【インタビュー】NOISEMAKER、EP『AXIS』に覚醒「伝えたかったのは“どう考えてもいい”ってこと」

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■速攻でAGのところに行って
■「めっちゃいい!」と言いました

──ライブハウスももちろんですけど、個人的にはまたホールでも見たいと思っています。ホールツアーに足を運べなかった人はぜひDVDで見ていただければと思いつつ、ここからは楽曲のことを聞かせてください。先日、「APEX」を配信リリースしたタイミングで話を聞かせてもらった時は、HIDEさんもAGさんも「1曲1曲大切にしながら、どういう形になるかわからないけど、1曲ずつリリースしていくのもありなのかな」とおっしゃっていましたよね。それがいきなり5曲入りのEPという形になったのは、どんな気持ちの変化があったんですか?

HIDE:自然の流れですけどね。1曲ずつリリースするってことも今後、あると思うんですけど、やっぱりEPとか、アルバムとか、出すことによってツアーができると言うか、お祭り感じゃないですけど、シングルを出して、ツアーやりますって言っても、周りはなかなか盛り上がらないってところはあるじゃないですか。それで今回は、DVDも付けられるし、EPを出してもいいかなっていう。そういう意味でもホールツアーをやってよかったし、映像も録っててよかったし。最初、DVDにする予定はなかったんですよ。

──そうだったんですか。

HIDE:結果、いいパッケージができたと思います。


──5曲という収録曲数は、1曲1曲ちゃんと聴いてもらえるという意味で、ちょうどいい落としどころだったんでしょうか?

AG:俺ら、けっこうコンスタントに出しているじゃないですか。だから、いっぱい作ってもリスナーの気持ちが分散しちゃうと思うし、だったら、曲数を限定して、1曲1曲強いものを作ったほうが健全だと思うんですよ。今回もEPではあるんですけど、シングルのつもりで作った曲を5曲集めたって感じなんです。

──軸を意味する『AXIS』というタイトルをつけたのは、今回の5曲が今現在のNOISEMAKERの軸だということなんですか?

AG:それもあるし、今のロックシーンを更新するつもりで作っているんで、サウンドもそうですけど、ロックの在り方とか、ジャンルとか、大きなことを言うと、その基盤と言うか、軸になるバンドになりたいし、作品になればいいなと思ってるし。メッセージ性という意味でもコロナ禍でみんながどう考えるか、その軸になるものになってほしいっていうのもすごくあるし。それをリリースすることで、軸になって、活動が回っていけばいいなと思って、『AXIS』とつけました。

──どんな作品になったという手応えがあるのか、UTAさんから聞かせてください。

UTA:これまで俺の中で一番いいアルバムは、『RED APHELION』(2017年10月リリースの5thミニアルバム)だと思ってたんですよ。

──再び自主に戻ってリリースした作品ですね。

UTA:そこに至るプロセスや、その時のDIY感をすべて入れた作品だったんですけど、今回、それを超えたと思いました。5曲すべてがカッコいい。俺は3曲目の「FREEZE」推しなんですけど、「FREEZE」を聴いたとき、速攻、AGのところに行って、「めっちゃいい!」と言いました(笑)。それぐらい良かったんですよ。なかなかなくないですか? ああいう曲、ないと思うんですよ。そんなに激しくもなく、メロ重視でっていう。

──「FREEZE」については、後ほど聞かせてください。いや、僕も「FREEZE」についてはいろいろ聞きたいと思っていたんですよ。その前にYU-KIさんとHIDEさんの今回のEPに対する手応えを聞かせてもらってもいいですか?

YU-KI:どのバンドも出していないハイブリッド感のある作品になったと思います。

HIDE:いつもどおりに作ってはいるんですけど、また何か変わったニュアンスが入ってきましたね。確かに「FREEZE」もこれまでNOISEMAKERにありそうでなかった曲ですけど、俺は「SPEAK UP」が一番好きで。前からデモはあったんですけど、どんなふうにアレンジしようかずっと考えていて。結果、ああいうシャッフルみたいなリズムをやりたいと思いつつ、ちょっとバンドっぽくない曲になりました。バンドっぽくないと言っちゃうと違うかもしれないですけど、バンドっぽくないところもあれば、バンドっぽいところもあってというのを目指してたから、「APEX」よりはバンドっぽくなくなって、今までどうしたらいいかなって考えていた中で答えが出た曲になった気がします。

AG:サビなんて変えまくって、今回、ようやく辿り着いたんですよ。

HIDE:いろいろな試行錯誤はいつもしているんですけどね。


──「SPEAK UP」は「APEX」よりもバンドっぽくなくなったとHIDEさんはおっしゃったんですけど、今回、「APEX」以外の4曲を聴いて、「APEX」の時にはそんなに考えていなかったというライブという意識が戻ってきたんじゃないかと感じましたが。

HIDE:あぁ、ビート感はそうかもしれないですね。俺が言ったのはサウンド感。シーケンスの音がけっこう耳に残るからバンドっぽくないと言ったんですけど。でも、バンドサウンドがないと成立もしないから、ちょうどいいバランスだとは思うんです。

──じゃあ、ライブで演奏する時のことも想定したんですか?

HIDE:それはいつもそんなに考えてないです(笑)。


──1曲目の「Hunter or Prey」は、今年2022年の夏に公開予定の映画『Alivehoon』の主題歌に使われるそうですが、主題歌として書き下ろしたものですか?

AG:そうです。バンドのWEBサイトに直接、「NOISEMAKERにやってほしい」って依頼の連絡が来たんですよ。楽曲的には映画に合わせると言うよりもNOISEMAKERが次に出す、すごくブラッシュアップされた曲って何だろうってところで作りましたけど、歌詞は映画に寄せつつ、今のコロナ禍の状況とダブルミーニングになるように書きました。

──直接、依頼が来たとは言え、楽曲を提供する以上、映画の内容も気になるところだと思うのですが。

AG:それはもちろん。『ワイルド・スピード』を超えるぐらいの映画だって聞いたんですよ。「ハリウッドを超えるつもりでやっている」と聞いて、よし、やろうと思いました。でも、何よりも直接、連絡をもらえたっていうのがうれしかったんですよ。なかなかないじゃないですか、そんなことって。

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