TheLaterYears
◆収録曲
1 Shine On You Crazy Diamond, Parts 1-5 (Live At Knebworth 1990) クレイジー・ダイアモンド(Live At Knebworth 1990)
2 Marooned Jam (The Division Bell Sessions) 孤立(JAM) (The Division Bell Sessions)
3 One Slip (2019 remix) 理性喪失(2019 remix)
4 Lost For Words (Pulse Tour Rehearsal 1994) ロスト・フォー・ワーズ(Pulse Tour Rehearsal 1994)
5 Us And Them (Delicate Sound Of Thunder 2019 Remix) アス・アンド・ゼム(Delicate Sound Of Thunder 2019 Remix)
6 Comfortably Numb (Live At Knebworth 1990) コンフォタブリー・ナム(Live At Knebworth 1990)
7 Sorrow (2019 remix) 時のない世界(2019 remix)
8 Learning To Fly (Delicate Sound Of Thunder 2019 Remix) 幻の翼(Delicate Sound Of Thunder 2019 Remix)
9 High Hopes Early Version (The Division Bell Sessions) 運命の鐘(The Division Bell Sessions)
10 On The Turning Away (2019 remix) 現実との差異(2019 remix)
11 Wish You Were Here (Live At Knebworth 1990) あなたがここにいてほしい(Live At Knebworth 1990)
12 Run Like Hell (Delicate Sound Of Thunder 2019 Remix) ラン・ライク・ヘル(Delicate Sound Of Thunder 2019 Remix)

上映情報

●ライヴ・フィルム『ロジャー・ウォーターズ US+THEM』一夜限定プレミア上映
≪タイトル≫ライヴ・フィルム『ロジャー・ウォーターズ US+THEM』一夜限定プレミア上映
≪内容≫『ロジャー・ウォーターズ US+THEM』(本編)+上映後、ショート・フィルム(約15分)を上映。
≪日時≫ 11月30日(土)17:30開映 *開場時間は、映画館によって異なります。
≪会場≫ 以下劇場一覧をご参照ください。
≪登壇≫ 伊藤政則(音楽評論家)*新宿ピカデリーのみ、本編上映前17:30より登壇予定。
【2019年|英国|DCP|16:9|5.1ch|135分】*日本語字幕はございません。*劇場によってはドルビーアトモスや4K上映の場合もございます。
他詳細はこちらのスペシャル・サイトをご参照
◆http://www.110107.com/roger_waters
≪全国16都市17か所の劇場にて上映≫
1. 【北海道】 札幌シネマフロンティア
2. 【宮城県】 MOVIX仙台
3. 【埼玉県】 MOVIXさいたま
4. 【東京都】 新宿ピカデリー
5. 【東京都】 T・ジョイPRINCE品川
6. 【神奈川県】 109シネマズ川崎
7. 【千葉県】 T・ジョイ蘇我
8. 【新潟県】 T・ジョイ新潟万代
9. 【静岡県】 静岡東宝会館
10. 【愛知県】 ミッドランドスクエアシネマ
11. 【大阪府】 なんばパークスシネマ
12. 【京都府】 MOVIX京都
13. 【兵庫県】 MOVIXあまがさき
14. 【広島県】 109シネマズ広島
15. 【福岡県】 T・ジョイ博多
16. 【長崎県】 ユナイテッド・シネマ長崎
17. 【沖縄県】 ユナイテッド・シネマ PARCO
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