ボブ・ディラン、来日記念盤『日本のシングル集』発売決定

2020年4月に開催されるボブ・ディラン9度目の日本ツアーを記念した日本独自企画として、CD2枚組『日本のシングル集』が2020年3月25日にリリースされることが決定した。

◆『日本のシングル集』 画像

今作には、1965年の日本コロムビア発売シングルから始まり、CBSソニー、移籍したワーナー・パイオニア時代の発売シングルも含め、1985年までの約20年間にアナログで発売されたシングル曲のA面をリリース順に収録する。なお、日本で最初に発売されたボブ・ディランのシングルは、「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」だが、当時のタイトルは「ホームシック・ブルース」と題されていた。

またこの商品では、日本で発売されたアナログ・シングル盤（収録された全31曲）のジャケット写真を網羅し、カラー・ブックレットに再現する。それらのジャケット写真からは日本独自のアートワークが伝わり、日本での発売当時にボブ・ディランがどのように打ち出され受け止められたかを推し量る史料的価値も高い。バラエティに富んだジャケット写真の中でも、特に日本コロムビア時代のシングル盤は入手困難なため貴重だろう。なお、Blu-Spec CD2のフォーマットで収録した音源には、世界初CD化となるシングル・ヴァージョンを含む。CDジャケットは、来日を祝した日本制作デザインだ。

さらに、アナログ・シングル「サブタレニアン・ホームシック・ブルース　/　シー・ビロングズ・トゥ・ミー」が2020年4月1日に発売されることも決定。1965年に日本コロムビアから日本で初めて発売されたアナログ・シングル盤の復刻で、『日本のシングル集』に連動した企画である。初発売時にはA面が「ホームシック・ブルース」、B面が「彼女は僕のもの」と、現在とは異なる邦題だったが、アートワークではそれを活かし55年前のテイストを反映させた。

この「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」は、1965年発表の5枚目のアルバム『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』の冒頭を飾るナンバーで、フォーク・ロックの誕生を告げる革新的な歌。歌詞が書かれた紙を歌に合わせて次々と放り投げてゆくシーンが続く映像も制作され、これがミュージック・ビデオの先駆けと言われている。音源は2010年にリマスターされたmonoのマスターを使用。来日時の季節を反映させ、桜色のカラー・レコードで限定発売される。