【対談連載】ASH DA HEROの“TALKING BLUES” 第13回ゲスト:N∀OKI [ROTTENGRAFFTY]

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ASH DA HEROをホスト役に、ゲストを迎えて毎回トークセッションを繰り広げる連載が“TALKING BLUES”だ。あるときは同じミュージシャン目線で、またあるときは異ジャンルに斬り込む対談企画にはこれまで、L'Arc-en-CielのHYDEやKenといった大先輩や、同世代の気鋭ギタリストDURANやJUON、目標であるThe BONEZやa flood of circleなどを迎え、会話で深く熱くセッションしてきた。

◆ASH DA HERO × N∀OKI [ROTTENGRAFFTY] 画像

今回のゲストはROTTENGRAFFTYより、N∀OKI (Vo)。連載第10回目ではROTTENGRAFFTYのNOBUYA (Vo)とASHの仲睦まじい兄弟関係ぶりが明かされたが、N∀OKIと膝を交えて語り合うのは、この対談が初となる。トークはASHのROTTENGRAFFTY初体験から、N∀OKIスタイルの根底に流れるHIP HOPや、フリースタイルバトルへの出演秘話、今や伝説となっている<京都大作戦2016〜吸収年!栄養満点!音のお野祭!〜>での電源落ち事件の裏側、機材車爆発事件の真相、漫画『BECK』との深い関係、スーツを脱いだ理由などなど、結成24周年という歴史を持つROTTENGRAFFTYならではの深くレアなトークが、爆笑とともに繰り広げられた。

ASH DA HEROは現在、自身主催マンスリーツーマン公演<GACHINKO>を3ヵ月連続開催中だ。その第三弾は4月22日に東京・渋谷Spotify O-EASTでROTTENGRAFFTYを迎えて実施される。“兄さん”と慕うロットンとのガチンコ直接対決目前、その前哨戦として実施した重量級トークバトルをお届けしたい。

   ◆   ◆   ◆

■「好き」と言ってくれる人達が
■音楽をやっているのは本当にありがたい

──ASHは、ROTTENGRAFFTYのNOBUYAさんとは10年程前からの知り合いで、ROTTENGRAFFTYのライブを何度も観ているんですよね? でもN∀OKIさんと話すのは、今回が初めて?

N∀OKI:たぶん、品川駅で一回声を掛けてくれたことがあったかな。俺らが前夜にライブをやり上げて、翌朝、京都に帰るとき。俺、満身創痍でフラフラやったけど(笑)。

ASH:朝イチの新幹線で、N∀OKIさんはフラフラな状態だったけど、声を掛けて挨拶させてもらって(笑)。

N∀OKI:ASHのことは、うちのマネージャーがよく言ってたんで。あと去年のフェス<ポルノ超特急>を観に来てくれたときに挨拶してくれて。会って話をしたのは、それぐらいかな?

ASH:ほんと、その2回だけです。なので、ちゃんとお話させていただくのは、今回が初めてで。


──初々しくて、いい対談になりそうですね。

N∀OKI:はい(笑)。というか、どんな話するんかなと思って。

──どうするもこうするも、ROTTENGRAFFTYのN∀OKIといったら、客の気持ちをグイグイ掴むシンガーであり表現者ですよ。今日もいい話しか出てこないと思ってます。

ASH:僕はもろに影響を受けていますから。最初にROTTENGRAFFTYを知ったのは、僕が高校生のときで。当時、BOØWYのトリビュートをやりませんでした?

N∀OKI:はいはい、オムニバスのトリビュートアルバム『BOØWY Respect』で「MORAL」のカバーを。2003年ぐらい?

ASH:そうです。それをHMVの試聴機で聴いて、「このバンド、超カッコいいじゃん!」って。それがきっかけでROTTENGRAFFTYのアルバムを買ったんですよ。それ以降、ずっとROTTENGRAFFTYを追ってて。

N∀OKI:ありがとうございます。

ASH:僕が名古屋でバンドをやったとき、名古屋ELL系列のライブハウスに出演させてもらっていたんです。ブッキング担当の人から「ROTTENGRAFFTYって知ってる? 今度、イベンターを紹介するから、勉強のために観においで」と言われ、ROTTENGRAFFTY主催スリーマンイベントを名古屋ELLで観てるんです。ROTTENGRAFFTYが『This World』を出したばかりのときですね。だってライブの物販でDVDを買いましたもん。京都ミューズのライブDVD『Tour 2010 This World FINAL KYOTO MUSE 2DAYS』を。

N∀OKI:ああ、それなら2011年ぐらいかな。

ASH:そのDVDが僕の教科書でした。“この盛り上げ方は、俺のバンドのこの曲で絶対に使える”とか。ずっと教材として。ほんとに擦り切れるほど観ていて。

N∀OKI:マジで(笑)!?


