【インタビュー】-真天地開闢集団-ジグザグ、<全国開闢禊-最高->全曲ノーカット放送直前に語る「いかにして“最高感”を出していくか」

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-真天地開闢集団-ジグザグが4thアルバム『慈愚挫愚 四 -最高-』を引っ提げ、11月1日の愛知・日本特殊陶業市民会館 フォレストホール公演を皮切りに、全9公演の全国ホールツアー<全国開闢禊-最高->を開催した。同ツアーよりファイナルとなった11月21日の東京ガーデンシアター公演が、1月28日にWOWOWプラスで全曲ノーカット独占放送、配信される。

◆-真天地開闢集団-ジグザグ 画像

自身初のホールツアーにして、そのファイナルとなった東京ガーデンシアター公演は、約2時間半、全24曲が高濃度な世界観を持って駆け抜けた極上のエンタテイメント。彼ら本来の普遍性の高い楽曲、超絶で高度な演奏力が、広大なホール空間を満たすに十分なクオリティを携える一方で、ユーモラスな歌詞やそれに伴う演出が客席の一体感を増幅させて果てしない。ホールならではのステージセットや照明効果も素晴らしく、ある意味では-真天地開闢集団-ジグザグの現在の集大成となった。

「音楽面はしっかりやるというのは、僕のポリシー。正直いうと、エンタメには抵抗があるほうなんです」とは命の言葉だ。シリアスサイドとコミカルサイド、パーフェクトな演出と絶妙な手作り感を縦横無尽に行き交う彼らならではのステージを改めて振り返るべく、BARKSでは<全国開闢禊-最高->終了後の2023年末、メンバー3人にインタビューを行った。WOWOWプラスでの全曲ノーカット独占放送、配信を前に、あの禊(ライブ)の全貌が語られる。

   ◆   ◆   ◆

■ライブバンドとして至近距離の禊をしていくのか
■幅広い客層に観てもらうためにホールにいくのか


──-真天地開闢集団-ジグザグは2023年春から夏にかけて<ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2023>をはじめとする数々の大きなフェスに出演されました。まずは、フェスに出演されて思ったことなどを話していただけますか。

命:自分たちはフェスに向いているのかもしれないと思う部分と、まだ経験値が足りていないな、力不足だなという部分があることをすごく感じました。“もっとこうすればよかった”とか“なんか上手くできんかった”とかいろいろあって。普段の禊(ライブ)とは違うコツみたいなものが必要なのかなと思いましたね。だから新鮮だったし、勉強になることがたくさんありました。

龍矢:出演できてよかったという気持ちはもちろんあるし、嬉しかったですね。だけど、命さんも言ったように、経験値の不足を感じた部分がいろいろありましたね。たとえば、セットリストとかも、“これでいけるだろう”と思って組んだものが、“やっぱり違ったな”ということがあったり。禊の直後は“いい禊ができたな”と思うんですけど、後で映像とかを観て“ちょっと違うかもしれん”みたいなことをみんなで話すことが多かったんです。そういった反省を活かして、フェスでも今後もっといいものができるようにしたいと思っています。

影丸:僕は、対バンって楽しいなと思いました。最近はワンマンが多いので、競演という形で他のバンドさんを見ることがないんですよ。だから、他のバンドの演奏を見られるのがすごく楽しかったし、フェスのご飯が本当に美味しかった。いつもの3日分くらい食べました(笑)。


▲命 -mikoto- (Vo, G)

──それはよかったですね(笑)。大型フェスに呼ばれたことで舞い上がってしまったりすることなく、しっかり課題を見つける辺りはさすがです。そして、 10月4日に第四完全音源集(4thアルバム)『慈愚挫愚 四 -最高-』をリリースし、その後、11月1日から11月21日にかけて<全国開闢禊 -最高->(全国ツアー)を行いました。自身初のワンマンホールツアーが始まる前は、どんなことを考えていましたか?

命:考えていたのは、いかにして“最高感”を出していくかということです。タイトルで<最高>と言いきってしまっているので、それをどう形にするか。でも、わりと作りやすかったかもしれないですね。今までは<全国悪霊退治>みたいな漠然としたタイトルで、実際はなにをするかよくわからなかったりしてたんです。ところが今回は、完全音源集を携えた全国開闢禊だったし、テーマがはっきりしていたからイメージしやすかった。『慈愚挫愚 四 -最高-』は今までにないタイプの楽曲が結構あって、再現が難しいかなと思うところもありましたけど、どういう方向に持っていきたいのかということは見えやすかったです。

──明るくてアッパーで、という感じでしょうか?

命:そうですね。ハッピーに始まって、ハッピーに終わるほうがいいだろうということは決まっていたので、意外とセットリストは組みやすかった。一番悩んだのは禊の最後の曲。僕らの定番の最後って「きちゅねのよめいり」だったけど、『慈愚挫愚 四 -最高-』の最後に入っている「Nighty night!」が“THE 最後”みたいな曲なんですよ。これを本編セクションの最後(※-真天地開闢集団-ジグザグは禊でアンコールを行わない)に持っていくのか、全禊の最後に持っていくのかはやっぱり悩んで、メンバーに相談したりしたんです。リハーサルでいくつかのパターンを試して、結果、「いや、絶対に「Nighty night!」でいいやん!」ということになりました。

龍矢:曲がいいのは当然なので、僕はそれをどれだけよく演奏できるかに集中していました。今回は初めてのホールツアーでしたけど、会場の大きさとかが自分の想像の範囲を超えてしまったというのがあって(笑)。だから、「キャパが何人で、チケットがソールドアウトしてるので、これだけの人が会場に入ります」とスタッフさんから言われても、理解できなかったというか。なので、とにかくできることをがんばろうという感じでした。

影丸:今回は全会場ホールということで、叩き方はリハーサルですごく悩みました。ホールの経験が少ないので、“いつもどおりじゃダメだ。バラードはどうしよう”とか考えることがいろいろあって。テックさんやPAさんと話しながら、日々のリハーサルでいろんなことを試していました。でも、決して弱気になっていたわけではなくて、ツアーが始まるのがすごく楽しみだったんです。

──初のホールツアーというのは禊に大きく影響したと?

