【対談】44MAGNUMのJIMMY × 大石“jack”征裕が語る、<JACK IN THE BOX>と全ての原点「40周年のケジメです」

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■新しい動きと原点の魅力の両方
■<JITB 2021>を楽しんでください

──ここまでDANGER CRUEの初期の話を中心にうかがってきました。なぜなら今年の<JACK IN THE BOX 2021>のテーマは、“原点回帰をノスタルジックに。そして次世代へのエールを!”で。その原点には44MAGNUMがあるからなんですが。

大石:そうです。ただ<JACK IN THE BOX>に関する話になると、その前身となったイベントがあって。

──それが2002年に初開催された<天嘉>ですね。

大石:そう。「忘年会の代わりになにかやろう」という話から始まったんです。そうしたら「クラブチッタ川崎が空いてる」と。当時、僕は中国にも会社を持っていて、“DANGER”の当て字を中国人スタッフに聞いたら“天嘉”がいいんじゃないかと。“天に昇る”という意味で、“頑張れる”っていう意味合いもあるからと。それで開催したのが<天嘉>だったんです。1回目には、44MAGNUMも22MAGNUM名義で出ましたよ。

JIMMY:PAULとふたりでね。

大石:あの頃、MUCCも新人として出演したんですよ。それにね、このイベントではサプライズがあったんです。CRAZE時代に「DC.DEAD」という曲を作ったり、うちに対して中指を立てていた一郎と哲が、MUCCのステージ中に舞台上を横切るように歩くという。

──ありました、突然の演出が。

大石:あったでしょ(笑)。いろいろあったけど、みんなだいぶオトナになったし、という意味でああいったサプライズも起こった。おかげさまで<天嘉>初回はソールドアウトの大成功で、その終演後にはその場で「来年もやろう」という話になったんですよ。そうしたらイベンターから「来年は武道館でやりませんか」ってオファーを受けて、<天嘉>の2回目以降は会場を日本武道館に移したんです。


──以降、年末の武道館イベントが恒例となりました。

大石:そう。それ以降、毎年やりましょうと決めて、今も続いているんですけど、2007年から<JACK IN THE BOX>という名前に変更しました。これは主催をDANGER CRUE RECORDSからMAVERICK DC GROUPに変更したということもあったので。2009年、2010年には年末だけでなく、夏にも幕張メッセで開催して。<JACK IN THE BOX 2009 SUMMER>ではDEAD END再結成のステージを実現しました。その後もMUCCのメンバーが<JACK IN THE BOX>とは別名義でイベントをプロデュースしたり、<天嘉>時代の2003年にはL'Arc-en-Cielがエンディングにサプライズで出て来たりとか、いろいろなトピックが毎回あって続いていくわけです。

──そうなると、もう忘年会ノリではなくなっていったと?

大石:いや、でも忘年会なんです。ライヴが終わった後の飲み会は朝7時までやってますから(笑)。コロナ以降はもちろんやってませんが。2年前は東京オリンピックの改修工事のために武道館ではできなかったこともあって、国立代々木第一体育館で<JACK IN THE BOX>というタイトルではなく、MUCCの逹瑯プロデュースの<Trigger In The Box>というイベント名で開催しました。去年2020年はコロナ禍だったために、少しだけお客さんを入れて、MUCCの配信ワンマンをやったんです。でも今年は、DANGER CRUE設立から40周年なので、コロナ対策をしっかりしたうえで、ケジメとして<JACK IN THE BOX>というイベント名でやろうと。

JIMMY:40周年か。俺はそんなに長く経った気がしないんだよな。


──今回のイベントテーマにはどういう思いを込めているんですか?

大石:今回は、コロナが未だに収束していないこともあるので、忘年会というよりは、“この40年間をみんなで振り返ろうよ”と。そして“来年からはこうしたほうがいいよね”というのがテーマなんですよ。だからまず終演後の飲み会もありません(笑)。

JIMMY:えっ、ないの?

大石:44MAGNUMの打ち上げはやりますか!?

