【インタビュー】藤原さくら、ミュージカル『ジャニス』を語る「ベッシーとオデッタの壮絶な人生を知った上で音楽を聴くとより染みてくる」

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■ジャニスが憧れていたシンガーや共演者
■音楽を通じて繋がった仲間に触れることができる

──では、ミュージカルの話に戻りますが、総合プロデューサーの亀田誠治さんとは、以前から交流がありますね。

藤原:ラジオ番組でご一緒させていただいた時に音楽の話をしたりと、以前から私の好きな音楽を知ってくださっていたので、今回のお話をいただけたんじゃないかなと思っています。今回の出演オファーは亀田さんがお手紙を書いてくださったことが始まりだったんですが、昔の素敵な音楽を日本のみんなに聴いてほしいという想いや、あの頃の洋楽が好きな方々が今の日本のアーティストの歌を聴いてくださる機会にもなるという内容で、本当にその通りだなと思いました。

──今回は亀田さん率いる素晴らしいバンドメンバーと音楽を奏でることになりますね。

藤原:はい。初めてご一緒するのですが、いろいろなところで名前を目にする方ばかりなので、贅沢だなと思います。リハーサルからすごく楽しみです。

──ジャニスを演じるアイナ・ジ・エンドさんを始め、素晴らしいキャストが出演されますが、共演者の方々の印象についてはいかがですか?

藤原:まず、ジャニス・ジョプリンをアイナ・ジ・エンドさんが演じるとお聞きして、すごく納得したんです。私自身、アイナさんの声や歌っている姿を初めて見た時に衝撃を受けたので、ご一緒できることが本当に嬉しいですね。今回のお話をいただいて、ブロードウェイで上演されたミュージカル(『A Night with Janis Joplin』)を映像で見たんですが、通常のミュージカルと違ってお客さんにMCをしながら歌うライブのような構成で物語が進んでいくので、アイナさんがどんなふうに演じるのかとても楽しみです。

──UAさんとは面識があるんですよね。

藤原:今回、初めてお会いする方が多いんですが、UAさんは同じレーベルということもあって、以前からライブに行かせていただいたりしています。日本を代表するシンガーのひとりで、ライブを見るたびに感動しますし、今はカナダに住んでいらっしゃいますが、自然に生きて音楽をやっていらっしゃる生き方にも憧れています。そんなUAさんが演じられるのがアレサ・フランクリンなんですよね。私自身、一番すごいと思っている女性シンガーがアレサなので、UAさんに影響を受けたいちファンとしても、楽しみにしています。

──先ほど、ブロードウェイで上演されたミュージカルの映像をご覧になったとおっしゃってましたが、どんな印象を持たれましたか?

藤原:歌もMCも全部がジャニスそのもののようで、演じられたメアリー・ブリジット・デイヴィスを見て“ジャニスが蘇った!”と思うほど再現度が高いと感じました。私が演じさせていただくオデッタやベッシー・スミスの曲をロックアレンジでジャニスが歌うと、同じ曲なのに全然表情が変わることにもビックリしましたし、“いいもの観た!”って。

──ご自身が演じられるとなると、ドキドキしながら観たのでは?

藤原:緊張しながら観ましたね(笑)。俳優さんは実存した歴史上の人物を演じることがあると思うんですが、アーティストがアーティストを演じるとなると、自分の個性もあるので、難しい面もあると思うんです。オデッタ、ベッシー・スミス、藤原さくらをうまく融合させられたらいいですね。

──日本版『ジャニス』への出演が発表された時の周りの反応はいかがでしたか?

藤原:反応大きかったです。ミュージシャンの知り合いの方々からも「すごい作品に出るんだね」って言われましたし、ベッシー・スミスの大ファンの友達がいるので「楽しみ!」って。ファンの方々も喜んでくれましたし、家族は「絶対に観にいく!」と言っています(笑)。

──'60年代好きの音楽ファンから、今の音楽が好きな方、ミュージカルファンなど、性別や老若男女問わず幅広い層の方が『ジャニス』に大きな関心を寄せています。藤原さん自身はどのような方に観ていただきたいですか?

藤原:レコードやCDを買って聴いていた時代と、現代では環境や状況も異なると思うんです。だけど今は、時代やジャンルを超えていろんな音楽が気軽に聴けることがいい点でもあって。今回のミュージカルも“こんなに素敵な音楽があったんだ”って若い世代にも知ってもらえる機会になったらいいなと思っています。

藤原:ジャニス・ジョプリンという熱い気持ちを持って音楽を楽しんでいた女性を中心に、彼女が憧れていた女性シンガーや、共演された方々、音楽を通じて繋がった仲間に触れることができるミュージカルだと思います。私も心を込めて二役を演じさせていただきたいと思っています。

取材・文◎山本弘子
撮影◎レスリー・キー

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■ブロードウェイミュージカル『ジャニス』

8⽉23⽇(⽕) 東京国際フォーラムホールA
8⽉25⽇(⽊) 東京国際フォーラムホールA
8⽉26⽇(⾦) 東京国際フォーラムホールA
open18:00 / start19:00 (各⽇共通)
▼出演
ジャニス・ジョプリン:アイナ・ジ・エンド
アレサ・フランクリン:UA
ニーナ・シモン/ブルース・シンガー/ジョプリナーズ:浦嶋りんこ
オデッタ/ベッシー・スミス:藤原さくら
エタ・ジェイムス:⻑屋晴⼦(緑⻩⾊社会)
ブルース・ウーマン/ジョプリナーズ/ザ・シャンテルズ:MARU
ジョプリナーズ/ザ・シャンテルズ:多和⽥えみ
ジョプリナーズ/ザ・シャンテルズ:菅⾕真理恵
▼バンド
⻲⽥誠治(B)、河村"カースケ"智康(Dr)、⼩倉博和(G)、名越由貴夫(G)、斎藤有太(Key)、⼭本拓夫(Sax)、⻄村浩⼆(Tp)、半⽥信英(Tb)
▼チケット
・SS席16,000 円(前⽅席保証)
・S席11,000円
・U-25席5,000円
※全席税込価格
⼀般販売:7/12⽕10:00〜
・イープラス︓https://eplus.jp/a-night-with-janis-joplin/
・ローソンチケット︓https://l-tike.com/janis-joplin/
・チケットぴあ︓https://w.pia.jp/t/janis-musical/
▼STAFF
総合プロデューサー:⻲⽥誠治
演出:藤倉梓 訳詞:森雪之丞 翻訳:丸⼭京⼦ 振付:菅⾕真理恵
歌唱指導:森⼤輔 演出助⼿/振付助⼿:柴崎咲⼦
ヘアメイク:⼭⽥信之介 ⾐装:⾦澤⾒映 宣伝:JOIND
ビジュアル撮影:レスリー・キー
脚本/オリジナル演出:ランディ・ジョンソン
オリジナル振付:パトリシア・ウィルコックス
主催:WOWOW/DISK GARAGE/ワイズコネクション/産経新聞社
企画・制作:WOWOW
Official Airline :United Airlines
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

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