命:これは演者側の話なので、お客さんがどうだったかはわかりませんが、僕はホールはいいなと思いました。前々から“将来的にはホールで禊ができるようなバンドになりたい”という気持ちが漠然とあったんですね。ライブハウスバンドとして至近距離でスタンディングの禊をしていくのか、それとも幅広いお客さんに観てもらうためにホールにいくのか。自分達はどっちなんだろうと考えたときに、やっぱりホールじゃないかなと思ったんです。今回、“実際にホールで禊をしたら、自分はどう感じるかな”ってことを意識して臨んだところ、やっぱりホールだなと実感しました。というのも、ホールの音の響き方が好きだし、座席があることによって誰でも来られる状況になるんですよね。

龍矢:-真天地開闢集団-ジグザグの禊にはお子さんも年配の方も、いろんな方がいらっしゃるので、幅広い年齢層の方々が安心して来られるホールという環境は、僕たちに向いているなと思いました。それこそ、小さい子供を連れて親子でライブハウスに来るのはなかなか難しいですよね。全員が平等に楽しむためにはホールかなと思いました。

影丸:ライブハウスはお客さんがグチャグチャの状態だけど、ホールはお客さんの顔が見られてよかったですね。僕はいつも禊では、極力会場の全員と目を合わせようとしているので。ホールはみんなの視線もわかりやすくてよかった。最近の僕は、“幸せだな。本当にありがたいことだな。もしかすると自分はもうちょっとで死ぬのかな”と思うくらい本当に恵まれていると思っていて。だから、禊に来てくれた方全員に感謝の気持ちを伝えたいと思いながらドラムを叩いています。


▲2023年11月21日@東京ガーデンシアター

──その思いはお客さんにしっかり届いていると思います。もうひとつ、先ほど命さんからお話が出たように、第四完全音源集『最高』では音楽的変化がありました。その収録曲をステージで演奏されて、どんなことを感じましたか?

命:禊の2曲目というか、実質的な1曲目だった「Mr.Idiot」は、もう16年前からある曲なんです。つまり、今とは流行りもなにかも違う時代に書いた曲で。それが、令和の現代に世間の目に触れることになって、ホールで演奏しても違和感がないということが素晴らしいと思いました。15年前、前世の自分は今を想像して書いていたのかもしれない。デカい会場でできなかったくせに、当時からホール映えする曲を書いていたというか。

──たしかに。

命:あと「Cry Out -victims-」が、レコーディング当時の印象よりもホールに映えたなって。結構ロックな曲なのでライブハウスっぽいけど、やっぱりホールのロックソングだなと思ったんです。

龍矢:「Cry Out -victims-」は、毎回当日リハーサルで演奏したんですけど、その時に命さんがいつもステージから客席へ降りて、外音を確認していたんです。そうすると、ホールという広い会場なのでボーカルの音の遅延がすごいんですよ。だから、影丸さんとサポートギターと3人で目を合わせながら必死に演奏して(笑)。そのおかげで、本番はいい演奏ができたんじゃないかなと思うくらい、ある意味すごくいい練習になったと思います。

命:ははは。「最高だZ」は今までの-真天地開闢集団-ジグザグに近しいノリノリチューンですけど、ちゃんとホール感に適したノリノリ具合になったというか。禊で演奏して、いい塩梅だなと実感しましたね。

影丸:個人的には、音源では打ち込みの「Sha. La. La.」を生で演奏することになって、正直、最初は絶対に打ち込みのほうがいいものになるだろうなと思っていたんです。だけど、生演奏でもいい感じになってよかったです。

──わかります。「Sha. La. La.」は生で演奏することでよりエモさが増しましたね。スタイリッシュかつアダルトな雰囲気の「Dazzling Secret」も聴き応えがありました。

命:「Dazzling Secret」はなんて言うんだろう…いいんですよね、バランスが。すごくヒットする曲という感じはなくて。ベスト1ではないけどベスト3の曲みたいな。ポップス的なキャッチーさではなくて、アルバム収録曲的なキャッチーさがある。僕の中ではそこがいい。意外と禊映えする曲じゃないかなと思います。

龍矢:「Dazzling Secret」はすごく難しい曲ですけど、禊を重ねていくうちによりドラムを聴いて弾けるようになりました。最初はクリックに合わせて弾いていたけど、慣れもあって、しっかりドラムに合わせられるようになっていったことが、日々感じられました。

──新境地の大人っぽい曲をばりっと聴かせる姿も魅力的でした。

影丸:僕はずっと「Dazzling Secret」みたいな曲をやりたいと思っていたので、命さんが作ったデモを聴いた瞬間に、“命さん、ありがとうございます!”って。毎回楽しんで叩いています。

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