ASH:僕の音楽人生はまだたいしたことないですけど、いろんなバンドをやってきて、バンドがダメになって“音楽やめようかな…”っていうタイミングで必ずROTTENGRAFFTYの影響を受けるんです。僕の音楽人生のターニングポイントにはROTTENGRAFFTYという存在がいる。たとえば、名古屋ELLでライヴを観たときも、僕のバンドが解散に向かっていた時期で。ROTTENGRAFFTYのライブを観て、“そうそう、この感じだ、俺がやりたいのは! ただ歌うんじゃなくて、ちゃんと伝えなきゃダメだ”って息を吹き返した。マイルストーンというか目標として僕の中でデカい。だから今日、対談できるのはすごく嬉しいんです。

N∀OKI:ありがとうございます(照)。

ASH:NOBUYA君はもちろん、N∀OKIさんのスタイルからはめちゃめちゃ影響を受けたんです。ライブ中、音源とは全然違う歌詞にアレンジしたりするじゃないですか。そういうのがすごく刺さって、自分のスタイルにも反映しているっていうか。

N∀OKI:褒められ慣れてないんで、さっきからありがとうございますしか言えない(笑)。でも、ほんまにありがたいですね。やり続けてきてよかったなって。僕らの遺伝子じゃないけど、「好き」って言ってくれる人達がちゃんと音楽をやっている、それは本当にありがたい。だって大変よね? 音楽やバンドを続けていくことって、時代的にも。今、残っているのは、ほんまに音楽好きな人だと思うんです。ジャンルとか取っ払って、今、音楽やってるってだけで、全員リスペクト。僕ら自身も続けてきてよかったなというのはあります。

──ROTTENGRAFFTYは今年で何年目でしたっけ?

N∀OKI:今年でうちは24年目…なんかな?

ASH:スゲーっすよね。

N∀OKI:頭おかしくなるよな、ずっとクラス替えなしで24年やから(笑)。LOVEもHATEも満載やけど、そういうのも突き抜けて、変な話、メンバーとの距離感は芸人の相方感みたいな。いいオトナが2人でも大変やのに、5人おるとはどういうこと?って。特にうちはそれぞれの個性がムチャクチャやし。イビツな感じやけど、それが逆に美しいのかなと思ったり。


ASH:メンバー間のいいヒリヒリ感がやっぱステージに出てますよね。ROTTENGRAFFTYのアコースティックツアーも観に行かせてもらったんですよ。アコースティック楽器を持って、優しくリラックスムードのアコースティックアレンジが聴けるのかなと思ってたんです。ところが、“全然ちゃうやん!”と(笑)。

N∀OKI:そう、アコースティック楽器持ってるだけで、ライブは決してそういうものでもないっていう(笑)。

ASH:そうそう(笑)。ROTTENGRAFFTYがステゴロ(素手の殴り合い)でやったら、もっと熱いやん!って。これは見方を変えないといかんなって、ずっと前のめりでライブを観てましたね。「うわっ、このアコースティックアレンジ、パクろう」とか(笑)。

──パクるって、ストレートすぎる(笑)。

ASH:いや、リスペクトを込めてですよ。

N∀OKI:アコースティックは、通常ライブのときみたいにヘトヘトになる感じはないんだけど、ちゃんと歌を届けなあかんというのがあって。熱くてエモーショナルな感じというよりも、青く燃えてる感じ。

ASH:メッセージがブチ刺さりましたよ。1曲目が「盲目の街」だったと思うんです。自分も年齢を重ねたというのもあるんですけど、捉え方がすごく変わって、1曲目から気持ちを持っていかれた。“本当はこういうことを歌っていたのか!?”って、歌詞がいつも以上に心に刺さったんです。今日は普通のアコースティックライブじゃないって1曲目から思わされましたから。

N∀OKI:嬉しいですね。「盲目の街」は、ROTTENGRAFFTYの前の前のバンドのときに自分が作った歌で。昔のバンドでやってたバージョンの「盲目の街」も、京都ローカルな感じのオムニバスからリリースされてるんです。たぶん19歳とか20歳ぐらいのときかな。ROTTENGRAFFTYでやることになったときも、アレンジはちょっと違うけど、歌詞はほぼ変えず。何年も前に書いた歌詞がたいした手直しなしでイケたのは嬉しかったですけどね。

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