JIMMY:さっさと帰ろうかな(笑)。でも、こういうときしか話もできないしね、みんなと。

大石:過去にはHYDEが「先輩たちにも会えるし、後輩とも話ができる」って。いつもすごく喜んでいるからね。

JIMMY:HYDEはライヴとかセッションも、いつも楽しんでいるよね。

大石:今回、D'ERLANGERの哲から「歌ってくれないか?」って、HYDEと逹瑯にお願いして、D'ERLANGERのステージに“ゲストヴォーカル”という形で二人が出ることになってます。イベントのホームページには出演ラインナップが整理されて掲載されているけど、これはおもしろそうだなと、客観的に自分で見ても思いますよ。

──今回はDANGER CRUE第二期スタートまでを中心にお聞きしましたが、以降の歴史を受け継いでいるバンド達が多数出演するという意味では、40年目の現在を楽しむことができるイベントでもあります。観に来るお客さんの年齢層もだいぶ幅広くなりそうですが、最後にビッグボス=大石さんから観に来る方にメッセージを。

JIMMY:ビッグボスじゃなくて、ビッグストーン(笑)。

大石:ははは。MUCCはドラマーにサポートを迎えたり、GRANRODEOをフィーチャーしたステージだったりします。fuzzy knotはシドのShinjiが1990年代のロックポップをやろうってことでスタートさせたユニット。それに新人もたくさん出ます。まずPetit Brabancon。このメンバーについてはBARKSのインタビューを読んでください。それとミオヤマザキのソロプロジェクトとなる魅音、ソロアーティストの逹瑯も出ます。みんな、新しいチャレンジをしている中で、今も活動している44MAGNUMとD'ERLANGERも登場するという。新しい動きと原点の魅力の両方、ぜひ楽しんでください。

JIMMY:この<JACK IN THE BOX>には、年齢層の幅広い、いろんなミュージシャンやバンドが出るからね。1980年代にデビューした自分たち世代のミュージシャン同士も、本当は趣味もいろいろと違うじゃないですか。でも共通するところがあったりする。だから幅広い世代の方々が楽しめると思う。個人的には、タッカン(LOUDNESSの高崎 晃)とツインでギターという楽しみもあるし。あとHYDEはヘヴィメタルやハードロックを歌わせたら、断トツでいいんですよ。それは、この機会でないとなかなか観ることができないですよね。アーティスト自身が楽しんでいる姿を観るのはおもしろいと思うし、このイベントはあまり保守的ではない。ちゃんと前に進んでいるんです。夢があると思いますね。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎野村雄治


■<DANGER CRUE 40th Anniversary JACK IN THE BOX 2021 supported by MAVERICK DC GROUP>

2021年12月27日(月) 東京・日本武道館
open14:00 / start15:00
▼出演アーティスト(出演順)
・Petit Brabancon
・NOCTURNAL BLOODLUST feat.宮田大作(a crowd of rebellion) / Kaito(Paledusk)
・魅音(ミオ)
・逹瑯
・DEZERT feat.暁(アルルカン) / 来夢(キズ)
・fuzzy knot
・44MAGNUM feat.高崎晃(LOUDNESS) -JACK IN THE BOX SPECIAL VERSION-
・MUCC feat.GRANRODEO
・D'ERLANGER (CIPHER / SEELA / Tetsu) feat. HYDE、INORAN (LUNA SEA)、逹瑯 (MUCC)
・MDC 40th Anniversary SUPER ALL STARS
Paul(44MAGNUM) / Jimmy(44MAGNUM) / STEVIE(44MAGNUM) / jack / YUKI(REACTION) / CIPHER(D'ERLANGER) / SEELA(D'ERLANGER) / HYDE / NAOKI(REACTION) / 逹瑯(MUCC) / ミヤ(MUCC) / YUKKE(MUCC) / Shinji(シド) / 明希(シド) / ゆうや(シド) / Valtz(NOCTURNAL BLOODLUST) / Natsu(NOCTURNAL BLOODLUST) / Tetsu(D'ERLANGER)
and more…
▼チケット
全席指定:前売¥8,800 (税込) / 当日¥9,900 (税込)
※4歳以上有料
※出演者の変更に伴うチケットの変更、払い戻しはできません。
チケット一般販売
・ローソンチケット https://l-tike.com/dangercrue40th
・イープラス https://eplus.jp/jitb2021/
・チケットぴあ https://w.pia.jp/t/jitb2021/
・チケットボード https://ticket.tickebo.jp/jitb2021/

(問)SOGO TOKYO 03-3405-9999


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