【対談】うみくん × you&kiyo [Nicori Light Tours]、ボカロ曲と動画配信を語る「Janne Da Arcからの影響は今の音楽制作に全部役立ってます」

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■「君たちの曲は1曲で5曲作れる」って言われました(笑)
■それから自然と引き算ができるようになっていった

──細かい譜割、転調、ハイトーンの複雑なメロディなどなど、Janne Da Arcの楽曲って現代の楽曲に通じるところがありますが。時代が追いついたというか。

kiyo:はははは! 言ってみたい言葉ですけど(笑)。

うみくん:たしかに当時、難易度的には一番って感じでしたからね。カラオケで歌おうとしても、結構な肺活量がいるし、音程を掴むのも難しかったし。

you:Janne Da Arcは曲作りの段階でメンバーそれぞれが細かいこだわりを入れてたほうだったんだと思います。その当時、よく言われたのが、「君たちは何をしたいかわからない。いろんな要素を詰め込み過ぎだから、少し引き算をしなさい」ってことで。けど、当時は頑なにアレンジを変えることはしなかったですね。

kiyo:たしかに、そうだった(笑)。

うみくん:すごい話です。


▲kiyo (Nicori Light Tours)

you:でも、今となっては、そう言われた理由も全然わかるんです。僕らもだんだん成長して、意識しなくても自然と引き算ができるようになっていったと思うんですよね。「君たちの曲は1曲で5曲作れる」って言われたの覚えてる。

kiyo:展開が多いからね。

うみくん:たとえば「D DROP」あたりはどんな感じだったんですか?

you:あのときは、多少、引き算を覚えた頃かな(笑)。

うみくん:面白い話です。

──そして、うみくん初のボカロカバーベストアルバム『【ボカロ曲を原キーで】高音厨で有名な総再生数1億超えのうみくんがベストアルバムを出した件について【歌ってみた】』の通常盤ジャケットには、youとkiyoからうみくんへのコメントが載っています。

うみくん:本当にありがたいです。僕は気にしいな性格なので、あんまり人に頼めないタイプなんです。だけど、一生に一度の門出なので頼んでみてもいいのかな……って、おふたりにコメントをお願いしたら、ご快諾いただきまして。本当に嬉しかったんですよ。

kiyo:こちらこそ、そんな大事な1枚のジャケットに僕らのコメントを載せてもらえるなんて。


▲通常盤ジャケット表面


▲通常盤ジャケット裏面

──そのコメント内容がちょっと気になるんです。まずyouさんは「youモデルのギター、金に困って売ったって本当?」っていう。

you:あはははは!

──ここで、そのお答えをいただきましょうか(笑)。

うみくん:えっと……そうですね。実は音大生時代に、どうしてもお金を貯めたい時期がありまして……。

you:ははは。生きていくって、現実はやっぱり厳しいから(笑)。僕のモデルを持ってくれていたっていうだけで嬉しいですよ。

うみくん:本当は淡いブルーサンバーストのフェルナンデスJDA-85Yも欲しかったし、その後にリリースされたフラットトップのオールブラック(フェルナンデスJDA-100Y)も欲しかったんです。あと、コラボしていただいたときはKiesel Guitarsのヘッドレスギターを使われてたじゃないですか。見ただけで“欲しい!”って思っちゃいましたからね。あれはオーダーしないと買えないギターですか?

you:そう、オーダーしました。

──オーダーメイドを中心としているUSAのギターブランドですね。


▲うみくん

うみくん:なるほど。ちなみに、Nicori Light Toursでのyouさんのメインギターって?

you:今はメインギターが存在しないんですよ。以前はフェルナンデスのオリジナルギターをずっと使い続けていたじゃないですか。それが今は、その時々によって“今日はこれ使おうかな”って選べる感じが楽しくて。だから、家にギターが過去最大本数ある(笑)。部屋がえらいことになってるんですよ、50数本はあるかな。

──楽器って衝動的に欲しくなりますよね。そういう時期も周期的にくるし。

you:本当にそうなんですよ。一時期、“気になるギターがあったらとにかく手に入れる”みたいなモードになったことがあって、急激に増えたんです。だから今はちょっと自重してます……と言いながら、3日前にアコギが1本届いたばかりで(笑)。

うみくん:ははははは! 増え続けてますね(笑)。

you:別に貴重なオールドギターが欲しいとかじゃないんですよ。今はもう楽器屋さんに並ばなくなったような…たとえばギターを始めた頃の俺が使ってたようなジャパンヴィンテージといわれるギターを見つけるとテンションが上がるっていう(笑)。だって、普通にヤフオクとか手を出しますからね。たとえば、俺が中学2年生の時に初めて買ったギターがヤマハの初心者用セットだったんですけど、それを検索して競り落としたり。

うみくん:すごーい(笑)! 売った側も、買ってくれたのがyouさんだとはまさか思わないでしょうし。

you:ははは。さすがに状態が酷かったのでリペアに出しましたけどね。当時俺が買ったギターは、新品なのになぜか12フレットよりもハイフレットの音が出なくて。始めたばかりだし、よくわからんかったから、“エレキギターってこんなもんなんやな”って弾いてたのを思い出しましたね。

うみくん:ギターソロ弾けないじゃないですか(笑)!? youさんにもそんな初々しい時代があったんですね。


▲you (Nicori Light Tours)

──一方、kiyoさんからは「俺が使ってるシンセ、桁違いで買われへんかったらしいけど、今やったら10台ぐらい買えるやんな!」と。

kiyo:余裕でしょ?

うみくん:いやいやいや(笑)!……1台ぐらいなら頑張れば。

kiyo:いや、当時は無理だったのかもしれないけど、今ならたくさん買えるでしょ。そういう夢のある世界っていうことだと思うんですよね。

うみくん:ほんとにそうですね。諦めずにひとりでコツコツやってきたら、いいこともあるなって。それこそ今、憧れのおふたりと対談させていただけているわけで、まさにそれを実感してます。ありがたい限りです。

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