【インタビュー】all at once、亀田誠治アレンジによるデビュー曲完成「まっすぐ歌って、気づいたら6分17秒経っていた」

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all at onceが4月29日、「12cm」「Take mo’ Chance」の2曲を先行配信する。北海道出身のITSUKIと宮崎県出身のNARITOが東京の音楽学校で出会い、結成。ピュアで無垢な歌声、レンジの広く豊かなハーモニーが聴くものの心を潤す。

◆all at once 画像

all at onceとは、“一斉に” “同時に”を意味する言葉だ。関わる人の全てを巻き込み、共に前に進んでいこうという、熱い思いを秘めた新進ボーカルデュオ、それがall at once。2019年の倉木麻衣<20th Anniversary Live>東京公演でオープニングアクトとゲストコーラスを務め、一躍注目を集めた二人が、この春、満を持して初音源をリリース。亀田誠治をアレンジに迎えた壮大なラブバラード「12cm」に込めた思い、結成のエピソード、互いのキャラクター、そしてこの先の未来予想図について、初々しい二人の声を聞いてみよう。

   ◆   ◆   ◆

■直感で“NARITOとだったら
■大きいステージに立てる”と

──2019年10月、倉木麻衣さんのライブ (<20th Anniversary Mai Kuraki Live Project 2019 “Let’s GOAL! ~薔薇色の人生~”>2019年10月26日@東京国際フォーラム ホールA)で二人の歌を初めて聴きましたけれども。あれはどんな体験でした?

ITSUKI:当たり前ですけど、普段僕らがやっている場所とはまったく違うので、緊張が大きかったですね。

NARITO:勉強することが多かったです。オープニングアクトと、「Long Distance」のバックコーラスで出演させていただいて、本番のステージもそうですけど、プロの現場の裏側を見るのも初めてだったので。スタッフさんへの気配りとか、そういうものがすごく勉強になりました。

▲<20th Anniversary Mai Kuraki Live Project 2019 “Let’s GOAL! ~薔薇色の人生~”>2019年10月26日@東京国際フォーラム ホールA

──全然緊張してるようには、見えなかったですよ。堂々としていた。

ITSUKI:いえ、ドキドキでした(笑)。

──そんな二人の、出会いのエピソードというと?

ITSUKI:3年前に上京して、音楽専門学校に入ったんですけど、学生寮が一緒だったんですよ。本当の「はじめまして」はその時でしたね。

NARITO:最初に会った頃は、そんなに関係は深くなかったんですよ。友達と言えるほどでもなかったんですけど、共通の友達を通じて仲良くなって。

ITSUKI:一緒に服を買いに行こうとか、最初はそんな感じで。その半年後くらいに学校のイベントがあって、一緒に歌う人を僕が探していて、そこでNARITOがたまたま空いていたので、声をかけました。

──「たまたま空いてた」って(笑)。

NARITO:目の前にいたんです(笑)。たまたま。

ITSUKI:本当にそんな感じだったんですけど、そこで声をかけて、初めて一緒に練習した時に、直感で“NARITOとだったら大きいステージに立てる”と思ったんですね。そこであらためて「一緒にやらないか」と言ったのが始まりです。

NARITO:僕は、上京してから本格的に音楽を始めたので、知識も経験もなかったんですけど。ITSUKIはその頃から歌がうまくて、同じ学年の中でも頭ひとつ抜けた存在だったんですよ。そんな人に声をかけられたから、二つ返事で「やろう」という感じでしたね。

──ちなみに、最初の練習で歌った曲というと。

ITSUKI:ORIGINAL LOVEさんの「接吻」でした。僕がAORやシティポップにハマっていたので、カラオケでその曲をパッと入れて、二人で歌った時に“おっ!”と思ったんですよ。何が良かったというよりも、本当にさっき言ったように直感で“大きいステージに立てる”と思いました。初めてだったんですよ、そういう経験は。

▲ITSUKI

──そんなITSUKIさんは、昔から歌手志望?

ITSUKI:中学二年生の時から、歌手になりたいと思ってレッスンを受けてました。ブラックミュージックが好きで、R&Bとかファンクを歌ってましたね。JB (ジェームス・ブラウン)さんとか、ブルーノ・マーズさんとか。自分がファンクでやっていこうと思ったのは、ブルーノ・マーズさんを聴いてからです。

NARITO:僕は、兄弟と両親の影響でJ-POPをよく聴いていて、DREAMS COME TRUEさんが好きで、よく聴いてました。そのまま上京してきて、仲良くなった友達から、今流行ってるシティポップを教えてもらったり。

──ざっくり分けると、洋楽と邦楽みたいな住み分け。

ITSUKI:そうです。真逆ですね。僕は邦楽を全然知らなかったので。そこから“自分たちに合う曲は何なのか?”を探していたんですけど、C&Kさんの「Y」を歌わせていただいた時に、それがすごく自分たちに合っていて、バラードというか、まっすぐ僕たちの声が相手に伝わる曲を軸にしようと活動してました。学生だったので、学校のイベントを中心に活動をしていた時に今のスタッフさんが声をかけてくださって、一緒にやっていくことになりました。


──そして最初に世に出たのが、今年1月から始まったアニメ『ぼくのとなりに暗黒破壊神がいます。』オープニング主題歌の「Take mo’ Chance」。

ITSUKI:その前に、最初はユニット名がなかったんですよ。まずはユニットの名前を決めようということになったんですけど、僕たち自身は不器用で、歌以外は何もできない。なので、「歌のまっすぐさで新しいムーブメントを起こすにはどうしたらいいか?」ということをみんなで考えて、「全員巻き込んでやっていけばいいんじゃないか?」ということで、all at onceという名前に決まりました。僕たちだけじゃなくて、スタッフさんも、ファンの方も含め、全員を巻き込むという意味です。

──はい。なるほど。

ITSUKI:それで、名前が決まって、最初にレコーディングした曲が「Take mo' Chance」でした。アニメのオープニング曲なので、最初は“ロックテイストでいこう”と試したんですけど、“何か違うな”と思って。試行錯誤していた時に、“じゃあ新しい感じで、80'sファンクっぽいものを一回やってみよう”ということになって歌った時に、満場一致で“これだ!”となって。

NARITO:僕自身は、あんまり触れてこなかったジャンルではあるんですけど、ITSUKIが今まで得意としてきた音楽だったので、教えてもらいながら、いろいろ勉強しながら録っていきましたね。

ITSUKI:タテノリの軸を合わせていくことを意識しながら、レコーディングしました。

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